トライアンフが「トライデント」のプロトタイプを発表 3気筒エンジンの新たな入門モデル
2020.08.25 自動車ニュース![]() |
英トライアンフは2020年8月25日(現地時間)、同社が開発中のニューモデル「トライデント」のデザインプロトタイプを発表した。
ライバルは日本勢のミドルクラス
トライデント初公開の舞台となったのは、英ケンジントンにある博物館「デザインミュージアム」である。試作段階でこれほど大々的な発表会を行うのは異例のことで、このことからも同社の力の入り具合が伝わる。
写真の通り外観はまだモックアップの状態ながら、プレーンなスポーツネイキッドに仕立てられていることが分かる。スタイリングはフラスコーリ・デザインを率いるイタリア人デザイナー、ロドルフォ・フラスコーリ氏の手になるものだ。トライアンフとの仕事はこれが初めてではなく、「スピードトリプル」や「タイガー1050」シリーズ、直近では「タイガー900ラリー/GT」のデザインですでに実績を残している。
白塗りのパーツや外装が目立つ中、唯一市販状態に近いコンポーネントがエンジンだ。明かされているのは「ミドルクラスの3気筒を新開発」という程度の情報だが、チーフプロダクトオフィサーのスティーブ・サージェント氏によると、「ライバルは『ホンダCB650R』や『カワサキZ650』『ヤマハMT-07』を想定している」とのこと。つまり、排気量は650cc前後ということになる。
トライアンフは現行モデルとして660ccの「ストリートトリプルS」をラインナップし、それ以前も675ccの「ストリートトリプルR」や「ストリートトリプル85」、「デイトナ675R」などを生産していた。とはいえ既存のユニットを単に流用したわけではなく、「Newly developed(新開発)」であることを強調。フレキシビリティーに富む、より扱いやすいトルク特性が与えられていると思われる。
エンジンを懸架するのが直線的に取り回されたスチールパイプフレームで、前後に倒立フォークとアルミ鋳造のスイングアームを締結。そこに組み合わせられる丸目1灯のヘッドライトと丸みのある燃料タンクが、「スラクストン」や「スピードツイン」にも似たオーセンティックな雰囲気を漂わせている。
ただし、トライデントはそれらが属するモダンクラシックファミリーではなく、ストリートトリプルシリーズ、そしてスピードトリプルシリーズと同じロードスターファミリーに加わることになっている。また発表の際、先のサージェント氏は「トライアンフの中で最も低価格になる」とも発言。現在その役割を担う「ストリートトリプルS」が99万9000円のプライスタグを掲げているということは、より一層手に入れやすい存在になるはずだ。
スペックも含め、さらなら詳細は近日中に発表されることになっている。
(文=伊丹孝裕)
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