早期終息を願う気持ちは世界共通! コロナ禍に対する自動車業界の取り組み

2020.04.22 デイリーコラム
社会的距離を取ることの必要性を訴えるアウディの動画より。本来は重なりあっているはずの4つの輪がバラバラになっている。
社会的距離を取ることの必要性を訴えるアウディの動画より。本来は重なりあっているはずの4つの輪がバラバラになっている。拡大

新型コロナウイルス感染症対策は長期化の様相を呈してきた。マスクや医療用ガウン、消毒用アルコール、人工呼吸器など、さまざまな物資が不足し、普段とは違うものづくりに挑戦する企業も増えている。自動車業界も例外ではなく、本稿ではここまでの自動車業界各社の取り組みを紹介したい。

こちらはフォルクスワーゲンのコンテンツより。ブランドロゴのVとWが上下に離れてしまった。
こちらはフォルクスワーゲンのコンテンツより。ブランドロゴのVとWが上下に離れてしまった。拡大
メルセデス・ベンツは社名の由来やブランドの歴史を紹介する動画を公開。写真はカール・ベンツ(左)とゴットリープ・ダイムラーが出会う重要なシーンだ。
メルセデス・ベンツは社名の由来やブランドの歴史を紹介する動画を公開。写真はカール・ベンツ(左)とゴットリープ・ダイムラーが出会う重要なシーンだ。拡大
マツダUSAは「#SafeHands」を呼びかける。これらのコンテンツはすべて『YouTube』で閲覧できる。
マツダUSAは「#SafeHands」を呼びかける。これらのコンテンツはすべて『YouTube』で閲覧できる。拡大

世界へ届けたいメッセージとは

新型コロナウイルスは想像していた以上に感染力が強く、また軽症者や無症状者がウイルスを拡散している可能性が指摘されている。それゆえ、世界中で都市封鎖や外出禁止・外出自粛といった措置が取られている。日本では「密閉・密集・密接の三密を避けよう」と呼びかけているが、英語圏では「Social Distance(Distancing)」「Stay Home」などの表現が拡散。要は社会的距離を取ろうということだ。

このスローガンを自社のロゴマークで表現したのが、アウディとフォルクスワーゲン(VW)だ。アウディは4つの輪を、VWはVとWを、それぞれ離すことで社会的距離を取る重要性を表現。そして、「ともにこの難局を乗り越えよう」と呼びかける。制作費用は商品CMやコンテンツと比べたら驚くほど安く、制作期間も短いだろう。しかし、タイムリーに、強いメッセージを発信したことは人々の記憶に刻まれる。

メルセデス・ベンツも「#Stay Home」を訴える動画を公開している。冒頭ではメルセデスにとっても大切な「安全」を強調し、スーパーのレジ係や消防士、医療関係者、警察官、介護者など困難な中でも職務を全うしている人々、そして家にとどまっている人々への感謝を伝えるという内容だ。こちらも、アウディ、VWと同様、コンテンツとしては非常にシンプルだが、しっかりと“らしさ”が表現されている。

また、メルセデス・ベンツミュージアムはコロナ禍で休館中だが、社名の由来やブランドの歴史を紹介する動画も公開中。絵本のように親しみやすいコンテンツは“Stay Home中”のエンターテインメントとしてもオススメだ。

マツダUSAが3月27日に公開したコンテンツも必見だ。動画では静かなBGMに乗せて、外出時に注意すべき、いくつかのルールを切々と訴える。食料品の買い物や処方薬の受け取りなど生活に必要な外出の際には社会的距離を保ってほしい。自分を取り巻く環境に注意し、何かに触れた手を洗ってほしい。これらのルールを守ることで、この困難をともに乗り越えていける……と締めくくる。動画に登場する男女が乗っているクルマがマツダ車なのは当然だが、主役はクルマではない。「#SafeHands(手を洗おう)」がメインメッセージなのである。

国内では、トヨタが3月25日に『世界中のトヨタの仲間たちへ』を公開。ターゲットは世界中にいるトヨタとレクサスで働いている仲間たちだ。豊田社長が自らカメラの前に立ち、困難の中で働いている彼らとその家族に感謝を伝え、「僕らに乗り越えられないものなんてない!」と励ます。アウディやVW、メルセデス、マツダUSAのコンテンツとは雰囲気が異なるが、日本でメッセージ性のあるコンテンツがほとんど作られていないことを考えれば、トヨタの動画は非常に貴重な存在かもしれない。

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