【F1 2020】圧巻の勝利でタイトルを決めたハミルトンの8冠への意欲

2020.11.16 自動車ニュース
F1第14戦トルコGPを制したメルセデスのルイス・ハミルトン(写真)。今シーズン10勝目を飾り、3戦を残して2020年度のドライバーズチャンピオンシップを確定させた。自身7度目の栄冠で、ミハエル・シューマッハーの史上最多記録に並んだ。(Photo=Mercedes)
F1第14戦トルコGPを制したメルセデスのルイス・ハミルトン(写真)。今シーズン10勝目を飾り、3戦を残して2020年度のドライバーズチャンピオンシップを確定させた。自身7度目の栄冠で、ミハエル・シューマッハーの史上最多記録に並んだ。(Photo=Mercedes)拡大

2020年11月15日、トルコのイスタンブール・パークで行われたF1世界選手権第14戦トルコGP。名コースの呼び声高いイスタンブール・パークは再舗装され滑りやすい路面となり、さらに雨が加わって、週末のレースは予想外の展開となった。

コックピット内のハミルトンに祝福の言葉をかけるセバスチャン・ベッテル(写真左)とセルジオ・ペレス(同右)。(Photo=Racing Point)
コックピット内のハミルトンに祝福の言葉をかけるセバスチャン・ベッテル(写真左)とセルジオ・ペレス(同右)。(Photo=Racing Point)拡大
9年ぶりに行われたトルコGPのポディウム。勝者ハミルトン(写真左から2番目)とメルセデスのチーム代表、トト・ウォルフ(同3番目)、2位で今季初、自身9度目のポディウムを決めたレーシングポイントのペレス(同右端)と、3位に入り今季初めて表彰台にのぼったベッテル(同左端)。(Photo=Racing Point)
9年ぶりに行われたトルコGPのポディウム。勝者ハミルトン(写真左から2番目)とメルセデスのチーム代表、トト・ウォルフ(同3番目)、2位で今季初、自身9度目のポディウムを決めたレーシングポイントのペレス(同右端)と、3位に入り今季初めて表彰台にのぼったベッテル(同左端)。(Photo=Racing Point)拡大

チャンピオン決定戦はティルケの最高傑作で

ヘルマン・ティルケといえば、1990年代後半から新たに建造、あるいは改修されたF1サーキットのほとんどを手がけてきた、おそらく世界で一番有名であろうサーキットデザイナー。マレーシアのセパンや中国の上海、リニューアルされた日本の富士スピードウェイなど、彼と彼の建築会社によるコースは枚挙にいとまがない。

こうした“ティルケ・サーキット”は、広大なアスファルトのランオフエリアや、ストレート後の急ターンなど共通する特徴があり、ありきたりでつまらないといった否定的な見方を集めがちである。しかし、今日のF1に必要とされるオーバーテイクのしやすさやエンターテインメント性、高い安全性、近代的で個性的な施設などを総合的に勘案すれば、結果的に似たような個性に落ち着いてしまうというのは仕方がないこと。問題はティルケではなく、“ティルケ一辺倒”となったF1側の判断というべきだろう。

2020年はコロナ禍で変則的なカレンダーとなり、前戦のイモラをはじめ、新顔のポルティマオムジェッロといった、ささいなミスすら許されない古いタイプの“非ティルケ・コース”の魅力を再発見することとなった。

では、ティルケのコースが駄作ばかりかといえば、もちろんそうではない。トルコのイスタンブール・パークは、ティルケの最高傑作といわれる名サーキットであり、左、左、左と強烈な横Gを受けながら高速で駆け抜ける複合の「ターン8」は、スパ・フランコルシャンの「オールージュ」や鈴鹿サーキットの「130R」と並び称される名物コーナーとして知られる。アップ&ダウンの連続する地形に張り付いた5.3kmのコースでは、2005年の初開催から7年間にわたり数々の名勝負が繰り広げられてきた。

9年ぶりにカムバックしたイスタンブール・パークでの第14戦トルコGPは、ルイス・ハミルトンにとってタイトルがかかった一戦。13戦して282点を獲得していたポイントリーダーのハミルトンは、ランキング2位のバルテリ・ボッタスに85点の差をつけていた。トルコGPの後は3戦を残すだけとなり、このギャップが78点以上であれば、今年最多勝ドライバーとなるハミルトンの、7度目の戴冠となる計算だった。

昨季最終戦から続いた連続ポールが14で止まったメルセデス勢。ハミルトン(写真)は初日から精彩を欠き、予選ではポールから4.795秒遅れの6位に沈んだ。レースでも序盤は苦戦が続くも、インターミディエイトタイヤで走行を続けるうちにペースをつかみ、最終的に31秒ものリードを築いて完勝してしまうのだからさすがである。メルセデス移籍後73勝は単独チームでの史上最多記録であるとともに、47戦連続得点もレコード。過去81戦のうち80戦でポイントを獲得しているという圧倒的な安定感で数々の記録を更新している。(Photo=Mercedes)
昨季最終戦から続いた連続ポールが14で止まったメルセデス勢。ハミルトン(写真)は初日から精彩を欠き、予選ではポールから4.795秒遅れの6位に沈んだ。レースでも序盤は苦戦が続くも、インターミディエイトタイヤで走行を続けるうちにペースをつかみ、最終的に31秒ものリードを築いて完勝してしまうのだからさすがである。メルセデス移籍後73勝は単独チームでの史上最多記録であるとともに、47戦連続得点もレコード。過去81戦のうち80戦でポイントを獲得しているという圧倒的な安定感で数々の記録を更新している。(Photo=Mercedes)拡大
ハミルトンと並び称されるタイヤマスターといえば、レーシングポイントのペレス。僚友ランス・ストロールが初ポールから2ストップ作戦でズルズルと後退する一方、ペレスは1ストップでロングランを成功させ、「あと1周あったらタイヤがブローしていたかも」というギリギリの戦いの末に見事2位を守り切った。(Photo=Racing Point)
ハミルトンと並び称されるタイヤマスターといえば、レーシングポイントのペレス。僚友ランス・ストロールが初ポールから2ストップ作戦でズルズルと後退する一方、ペレスは1ストップでロングランを成功させ、「あと1周あったらタイヤがブローしていたかも」というギリギリの戦いの末に見事2位を守り切った。(Photo=Racing Point)拡大

ストロールが衝撃の初ポール メルセデス勢は6位と9位

名コースとの評判に期待してトルコ入りしたドライバーは、たった2週間前に再舗装されたばかりという路面に翻弄(ほんろう)されることになる。よりによってピレリが持ち込んだタイヤが一番硬めのセットということもあり、初日の金曜日は極端なローグリップでスピンが多発。さらに土曜日には雨が降ったことで、まともな走行ができないまま予選を迎えることとなった。

全20台出走のQ1は、途中から雨脚が強まるなどして2度も赤旗中断。その後は徐々にコンディションが回復し、Q2、そしてトップ10グリッドを決めるQ3へと進んでいったが、最後のセッションで番狂わせが起きた。

レッドブルのマックス・フェルスタッペンが、フルウエットタイヤで各セクター最速となっていたものの、状況から浅溝のインターミディエイトタイヤが最適と判断しアタックを中断、ピットでインターに交換した。その間にインターでトップを取っていたのがレーシングポイントのセルジオ・ペレス。残り数分、フェルスタッペンが必死に追い上げるも、やはりインターを装着していたレーシングポイントのランス・ストロールが最速タイムを更新し、ここで時間切れとなった。

雨と荒れたコンディションに強いストロールが、F1キャリア4年目にして自身初、史上101人目のポールシッターとなった。また3回のフリー走行すべてでトップだったフェルスタッペンは、0.290秒足りず惜しくも2位。3位ペレス、4位にレッドブルのアレクサンダー・アルボン、5位にルノーのダニエル・リカルドと、トップ5にメルセデスが1台もいないという珍しいグリッドとなった。

昨季最終戦から続いた連続ポールが14で止まったメルセデスは、ハミルトンが6位、ボッタス9位。週末を通じて滑りやすい路面に消極的で、特にハミルトンは精彩を欠くドライビングに終始していた。ルノーのエステバン・オコンは7位。初めて2台そろってQ3に出たアルファ・ロメオは、キミ・ライコネン8位、アントニオ・ジョビナッツィ10位と好位置を得た。

フェラーリは雨の予選で全く振るわず、ベッテル(写真)は12位、マクラーレンのグリッド降格ペナルティーで11番グリッドからスタート。一気に4位にジャンプアップを果たし、その後も善戦を続け、最後の最後に前を走っていたチームメイトのシャルル・ルクレールがミスしたことで3位でゴール、昨季メキシコGP以来となる久々の表彰台に笑顔を見せた。ルクレールは惜しくも4位。チームはルノーの6点後ろ、コンストラクターズランキング6位につけている。(Photo=Ferrari)
フェラーリは雨の予選で全く振るわず、ベッテル(写真)は12位、マクラーレンのグリッド降格ペナルティーで11番グリッドからスタート。一気に4位にジャンプアップを果たし、その後も善戦を続け、最後の最後に前を走っていたチームメイトのシャルル・ルクレールがミスしたことで3位でゴール、昨季メキシコGP以来となる久々の表彰台に笑顔を見せた。ルクレールは惜しくも4位。チームはルノーの6点後ろ、コンストラクターズランキング6位につけている。(Photo=Ferrari)拡大
300戦目の節目を迎えたレッドブルにとっては、忘れたいメモリアルレースになってしまった。3回のフリー走行すべてでトップだったマックス・フェルスタッペン(写真)は、予選で0.290秒差をつけられ惜しくも2位。レースではスタートで大きく出遅れるも、レーシングポイントの2台の後ろ、3位まで挽回。しかし2位ペレスを抜こうとしてスピン、タイヤを傷めてピットインを余儀なくされ、結果6位。アレクサンダー・アルボンは予選4位から、フェルスタッペン脱落後に再度ペレスに挑むも失敗し、7位でレースを終えた。(Photo=Getty Images / Red Bull Content Pool)
300戦目の節目を迎えたレッドブルにとっては、忘れたいメモリアルレースになってしまった。3回のフリー走行すべてでトップだったマックス・フェルスタッペン(写真)は、予選で0.290秒差をつけられ惜しくも2位。レースではスタートで大きく出遅れるも、レーシングポイントの2台の後ろ、3位まで挽回。しかし2位ペレスを抜こうとしてスピン、タイヤを傷めてピットインを余儀なくされ、結果6位。アレクサンダー・アルボンは予選4位から、フェルスタッペン脱落後に再度ペレスに挑むも失敗し、7位でレースを終えた。(Photo=Getty Images / Red Bull Content Pool)拡大

スタートからレーシングポイント1-2 ハミルトンの苦戦続く

しっかりと走り込みができず不確定要素が多いまま迎えたレースデーは、スタート前にまたしても雨が降り、全車フルウエットタイヤを装着して58周レースは始まった。

レーシングポイントのストロールとペレスが1-2でスタート。フェルスタッペンが出遅れ5位に落ちる一方、ハミルトンは3位、11番グリッドから出たフェラーリのセバスチャン・ベッテルは4位までジャンプアップを果たしていた。またボッタスとオコンはターン1でスピンして最後尾まで脱落。その後ボッタスはスピンを繰り返し、終盤には周回遅れにされ、ポイント圏外の14位でレースを終えることになる。

3つポジションを上げたハミルトンだったが、この時点ではまだ苦戦が続いており、フェルスタッペン、アルボンに瞬く間に抜かれ6位に戻ってしまった。一方、先頭を走るストロールはファステストラップを刻みながら快調なペースで飛ばしていた。ストロールとハミルトンの立場が逆転するには、タイヤ交換を終えてレースが中盤を迎えるころまで待たなければならなかった。

ラインは徐々に乾き始め、7周目にフェラーリのシャルル・ルクレールがインターミディエイトタイヤにスイッチすると各車続々とこの動きにならった。レッドブル勢は上位勢で最も遅く、12周目にフェスルタッペンをピットに呼んだ。これでトップ3は、1位ストロール、2位ペレス、3位フェルスタッペン。ハミルトンはといえば、ベッテルに抜かれ4位から5位に落ち、まだくすぶっている状態だった。

フェルスタッペンが優勝争いから脱落したのは18周目のこと。ストレートで2位ペレスに並びかけるもコースオフしスピン。タイヤにフラットスポットを作ってしまい緊急ピットインの後、8位までポジションダウンしてしまう。次にレーシングポイントに果敢に勝負を挑んだのはアルボンで、ペレスに1秒以下の僅差まで迫るも、タイヤの摩耗が進むと勢いを失い、34周目、痛恨のスピンで表彰台圏内から脱落した。

結局、この日のレッドブルは主役にはなれず、フェルスタッペン6位、アルボンは7位でチェッカードフラッグを受けることとなった。

レーシングポイントのストロール(写真)がF1キャリア4年目にして初ポール獲得。チームオーナーでもある富豪ローレンス・ストロールの息子というレッテルがドライバーとしての評価の邪魔をしがちだが、雨や荒れたレースでは強さを発揮することがあり、今回も強運を引き寄せた。カナダ人としては1997年ヨーロッパGPでジャック・ビルヌーブが取って以来3人目、チームとしてはフォースインディア時代の2009年ベルギーGPでのジャンカルロ・フィジケラ以来となる予選1位となる。レースでは中盤までトップを守るも、徐々にタイヤの状態が思わしくなくなり、9位ゴールと惨めな結果に終わった。(Photo=Racing Point)
レーシングポイントのストロール(写真)がF1キャリア4年目にして初ポール獲得。チームオーナーでもある富豪ローレンス・ストロールの息子というレッテルがドライバーとしての評価の邪魔をしがちだが、雨や荒れたレースでは強さを発揮することがあり、今回も強運を引き寄せた。カナダ人としては1997年ヨーロッパGPでジャック・ビルヌーブが取って以来3人目、チームとしてはフォースインディア時代の2009年ベルギーGPでのジャンカルロ・フィジケラ以来となる予選1位となる。レースでは中盤までトップを守るも、徐々にタイヤの状態が思わしくなくなり、9位ゴールと惨めな結果に終わった。(Photo=Racing Point)拡大
ハミルトンのタイトル獲得に唯一待ったをかけられたはずのバルテリ・ボッタス(写真)。とはいえ今季13戦でハミルトンが築いた85点ものリードは崩せるものでもなく、優勝+ファステストラップでようやく次戦バーレーンにタイトル争いを持ち込めるという厳しい状況だった。予選9位からスタート早々にスピンして最後尾に後退。以降もスピンが絶えず周回遅れの14位完走。レース後、マシンにダメージを負いステアリングが左に寄ってしまうという問題を抱えていたことを明かした。(Photo=Mercedes)
ハミルトンのタイトル獲得に唯一待ったをかけられたはずのバルテリ・ボッタス(写真)。とはいえ今季13戦でハミルトンが築いた85点ものリードは崩せるものでもなく、優勝+ファステストラップでようやく次戦バーレーンにタイトル争いを持ち込めるという厳しい状況だった。予選9位からスタート早々にスピンして最後尾に後退。以降もスピンが絶えず周回遅れの14位完走。レース後、マシンにダメージを負いステアリングが左に寄ってしまうという問題を抱えていたことを明かした。(Photo=Mercedes)拡大

ハミルトン、インターを50周も持たせ圧巻の勝利

レースは折り返し地点を過ぎ、路面が乾きドライタイヤへスイッチするのが早いか、インターミディエイトが音を上げるのが早いかの我慢比べの様相を呈した。こうなると、タイヤマネジメントにたけたドライバーが強さを発揮する。そう、ハミルトンの出番である。

アルボンのスピンで3位に上がったハミルトンは、インターミディエイトで周回を重ねれば重ねるほど安定して速いタイムを出せるようになり、すぐさま2.6秒前のペレスに照準を合わせた。逆に首位を走り続けていたストロールはインターで苦しむようになり、37周目になるとたまらずピットイン。新たなインターを与えられ4位でコースに復帰したものの、その後はひどいグレーニングに悩まされ次々と抜かれ、9位フィニッシュという惨めな結果に終わったのだった。

ストロールのピットインと同じ周には、ハミルトンがペレスに襲いかかり、豪快な追い抜きを披露してついにトップに躍り出た。1位ハミルトン、2位ペレスと、タイヤを持たせることが上手な2人の後ろには、2ストップでフレッシュなインターを履き追い上げてきていたルクレール。彼のフェラーリは勢いそのまま、タイヤが限界を迎えていた2位ペレスを追い回し、ファイナルラップで抜きにかかるも失敗、僚友ベッテルに今季初表彰台をプレゼントしてしまった。

ハミルトンは、インターミディエイトタイヤを50周も酷使しながら、2位ペレスに31秒ものリードを築き圧巻の勝利を飾った。これで文句なしのドライバーズチャンピオンシップ決定。第12戦ポルトガルGPでミハエル・シューマッハーの史上最多勝記録を抜いたハミルトンは、シューマッハーの最多タイトル7冠に肩を並べることとなった。

初日の金曜日はトップ10に2台が食い込んだアルファタウリ勢も、土曜日に雨が降ると苦戦。予選ではダニール・クビアトがスピンしてQ1止まりの17位、他車のペナルティーで16番グリッド。ピエール・ガスリー(写真)もQ3に進めず15位となるも、他車のペナルティーで13番グリッドとなっていた。予想以上にグリッドが繰り上がったことで、チームは当初予定していたパワーユニット交換を撤回、グリッド降格を避けようとしたが、FIA(国際自動車連盟)にパルクフェルメ違反を取られ、ガスリーは19番グリッドへと下げられてしまった。レース結果は、クビアト12位、ガスリー13位で得点ならず。(Photo=Getty Images / Red Bull Content Pool)
初日の金曜日はトップ10に2台が食い込んだアルファタウリ勢も、土曜日に雨が降ると苦戦。予選ではダニール・クビアトがスピンしてQ1止まりの17位、他車のペナルティーで16番グリッド。ピエール・ガスリー(写真)もQ3に進めず15位となるも、他車のペナルティーで13番グリッドとなっていた。予想以上にグリッドが繰り上がったことで、チームは当初予定していたパワーユニット交換を撤回、グリッド降格を避けようとしたが、FIA(国際自動車連盟)にパルクフェルメ違反を取られ、ガスリーは19番グリッドへと下げられてしまった。レース結果は、クビアト12位、ガスリー13位で得点ならず。(Photo=Getty Images / Red Bull Content Pool)拡大
前戦エミリア・ロマーニャGPの3日後、F2ドライバーの角田裕毅(写真)が、イモラで2018年型のトロロッソ・ホンダをテスト。初めてステアリングを握るF1マシンながら落ち着いた走りを披露し、300kmを超える走行を終えた。F2選手権で現在ランキング3位、次のバーレーンでのレース結果次第で、F1出場に必要なスーパーライセンスポイントを確保できるかもしれない。テストでの評判も上々だった角田。来季はガスリーとともにアルファタウリをドライブすることになるのだろうか?(Photo=Red Bull Content Pool)
前戦エミリア・ロマーニャGPの3日後、F2ドライバーの角田裕毅(写真)が、イモラで2018年型のトロロッソ・ホンダをテスト。初めてステアリングを握るF1マシンながら落ち着いた走りを披露し、300kmを超える走行を終えた。F2選手権で現在ランキング3位、次のバーレーンでのレース結果次第で、F1出場に必要なスーパーライセンスポイントを確保できるかもしれない。テストでの評判も上々だった角田。来季はガスリーとともにアルファタウリをドライブすることになるのだろうか?(Photo=Red Bull Content Pool)拡大

7冠王者が語った来季への意欲

チェッカードフラッグを受けた後のハミルトンは、感涙にむせびながらチームや家族への感謝の言葉を語り、そして来季への思いを話し始めた。「何か“始まったばかり”という不思議な感じなんだ。今季は身体的には問題なくとも、精神的にはどのように臨んだらいいか分からない状態だった」

「そんな状況でも、周囲の素晴らしい人々やチーム、自らを応援してくれる“チームLH”のおかげで、集中して戦うことができたんだ。来季もより良いシーズンになるだろうと期待している」

ハミルトンとメルセデスは来シーズンの契約をまだ締結しておらず、トルコGP前までは「引退もあり得るのでは」との臆測も流れていた。フィジカルも記録も大事だが、湧き上がるモチベーションがなければ戦い続けることはできないのだ。

2021年も続投する意欲を示したハミルトンは、自身の中で何をつかんだのだろうか。それは、F1を通して成し遂げたいことがはっきりしたということだ。コロナ禍に加え人種差別問題が世界的にクローズアップされた2020年、ハミルトンは声高に人権問題を訴え、時に表彰台で人種差別反対のTシャツを着て物議を醸すこともあった。「F1のスポーツとしての責任を果たすこと、世界各国の人権問題から目をそむけないこと」という彼の政治的なメッセージは、勝ち続けることで世界に広まっていく。そのことの自覚が覚悟へと昇格したことで、彼は来年も走ることを公にしたのだ。つまり、前人未到の8冠も、決して夢ではなくなってきたということである。

両チャンピオンも決まり、今季も3戦を残すのみ。第15戦バーレーンGPは、11月29日に決勝が行われる。

(文=bg)

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