アウディがよりスポーティーに進化した新型「A3スポーツバック」を発表
2020.03.04 自動車ニュース![]() |
独アウディは2020年3月3日、Cセグメントハッチバック車の新型「A3スポーツバック」を発表した。
4輪の存在を強調する新しいデザインコンセプト
A3は1996年に誕生したアウディのコンパクトモデルで、当初は3ドアのみだったが、後に5ドアモデル(2代目からはスポーツバック)が追加された。今回発表された新型は、その4代目のモデルにあたる。
ボディーサイズは全長×全幅×全高=4.34×1.82×1.43m、ホイールベース=2.64mと、現行モデルより全長と全幅が約3cm拡大している。エクステリアデザインはよりワイドになったシングルフレームグリルとフロントエンドの大型エアインテーク、ヘッドランプからテールランプに延びるショルダーラインが特徴。またショルダーラインから下のボディーパネルにはアウディの新しいデザインエレメントが採用されており、ホイールアーチをより強調する凹面形状となっている。またマトリクスLEDヘッドライトには、3×5配列のLEDによって構成されるデジタルデイタイムランニングライトが装備される。
インテリアも新形状のシフトレバー、アルミニウムまたはカーボンのインレイ、ブラックパネル調のインストゥルメントパネルなどでスポーティーにまとめられており、またコントラストステッチが施されたシート地には、今回初めてペットボトルのリサイクル素材を採用したという。
インフォテインメントシステムを大幅に強化
装備類では、上級モデルにも搭載される10.1インチタッチディスプレイを標準で採用するほか、オプションでナビゲーションマップの拡大表示といった機能が追加されたデジタルメーターパネル「アウディ バーチャルコックピット」や、ヘッドアップディスプレイも用意している。
特にインフォテインメントシステムについては、現行モデルの10倍の演算能力を持たせるなど、機能を大幅に強化。電話機能やLTEアドバンスト規格に対応した「Audi connectサービス」を含むコネクティビティー機能、Wi-Fiホットスポット機能も搭載されるという。携帯端末との連係機能も充実しており、myAudiアプリ、Apple CarPlay、Android Auto、非接触充電機能も備えたアウディフォンボックスを介して、スマートフォンとの接続が可能。最大で6つのユーザープロファイルを登録できるメモリー機能には、シートポジションはもちろん、空調の設定、頻繁に利用するメディアやナビゲーションの目的地まで記録させることができる。
また運転支援システムについては、レーンキープアシスト機能付きのアダプティブクルーズコントロールの採用に加え、レーンチェンジおよびエグジットワーニング、クロストラフィック、パークアシストシステムなどをオプションで用意するとしている。
発売後のラインナップ拡充にも期待
発売時に設定されるパワートレインは全3種類で、最高出力150PSの1.5リッターガソリンターボエンジン「1.5 TFSI」と、116PS仕様と150PS仕様の2種類の2リッターディーゼルターボエンジン「2.0 TDI」を用意。トランスミッションは6段MTもしくはデュアルクラッチ式ATの7段Sトロニックで、駆動方式はFFのみとなっている。アウディではこれらのパワートレインや駆動システムに加え、排気量の異なるエンジンやマイルドハイブリッドシステム、「クワトロ」フルタイム4WDなどについても順次ラインナップしていくとしている。
足まわりの仕様については搭載されるパワートレインによって異なり、150PS仕様のモデルには4リンクのリアアクスルを採用。オプションの「アダプティブダンパーコントロール」を採用すると、選択されるドライブモードによって減衰力が変化するほか、車高が10mmダウンする。またサスペンションとダンパーはより硬めの設定とし、15mmのローダウンを実現するスポーツサスペンションを「Sライン エクステリア」に標準で、その他のグレードにオプションで用意するとしている。
ヨーロッパでは2020年春に発売&納車開始
このほかにも、新型A3スポーツバックはパッケージングの高効率化もトピックとして挙げられており、特にラゲッジスペースには380~1200リッターの荷室容量を確保(リアシートのセッティングによって変化)。床面の高さは調整が可能で、オプションでバンパー下に足を差し入れることで自動開閉する、ハンズフリー機能付きの電動式テールゲートも用意している。
発売は、欧州では2020年3月となっており、5月初旬には納車が開始される予定。価格は1.5 TFSIで2万8900ユーロ(約350万円)からとなっている。
また、発売記念モデルとして特別仕様車「エディション1」も設定。同車のエクステリアには、マットプラチナグレーのアタッチメントやダークベゼルを備えたマトリクスLEDヘッドライト、チタニウムグレーの18インチホイールが、インテリアには新開発のスポーツシートやアルミニウムインレイ、ステンレススチールペダル、「Sライン インテリア」が標準装備される。
(webCG)