ルノー・日産・三菱が競争力と収益性を高める新たな取り組みを発表
2020.05.27 自動車ニュース仏ルノーと日産自動車、三菱自動車は2020年5月27日、アライアンス3社の競争力と収益性を高めるための新たな取り組みについて発表した。
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世界的に新型コロナウイルスの感染が拡大しているという状況を鑑みて、会見はパリ(ルノー)と横浜(日産)と東京(三菱)の3拠点を結んでオンラインで実施された。
3社の取り組みの柱となるのは「リーダーとフォロワー」という枠組みの導入だ。車両の標準化をこれまでのプラットフォームからアッパーボディーにまで拡大。商品セグメントごとにアライアンス内の1社がリーダーを務め、マザービークル(リーダー会社の車両)とシスタービークルを開発し、必要に応じて生産工場も集約する。すでにこの枠組みは小型商用車に適用している。
リーダーとフォロワーの枠組みに加えて、プラットフォームとエンジンの合理化などの方策をすべて導入した場合に、メンバー各社の1車種に対する投資額が最大で40%削減できるという。
技術開発の標準化はこれまでのプラットフォームやパワートレインの分野からさらに拡大。ルノーは電子アーキテクチャーのコア部分やA/Bセグメントのeパワートレインの、日産は運転支援技術やBEVのパワートレインの、三菱はC/Dセグメント向けPHEVのリーダーとして開発を担当し、さらなるコスト削減を図る。
この枠組みの下で開発と商品ラインナップ刷新を進めた場合、例えば現在4タイプのプラットフォームから6車種を展開しているブラジル市場では、将来的に1つのプラットフォームから7車種を展開できるようになるという。グローバルでは2025年までにアライアンス3社のモデルラインナップの約50%がリーダーとフォロワーの枠組みで開発・生産されたモデルになる見込みだ。
さらに、販売面では各社が強みを持つ地域でリーダー役を務める「レファレンス地域」を導入する。日産は中国・北米・日本を、ルノーは欧州・ロシア・南米・北アフリカを、三菱はASEANとオセアニアを担当。自社の重点地域での競争力向上に注力するとともに、他のアライアンスメンバーの競争力向上をサポートする。
アライアンスオペレーティングボードの議長も務めるルノーのジャンドミニク・スナール会長は、これらの取り組みの概要を説明し、「アライアンスは絶えず変化する自動車業界で優位性を保つためのものだ。この新たなビジネスモデルは各社の企業文化と歴史を尊重しながら、それぞれのアセットと遂行能力を最大限に引き出すだろう。3社のアライアンスはそれぞれの競争力や収益性などを強化しながらあらゆる地域やセグメントで商品と技術開発に取り組む」と語った。
(webCG)
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