ルノー、5ドアハッチの新型「メガーヌ」発売
2011.05.26 自動車ニュースルノー、5ドアハッチバックの新型「メガーヌ」発売
ルノージャポンは2011年5月26日、5ドアハッチバックの新型「ルノー・メガーヌ」を日本に導入し、販売を開始した。
■デザイン一新、丸みを強調したものに
本国フランスでは2008年11月に発売された「ルノー・メガーヌ」が、ようやく日本に上陸した。
クーペ(3ドア)ボディの「メガーヌ ルノースポール」が先行して日本に導入されていたが、このたび発売されたのはベーシックな5ドアハッチバックモデルである。ベーシックな「プレミアムライン」と、スポーティな「GTライン」の2グレードが用意されている。
パトリック・ル・ケモンが手がけた先代モデルは、直線と曲面を大胆に組み合わせた、「ヴェルサティス」「アヴァンタイム」などとも共通したエクステリアデザインが特徴的だった。一方、3代目となる新型では、デザインの方向性が大きく変更され、現行「ルーテシア」や「ラグナ」(日本未導入)と同様、丸みを強調したデザインとされている。同車のエクステリアデザインは、デジタルデザイン技術のみで描かれたもので、ルノーでは初という。
インテリアは、明るいベージュを基調とするプレミアムラインに対し、GTラインはスポーティなダークカーボン調のカラーリングでまとめられた。いずれもファブリックとレザーのコンビシートを装着、後者に備わるシートはサイドサポートが張り出したスポーティな形状となる。
荷室は372リッターの容量を確保。室内にはほかに、フロントアンダーフロアボックスや前後ドアポケットなど、計31リッターの収納スペースも用意される。
■高い走行安定性を実現
ボディサイズは、全長4325mm×全幅1810mm×全高1470mm(プレミアムライン)で、従来モデルより幅広く、長くなった。ホイールベースは2640mmと、こちらもより長くなっている。
サスペンション形式は従来型同様、前マクファーソンストラット/後トレーリングアームを採用。サブフレーム形状変更による横剛性の向上や、中空のリアアクスルを用いての軽量化などが図られ、先代モデルより高い走行安定性を発揮するという。さらに、電動パワステのギア比はよりクイックに、各種センサーの検知速度も上げられたことで、ステアリングの応答性と正確性も向上したとうたわれる。
スポーティグレード「GTライン」のシャシーは、チューニングをルノースポールが担当。よりダイナミックな走りを楽しめるよう、全高が12mmローダウンされた高レートのスプリングを装着し、ダンパーの減衰力も高められた。タイヤサイズもプレミアムラインの16インチから17インチに拡大される。
■パワートレインも刷新
エンジンは日産と協同開発した2リッターガソリン「M4R型」ユニットを採用。パフォーマンスは最高出力140ps/6000rpm、最大トルク19.9kgm/3750rpmというものだ。特にわずか2000rpmで最大トルクの87%を発生するなど、低回転での高レスポンスが特徴という。さらに各部の軽量化により、エンジン重量が1.6リッターユニット並みに抑えられていることもアピールポイント。組み合わされるトランスミッションは、従来の4段ATから、6段のマニュアルモード付きCVTに改められた。
安全性の向上も新型のアピールポイントだ。事故を未然に防ぐ機能として、ESPはもちろんのこと、ステアリングの切れ角に応じてライトの照射方向を変える「ディレクショナル・バイキセノン・ヘッドランプ」を標準装備。衝撃エネルギー吸収性の高いボディ設計を採用したほか、ボディ横方向からの衝撃への検知スピードを高め、さらにサイドエアバッグの展開圧力を衝撃の大きさによって変化させるなど、パッシブセーフティ面も強化された。
新型メガーヌのハンドル位置は右のみで、価格は「プレミアムライン」が268万円、「GTライン」が275万円。前者は7色、後者は5色のボディカラーが用意される。
(webCG 本諏訪)