【F1 2020】第9戦トスカーナGP「波乱のメモリアルレース ハミルトンは大記録まであと1勝」

2020.09.14 自動車ニュース
F1第9戦トスカーナGPを制したメルセデスのルイス・ハミルトン(写真左から2番目)、2位に終わったメルセデスのバルテリ・ボッタス(同左端)、3位に入ったレッドブルのアレクサンダー・アルボン(同左から3番目)。(Photo=Getty Images / Red Bull Content Pool)
F1第9戦トスカーナGPを制したメルセデスのルイス・ハミルトン(写真左から2番目)、2位に終わったメルセデスのバルテリ・ボッタス(同左端)、3位に入ったレッドブルのアレクサンダー・アルボン(同左から3番目)。(Photo=Getty Images / Red Bull Content Pool)拡大

2020年9月13日、イタリアのアウトドローモ・インテルナツィオナーレ・デル・ムジェッロで行われたF1世界選手権第9戦トスカーナGP。ムジェッロでの初レースは、相次ぐクラッシュに2度の赤旗中断、3度のセーフティーカー、3回のスタートと、波乱に満ちた展開となった。

第9戦の舞台は、今回記念すべき1000戦目を迎えたフェラーリがオーナーとなるムジェッロ。イタリアはフィレンツェ近郊、トスカーナ地方の美しい景色の中に溶け込むハイスピードコースで、二輪のMotoGPではおなじみだがF1は初開催となる。イタリア国内のF1開催地としては、モンツァ、イモラ、そして1957年に1度だけ世界選手権が開かれたペスカーラに次いで4つ目。このGPから、限定的に観客が動員されるようになった。(Photo=Getty Images / Red Bull Content Pool)
第9戦の舞台は、今回記念すべき1000戦目を迎えたフェラーリがオーナーとなるムジェッロ。イタリアはフィレンツェ近郊、トスカーナ地方の美しい景色の中に溶け込むハイスピードコースで、二輪のMotoGPではおなじみだがF1は初開催となる。イタリア国内のF1開催地としては、モンツァ、イモラ、そして1957年に1度だけ世界選手権が開かれたペスカーラに次いで4つ目。このGPから、限定的に観客が動員されるようになった。(Photo=Getty Images / Red Bull Content Pool)拡大
フリー走行ではチームメイトのボッタスに先行されるも、予選Q3になるとしっかりとポールポジションをものにするのがハミルトン(写真)。通算95回目で最多記録更新中。2013年にメルセデスに移籍してきてからは69回目のポールとなる。この数だけでも、歴代2位のミハエル・シューマッハーの通算68回を上回る大記録である。レースではスタートでこそボッタスに抜かれ2位となったが、赤旗中断後の再スタートでトップ奪還に成功。以降は危なげなくレースをコントロールし、今季6勝目を飾った。シーズン前半を終えポイントリードは55点、シューマッハーの最多7冠に並ばんとまい進中。さらに勝利数では、シューマッハーの最多91勝にあと1勝と迫った。もうひとつの大記録更新も時間の問題といえよう。(Photo=Mercedes)
フリー走行ではチームメイトのボッタスに先行されるも、予選Q3になるとしっかりとポールポジションをものにするのがハミルトン(写真)。通算95回目で最多記録更新中。2013年にメルセデスに移籍してきてからは69回目のポールとなる。この数だけでも、歴代2位のミハエル・シューマッハーの通算68回を上回る大記録である。レースではスタートでこそボッタスに抜かれ2位となったが、赤旗中断後の再スタートでトップ奪還に成功。以降は危なげなくレースをコントロールし、今季6勝目を飾った。シーズン前半を終えポイントリードは55点、シューマッハーの最多7冠に並ばんとまい進中。さらに勝利数では、シューマッハーの最多91勝にあと1勝と迫った。もうひとつの大記録更新も時間の問題といえよう。(Photo=Mercedes)拡大
僅差の0.059秒で予選2番手に甘んじたボッタス(写真)。タイムアタック中にルノーのエステバン・オコンがコースオフしイエローが出されていたため、最後の計測を諦めざるを得なかった。レースでは最初のスタートで見事トップに立つも、赤旗中断後の再スタートではハミルトンに先を越され、結果2位。「夢のようなスタートを切れたけど、ポジションを落としてからはチャンスがなかった」とはレース後の本人の弁。相手が記録に残る偉大なチームメイトとはいえ、ハミルトンに比べて勝負強さがないのが残念なところ。(Photo=Mercedes)
僅差の0.059秒で予選2番手に甘んじたボッタス(写真)。タイムアタック中にルノーのエステバン・オコンがコースオフしイエローが出されていたため、最後の計測を諦めざるを得なかった。レースでは最初のスタートで見事トップに立つも、赤旗中断後の再スタートではハミルトンに先を越され、結果2位。「夢のようなスタートを切れたけど、ポジションを落としてからはチャンスがなかった」とはレース後の本人の弁。相手が記録に残る偉大なチームメイトとはいえ、ハミルトンに比べて勝負強さがないのが残念なところ。(Photo=Mercedes)拡大

フェラーリ1000戦目 ベッテルは来季アストンへ

前戦イタリアGPが行われたミラノ近郊のモンツァから南に約300km、イタリア中部トスカーナ州にムジェッロはある。今から46年前の1974年にオープン。1988年にはフェラーリがコースオーナーとなり、以降はテストやイベントの会場として、また二輪の最高峰レースであるMotoGPの、イタリアGPの舞台として使われてきたが、正式にF1の開催地となるのは今回が初めて。ベルギーGP、イタリアGPと続いた高速コース3連戦の最後は、誰にとっても新たなチャレンジとなった。

コロナ禍のスケジュール調整で期せずして誕生したトスカーナGPは、フェラーリにとっての1000戦目。最古参チームがお膝元で前人未到の記念を祝うというまたとない機会となったものの、今季のスクーデリアのパフォーマンスでは華々しさも半減してしまったと言わざるを得ない。過去8戦の戦績は、61点でコンストラクターズランキング6位。昨季までの“3強の一角”もすっかり中位のチームに成り下がってしまっている。シャルル・ルクレールの健闘で開幕戦オーストリアGP第4戦イギリスGPで奇跡的な表彰台を記録しているものの、過去2戦では1点も取れていなかった。

1000戦目にちなみ名付けられた今季型マシン「SF1000」は、1年前とは打って変わってとにかく直線で遅い。本家チームのみならず、カスタマーのハースやアルファ・ロメオもスピードを持ち合わせていないことから、元凶はパワーユニットにあるというのが大方の見方である。コロナ禍の影響で今季は開発に制限があり、さらに来季からルール上の予算制限(パワーユニットは除く)も始まるのだから、マシンを含めるとリカバリーには相当な時間が必要とみられる。マッティア・ビノット代表も「特効薬はない。忍耐とじっくりと腰を据え改善に取り組むことが肝要」とコメントし、もはやレギュレーションが大きく変わる2022年まで待つしかないのでは、とさえ言われているほどである。

そんな絶不調のスクーデリアを今季限りで追い出されることが決まっているセバスチャン・ベッテルは、うわさ通り、レーシングポイント改め、2021年からアストンマーティンと名を変えるチームへの移籍が確定した。2018年にフォースインディアが破産、カナダの富豪ローレンス・ストロールを中心とした新オーナーのもとレーシングポイントとして再出発していたこのチーム。ストロールがアストンの大株主となったことから、英国伝統のメーカーの名で来季F1に打って出ることになった。その看板として、4度王者となったベッテルは名実ともにふさわしいと考えるのは自然なこと。これまでチーム内で中心的な役割を果たしてきたセルジオ・ペレスは、契約期間半ばでの離脱を余儀なくされたが、熾烈(しれつ)なF1の世界、是非はともかく、このような非情な決断も珍しくはない。

ミレニアムを迎えたフェラーリも、新天地で心機一転を図るベッテルも、長くレースを続けていれば当然のようにある浮き沈みの真っただ中にいる。いずれも再起を期待できる実力を備えているのだから、その時を待つのも、またF1の楽しみのひとつといえるだろう。

レッドブルのアルボン(写真)は悲願の3位初表彰台。昨季のベルギーGP、不調のピエール・ガスリーに代わってレッドブルのシートにつくも、エースのマックス・フェルスタッペンとのギャップは大きく、苦しい戦いが続いていた。2019年のブラジルGP、また今季開幕戦オーストリアGPではポディウム目前でハミルトンと接触する不運に見舞われ、また前戦イタリアGPではジュニアチームのアルファタウリを駆るガスリーに初優勝を決められ、大きなプレッシャーにさらされていた中での3位に喜びもひとしおだった。一方フェルスタッペンにはイタリアGPに続きメカニカルトラブルが発生。スタート前からアイドリング時の異常を訴え、スタート直後にはパワーロスで失速、クラッシュに巻き込まれリタイアとフラストレーションがたまる週末となった。(Photo=Getty Images / Red Bull Content Pool)
レッドブルのアルボン(写真)は悲願の3位初表彰台。昨季のベルギーGP、不調のピエール・ガスリーに代わってレッドブルのシートにつくも、エースのマックス・フェルスタッペンとのギャップは大きく、苦しい戦いが続いていた。2019年のブラジルGP、また今季開幕戦オーストリアGPではポディウム目前でハミルトンと接触する不運に見舞われ、また前戦イタリアGPではジュニアチームのアルファタウリを駆るガスリーに初優勝を決められ、大きなプレッシャーにさらされていた中での3位に喜びもひとしおだった。一方フェルスタッペンにはイタリアGPに続きメカニカルトラブルが発生。スタート前からアイドリング時の異常を訴え、スタート直後にはパワーロスで失速、クラッシュに巻き込まれリタイアとフラストレーションがたまる週末となった。(Photo=Getty Images / Red Bull Content Pool)拡大

ムジェッロでの初ポールはハミルトン

高低差43m、起伏に富んだ風光明媚(めいび)な丘陵地に横たわる一周5.2kmのムジェッロは、1kmを超えるメインストレートや中高速の15のコーナーを持つハイスピードコースで、シケインのような低速コーナーはない。特に下って右、上って右と続くダイナミックな複合コーナー「アラビアータ」を含む高速区間は、その名前から想起されるイメージに反し、タフでトリッキー。ドライバーは5Gもの加速度と格闘しながら、幅の狭いコースでベストなラインをトレースしなければならない。

かようにチャレンジングなコースで初ポールを取ったのはメルセデスのルイス・ハミルトン。4戦連続、今季7度目、通算では95回目の予選P1となった。2番手には0.059秒というわずかの差でバルテリ・ボッタスがつき、メルセデスは7戦連続でフロントローを独占した。予選3位はレッドブルのマックス・フェルスタッペン。過去4戦中3度目となるおなじみの顔ぶれだが、いつもと違うのは、レッドブルのアレクサンダー・アルボンが4位と好位置につけたことだろう。

1000戦目の面目躍如、ルクレールが5位と健闘するも、ベッテルはQ2落ちの14位に沈んだ。続いてレーシングポイントの2人、ペレス6位、ランス・ストロールは7位となったが、ペレスはプラクティス中に他車をクラッシュに追い込んだとして1グリッド降格、ストロールが6番グリッドに繰り上がった。8位はルノーのダニエル・リカルド、9位にはマクラーレンのカルロス・サインツJr.、そして10位にはルノーのエステバン・オコンが並び決勝を待つこととなった。

世界選手権が始まった1950年の第2戦モナコGPでデビューしたフェラーリは、どのチームも成し遂げたことがない参戦1000戦目をお膝元ムジェッロで迎えた。1951年の第5戦イギリスGPで初優勝して以来、積み重ねてきた勝利数は238。歴代2位のマクラーレンを56勝も突き放す孤高の1位である。コンストラクターズタイトル獲得16回、ドライバーズタイトル15回という輝かしい戦績を誇る最古参のミレニアムなメモリアル。最初の1戦目を戦った「フェラーリ125」のカラーリングである「バーガンディーカラー」に彩られた特別仕様のマシンやレーシングスーツで節目を演出した。晴れ舞台のトスカーナGPで、シャルル・ルクレール(写真)が健闘し予選5位を獲得。レースではスタートで3位にジャンプアップするも、今季型マシンの力量ではポジションを維持できず。何とか8位でポイントは獲得した。(Photo=Ferrari)
世界選手権が始まった1950年の第2戦モナコGPでデビューしたフェラーリは、どのチームも成し遂げたことがない参戦1000戦目をお膝元ムジェッロで迎えた。1951年の第5戦イギリスGPで初優勝して以来、積み重ねてきた勝利数は238。歴代2位のマクラーレンを56勝も突き放す孤高の1位である。コンストラクターズタイトル獲得16回、ドライバーズタイトル15回という輝かしい戦績を誇る最古参のミレニアムなメモリアル。最初の1戦目を戦った「フェラーリ125」のカラーリングである「バーガンディーカラー」に彩られた特別仕様のマシンやレーシングスーツで節目を演出した。晴れ舞台のトスカーナGPで、シャルル・ルクレール(写真)が健闘し予選5位を獲得。レースではスタートで3位にジャンプアップするも、今季型マシンの力量ではポジションを維持できず。何とか8位でポイントは獲得した。(Photo=Ferrari)拡大
フェラーリから戦力外通告を受け「引退も考えた」というセバスチャン・ベッテル(写真)は、2021年、レーシングポイント改めアストンマーティンに移籍することが決定。伝統の英国メーカーのF1での成功を、過去4度栄冠を勝ち取った33歳の彼が請け負うことになった。近年ミスばかりが目立ってしまっているベッテルに必要なのは、新たな挑戦への意欲と、彼の才能を認め期待をかけてくれるチーム、つまり今のフェラーリにはないもの。今季レーシングポイントは、メルセデス、レッドブルに次ぐ3番目に速いマシンをつくり出し、富豪ローレンス・ストロールの財力でファクトリーは拡張中。歴代3位の53勝を記録するドライバーの、復活をかけたチャンスが新天地にはありそうだ。トスカーナGPでは予選14位からスタートの混乱に巻き込まれフロントウイングを破損、最後尾に脱落するも、その後の追い上げのかいもあって10位入賞を果たした。(Photo=Ferrari)
フェラーリから戦力外通告を受け「引退も考えた」というセバスチャン・ベッテル(写真)は、2021年、レーシングポイント改めアストンマーティンに移籍することが決定。伝統の英国メーカーのF1での成功を、過去4度栄冠を勝ち取った33歳の彼が請け負うことになった。近年ミスばかりが目立ってしまっているベッテルに必要なのは、新たな挑戦への意欲と、彼の才能を認め期待をかけてくれるチーム、つまり今のフェラーリにはないもの。今季レーシングポイントは、メルセデス、レッドブルに次ぐ3番目に速いマシンをつくり出し、富豪ローレンス・ストロールの財力でファクトリーは拡張中。歴代3位の53勝を記録するドライバーの、復活をかけたチャンスが新天地にはありそうだ。トスカーナGPでは予選14位からスタートの混乱に巻き込まれフロントウイングを破損、最後尾に脱落するも、その後の追い上げのかいもあって10位入賞を果たした。(Photo=Ferrari)拡大

フェルスタッペン早々に離脱 セーフティーカーと最初の赤旗

コースが高速かつツイスティーで狭いとなれば、オーバーテイクは非常に困難になるに違いない。そんな予想と不安に突き動かされたか、レース中は無理なポジション取りによる接触やクラッシュが多発し、混迷を極めることになる。

その予兆は、スタート前にあった。グリッドにつく前、フェルスタッペンのマシンはアイドリングの問題を訴えており、レッドブルのメカニックはその対応に追われていたのだ。59周レースのスタートが切られると、ボッタスがトップを取りターン1へ進入。ハミルトンは2位に落ち、ルクレールが3位に上昇。その後ろでは、最初こそ蹴り出しのよかったフェルスタッペンがパワーとスピードを失い中団のトラフィックに埋没、われ先にと争っていたライバルと接触し、前戦ウィナーのピエール・ガスリーとともに0周リタイアとなってしまった。

これでセーフティーカーが出動。7周目にレースが再開するも、今度はメインストレート上の後続グループでまたもや多重クラッシュが発生し、アルファ・ロメオのアントニオ・ジョビナッツィとハースのケビン・マグヌッセン、ウィリアムズのニコラス・ラティフィとマクラーレンのサインツJr.の4台がマシンを止めた。2度目のセーフティーカーの後、赤旗が出されレースは中断した。

25分後、1位ボッタス、2位ハミルトン、3位ルクレール、4位アルボン、5位ストロールといった順位で13台がフォーメーションラップに出て、9周目からスタンディングスタートが切られた。中断中にミディアムタイヤに履き替えたメルセデス勢は、ハミルトンが首位を奪還、2位ボッタスとなり、3位ルクレール、4位ストロール、5位ペレス、6位リカルド、アルボンは7位に落ちた。

メモリアルレースで3位、絶好の位置を得たフェラーリのルクレールだったが、残念ながら表彰台圏内にとどまる力はなかった。18周目にストロールに抜かれて4位、さらに瞬く間にリカルド、アルボン、ペレスにもオーバーテイクを許し7位に脱落してしまった。

レーシングポイントのセルジオ・ペレス(写真)は、今季限りでチームを離脱することを発表。フォースインディア時代の2014年から在籍、2018年の経営危機に際しては率先して破産手続きを後押ししチーム存続に尽力した中心的人物だ。走りは安定、レギュラーで得点を稼ぐとこができ、かつ母国メキシコ企業からのマネーも付いてくる、中堅どころにあって文句のつけようのないドライバーだが、4度王者に輝いたセバスチャン・ベッテルに追い出されるかっこうで、契約期間中にもかかわらず来季のシートを失った。2021年の予定は立っていないという。トスカーナGPでは、プラクティス中に他車をクラッシュさせてしまい1グリッド降格、7番グリッドから5位入賞。チームメイトのランス・ストロールは4位走行中にタイヤがパンク、クラッシュしリタイア。(Photo=Racing Point)
レーシングポイントのセルジオ・ペレス(写真)は、今季限りでチームを離脱することを発表。フォースインディア時代の2014年から在籍、2018年の経営危機に際しては率先して破産手続きを後押ししチーム存続に尽力した中心的人物だ。走りは安定、レギュラーで得点を稼ぐとこができ、かつ母国メキシコ企業からのマネーも付いてくる、中堅どころにあって文句のつけようのないドライバーだが、4度王者に輝いたセバスチャン・ベッテルに追い出されるかっこうで、契約期間中にもかかわらず来季のシートを失った。2021年の予定は立っていないという。トスカーナGPでは、プラクティス中に他車をクラッシュさせてしまい1グリッド降格、7番グリッドから5位入賞。チームメイトのランス・ストロールは4位走行中にタイヤがパンク、クラッシュしリタイア。(Photo=Racing Point)拡大
前戦イタリアGPで劇的初優勝を遂げたアルファタウリのピエール・ガスリー(写真)。レッドブルに戻されるのかどうかという周囲のうわさ話をよそに、3回のフリー走行では5位、8位、5位と好調をキープしていたが、予選Q1で落とし穴にはまってしまった。トラフィックにつかまり最初のアタックで失敗、2度目はアンダーステアでタイムが伸びず16位。厳しい中団勢での争いは一瞬たりとも油断はできないことを思い知らされた。そしてレースではスタート早々にトラフィックに埋もれ、接触ののちリタイア。やはりミッドフィールドでは気が抜けないということが身にしみてわかったことだろう。チームメイトのダニール・クビアトは予選12位から7位入賞。(Photo=Getty Images / Red Bull Content Pool)
前戦イタリアGPで劇的初優勝を遂げたアルファタウリのピエール・ガスリー(写真)。レッドブルに戻されるのかどうかという周囲のうわさ話をよそに、3回のフリー走行では5位、8位、5位と好調をキープしていたが、予選Q1で落とし穴にはまってしまった。トラフィックにつかまり最初のアタックで失敗、2度目はアンダーステアでタイムが伸びず16位。厳しい中団勢での争いは一瞬たりとも油断はできないことを思い知らされた。そしてレースではスタート早々にトラフィックに埋もれ、接触ののちリタイア。やはりミッドフィールドでは気が抜けないということが身にしみてわかったことだろう。チームメイトのダニール・クビアトは予選12位から7位入賞。(Photo=Getty Images / Red Bull Content Pool)拡大
前戦イタリアGPを最後にウィリアムズ・ファミリーが去ったウィリアムズは、暫定的にサイモン・ロバーツをチーム代表に昇格させ、新体制での初戦に臨んだ。トスカーナGPの予選では、ジョージ・ラッセル(写真)がダートに片側2輪を落としながらもクラッシュを避け、18番手タイム。僚友ニコラス・ラティフィはひとつ後ろからスタートすることに。ラティフィはセーフティーカー明けのリスタートでクラッシュしてしまいリタイア。ラッセルは赤旗中断後に入賞圏に入り自身初得点の可能性もあったが、終盤ポジションを落としてしまい、キャリアベストタイの11位完走で終わった。(Photo=Williams)
前戦イタリアGPを最後にウィリアムズ・ファミリーが去ったウィリアムズは、暫定的にサイモン・ロバーツをチーム代表に昇格させ、新体制での初戦に臨んだ。トスカーナGPの予選では、ジョージ・ラッセル(写真)がダートに片側2輪を落としながらもクラッシュを避け、18番手タイム。僚友ニコラス・ラティフィはひとつ後ろからスタートすることに。ラティフィはセーフティーカー明けのリスタートでクラッシュしてしまいリタイア。ラッセルは赤旗中断後に入賞圏に入り自身初得点の可能性もあったが、終盤ポジションを落としてしまい、キャリアベストタイの11位完走で終わった。(Photo=Williams)拡大

アルボン初表彰台 ハミルトン最多勝記録にあと1勝

トップのハミルトンは、「タイヤの状態が思わしくない」と無線で伝えるもタイムは好調、30周を過ぎる頃には2位ボッタスとのギャップは4秒を超えていた。ボッタスも「タイヤが終わっている、バイブレーションが出ている」と訴えていたが、こちらはペースを著しく悪化させており、32周目に先んじてハードタイヤに履き替えざるを得なかった。翌周にハミルトンもピットに入り、1位のままコースに復帰。2位ボッタスは7秒後方だった。

タイヤ交換が一巡すると、アンダーカットを成功させたリカルドが3位に上がり、ストロール4位、アルボン5位、ペレス6位というオーダー。44周目になると、4位のストロールが高速コーナーのアラビアータでパンクし大クラッシュ、セーフティーカーが出て各車がピットに飛び込んだ。だがマシン撤去とウォール修復に時間が必要と判断され、2度目の赤旗でレースは中断となった。

ここまでの上位の顔ぶれは、1位ハミルトン、2位ボッタス、3位リカルド、4位アルボン、5位ペレス。約20分のインターバルをおき、日の傾きかけたトスカーナの地でこの日3度目のスタートが切られると、ハミルトンに次いでリカルドが2位に上がり、ボッタスは3位に下がるも翌48周目に2位を奪い返した。3位リカルドは、真後ろのアルボンに気を配らなければならなかった。

51周目、そのアルボンが牙をむきリカルドに襲いかかった。レッドブルがルノーの前を取り、今度は1秒前にいる2位ボッタスに照準を合わせたのだが、ボッタスもファステストラップで応戦。この勝負はメルセデスの方が上手だった。

それでも、3位アルボンにとってはうれしい初表彰台である。昨季中盤にトロロッソからレッドブルに昇格するも、フェルスタッペンとの差をなかなか詰められず、前戦イタリアGPではアルファタウリのガスリーが初優勝。トップチームでの重圧を受けながら、ようやくつかんだポディウムに、「ここまで来るのにだいぶかかった。最高の気分だね」と安堵(あんど)と喜びを隠さなかった。

「1日で3レースしたようなもの。ちょっとぼうぜんとしているよ」とは、今季6勝目を飾ったハミルトン。最初のスタートで2位に落ちた以外は完璧にレースをコントロールし、最後にはファステストラップで1点を追加する余裕も見せた。2位に終わったボッタスとのポイント差は55点にまで拡大。さらに通算勝利数は90となり、ミハエル・シューマッハーの最多勝利記録にあと1勝と迫るまでになった。

フェラーリの1000レース目は、ルクレール8位、ベッテル10位とダブル入賞。高速3連戦すべてで無得点という最悪の結果は避けることができたようだ。

全17戦の2020年シーズンはこのレースを境に後半戦に突入。第10戦ロシアGPの決勝は、9月27日に行われる。

(文=bg)

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