ポルシェ・カイエン クーペ(前編)

2020.03.05 谷口信輝の新車試乗 ポルシェの人気車種「カイエン」から派生した「カイエン クーペ」とはどんなクルマなのか? かねて興味津々だったレーシングドライバー谷口信輝が、ワインディングロードでステアリングを握った。

カイエンに似てはいるけれど

あれは2019年末の取材だったと思うが、スマホを片手に持った谷口信輝が私たちに向かって「どうです、このクルマ、メチャクチャかっこいいでしょう?」と言って一台の写真を見せてくれたことがあった。普段から数え切れないほどたくさんのクルマを見ているはずの谷口が、いつもとは異なる興奮気味の口調で語るものだから、さぞかしお気に召したのだろう。そんなことがきっかけになって今回取り上げることになったのが、このポルシェ・カイエン クーペである。

人気のラグジュアリーSUVであるカイエンのテールゲートを強く寝かしたモデルがカイエン クーペといって間違いない。ただし、ポルシェはボディー後半部分を手直しするだけでなく、フロントウィンドウもやや低いものに変更し、全高を20mm落としてプロポーションをクーペに最適化した。さらにタイヤサイズをカイエンよりひとまわり大きくするなどの手直しを実施。エンジンのスペックは基本的にベースとなったカイエンと同じながら、エアロダイナミクスや車重の違いなどが複雑に影響した結果、最高速度はカイエン クーペがカイエンを2km/h下回る243km/hなのに、0-100km/h加速はカイエンを0.2秒しのぐ6.0秒と、2台の位置関係はいささか興味深いものになっている。

今回は谷口が操るカイエン クーペに私も同乗し、彼の印象をライブで語ってもらうことにした。……のだが、走り始めても谷口はほとんど無言のまま。これは購入を前提にして真剣に試乗しているのか、それともなにか不満なところがあるのかと心配して彼の言葉を待っていたところ、ようやく語ってくれたのが「ちょっとクルマを左右に振ってもいいですか?」のひとこと。

うーん、ちょっと微妙な雰囲気だ。ちなみにこのとき谷口はノーマルモードを選択していたが、サスペンションのセッティングのみスポーツになっていたのでそのことを指摘すると、「あ、スポーツでしたか」とちょっと驚いたように語ったのである。

 
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