TOM'Sセンチュリー(後編)
2020.05.07 谷口信輝の新車試乗 レーシングチームTOM'Sが開発した、コンプリートカー「TOM'Sセンチュリー」。ワインディングロードで試乗し一度は厳しい評価をくだした谷口信輝だったが、その印象は、ある操作によって一変することになった。ベストと思える走行モードは……
超有名レーシングチームのTOM'Sがチューニングしたセンチュリーを箱根のワインディングロードで試乗した谷口信輝。ただし、その足まわりからは「サスペンションブッシュのグニュグニュ」と「サスペンションのプワプワ」が一緒に伝わってきて、あまり快適ではなかったうえ、谷口が得意とする攻めた走りにも向かなかったという。
ちなみに、ここまでの印象はエアサスペンションで車高を落としたローポジションでのもの。センチュリーには、この車高切り替えのほかにノーマル、スポーツ、スポーツ+からなるドライビングモード切り替えも用意されている。TOM'S側のおすすめはスポーツ+だというが、ドライビングモードを切り替えたときの印象はどうだったのか? 谷口に聞いた。
「ノーマルだとちょっと落ち着かないし、スポーツ+は大波小波が一番強くなる。その点ではスポーツモードが一番バランスがとれているような気がしました」
なるほど、そうか。TOM'Sセンチュリーの乗り心地やハンドリングに谷口が納得しないのは、どうやら車高を落としたそのセッティングにあるようだが、クルマのスタイリングに関していえば谷口が無類の“シャコタン好き”であることは広く知られている。果たして、TOM'Sセンチュリーの外観を谷口はどう評価するのだろうか?
「いやあ、やっぱりシャコタンはかっこいいですよ。スタンダードなセンチュリーとはだいぶ印象が違いますよね。特にセンチュリーはボディーカラーが黒だと、いかにも公用車的に見えちゃうじゃないですか。でも、このシルバーメタリックだとだいぶ公用車感が薄くなりますよね」
シャコタンとともに谷口がこだわるポイントのひとつが“面一(ツライチ)”。これはタイヤの外面とフェンダーの間に段差がなく見えるようにすることを理想とするもの。果たして、TOM'Sセンチュリーのツライチ感はどうだったのか?
「うーん、いまひとつ物足りないですね。おそらく、僕が見た感じではタイヤの位置がもう4cm外側にあったらよかったでしょうね。そのほうが、このBBS製ホイールもずっと格好よく見えるはずです。しかも、僕の読みでは乗り心地とハンドリングもよくなりますね。これは冗談ですけど(笑)」
この記事は会員限定公開です。webCGプレミアムプラン会員に登録すると<月額550円(税込)>、続きを読むことができます。
登録初月無料! | クレジットカードで会員登録いただくと、ご契約いただいた日からその月の末日までが無料になります。いつでも解約可能です。 |
---|
- 毎月20本以上、新型車の試乗記が先取りで読める!
- 人気のさまざまな連載エッセイも、いち早く読める!
- 100車種超! 「谷口信輝の新車試乗」がぜんぶ読める!
- あの漫画家・池沢早人師の特集記事も堪能できる!
- 頭脳派レーシングドライバー山野哲也の車評が分かる!
- 『日刊!名車列伝』で世界の名車に毎日触れられる!
- 自動車メーカー関連グッズのプレゼントに応募できる!
- 話題のニューモデルのアツい走りが動画で見られる!
-
トヨタGRカローラRZ(4WD/6MT)【試乗記】 2023.3.2 試乗記 ボディーもパワートレインも専用仕立て……なのだが、「GRカローラ」を走らせてみると、どこか懐かしい感じがする。何かが突出しているわけではなく、すべての要素が高バランス。この味わいはまぎれもなくカローラだ。ただし、その速さはとんでもない。
-
-
トヨタGRカローラRZ“モリゾウエディション”(4WD/6MT)【試乗記】 2023.3.17 試乗記 わずか70台限定で販売された「トヨタGRカローラRZ“モリゾウエディション”」に試乗。高出力ターボエンジンとフルタイム4WDを備えた「GRカローラ」のさらなるハイパフォーマンスバージョンは、走り好きのこだわりが詰まった珠玉のマシンに仕上がっていた。
-
マツダCX-60 XDエクスクルーシブモード(4WD/8AT)【試乗記】 2023.3.14 試乗記 熱心な読者の方であれば、マツダの新世代SUV第1弾「CX-60」の乗り味に賛否合わせてさまざまな意見があることはご存じだろう。今回の試乗車はマイルドハイブリッドではないピュアなディーゼルの「XD」。高速道路とワインディングロードを中心に走ってみた。
-
新型「BMW M2」に胸アツ! なぜ運転好きは「FRのMT車」に引かれるのか? 2023.3.10 デイリーコラム FRの駆動方式を採用しMT車も設定される新型「BMW M2」に、一部のマニアは興奮気味。「フェアレディZ」といい「スープラ」といい、運転好きが「FRのMT車」に引かれるのはなぜなのか? あらためてその魅力を考えた。
-
「プリウス」は1年半! 人気車ばかりの大所帯、トヨタの最新納期情報 2023.3.8 デイリーコラム 「クラウン」「プリウス」「シエンタ」「ハリアー」など、大ヒットモデルを連発するトヨタ自動車。一方で、そこに半導体不足なども絡んだ結果、長納期化が取りざたされることも増えている。人気のトヨタ車の最新納期情報を調査した。