ポルシェ・カイエン クーペ(後編)

2020.03.12 谷口信輝の新車試乗 「ポルシェ・カイエン クーペ」に試乗した谷口信輝は、笑顔を見せながらも「ポルシェとして考えたら、どうなんだろう?」と首をかしげた。この新型車のどこが心に引っかかるのか、率直な印象をお伝えする。

悪いクルマじゃないけれど

ポルシェ・カイエン クーペをノーマルモードで操った印象を「お嬢さまもしくは奥さまが上品に乗るSUV」と評した谷口信輝。いっぽう、スポーツモードはダンパーの伸び側と縮み側の減衰率がアンバランスとの評価を下したが、最もダイナミックな走りが楽しめるスポーツ+ではどうだったのか? 谷口に語ってもらった。
「うん、このほうがペースを上げて走るにはいいですね。もちろん、乗り心地よりも操安性を重視した設定になりますが、タイヤの性格が意外と扱いやすくて、姿勢も作りやすいし狙ったラインをトレースしやすい。だからコーナーに入るときの不安感は少ないですね」

スポーツモードで気になったダンパーのアンバランスはどうか?
「スポーツ+だったら大丈夫ですね。だから車速を高めに保ってコーナーに入っていくのが怖くない。動きが読めないクルマだと、コーナー手前でいったん減速しないと不安ですが、カイエン クーペは大丈夫。ああ、乗り始めたときに比べたら、このクルマの印象、どんどんよくなっていますよ」

ほほー、それはよかった。では、340PSと450N・mを生み出す3リッターV6ターボエンジンの感触はどうか?
「エンジンのパフォーマンスは十分です。決して遅くないから『箱根の坂、上らないねー!』なんて言われることもないでしょう。でも、ポルシェとして考えたら、どうなんだろう。どこにも不満もないけれど、いい意味でとがったところもない。全然悪いクルマじゃないけれど、ちょっとキャラクターが薄めな感じがしますね」

しばらく走るうち、スポーツ+の乗り心地について谷口はこんなコメントを付け加えた。
「ハンドリングはとても楽しいけれど、乗り心地はやっぱり上下にヒョコヒョコする。この辺は、ちょっとどうかなという感じがしますが、ノーマルとスポーツ+で大きくキャラクターを変えた設定は、オーナーにしてみればうれしいかもしれません」

 
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