トヨタGR86 RZ(前編)
2022.02.03 谷口信輝の新車試乗 「86」の名を改め登場したトヨタのFRスポーツカー「GR86」。ワンメイクレースの86/BRZ Raceで過去4度もチャンピオンになった“86使い”谷口信輝は、新型の走りをどう評価するのか?その気にさせてくれる
人には誰しもそういう傾向があるけれど、谷口信輝も自分の好きなこと、興味があることについて語らせると、やけに能弁になる。いや、レーシングドライバーをなりわいとする谷口だからこそ、自分が気に入ったクルマについて語り始めると止まらなくなる、と言ったほうがいいだろうか。ともあれ、TOYOTA GAZOO Racingが2021年10月に発売したGR86に試乗している間、そして試乗を終えてからも、谷口は熱い言葉を次から次へと口にしたのである。ちなみに、今回谷口に試乗してもらったのは「RZ」と呼ばれる上位グレードで、18インチタイヤを装着。ギアボックスは当然のように6段マニュアルをチョイスした。
「エンジン音が結構、車内に入ってきますよね。“やる気サウンド”が……」
セダンだったら低評価の対象となりかねないキャビンへのエンジン音の侵入も、スポーツカーであるGR86ではむしろ美点となりうる。言われてみれば、新型に搭載される2.4リッターの新しいボクサーエンジンは、4気筒とは思えないほど高音中心の抜けのいい音を聞かせてくれる。それも、トップエンドでは感性を激しく刺激する快音に変化。谷口が“やる気サウンド”と表現した気持ちも、よくわかるというものだ。
「それに、排気量が2リッターから2.4リッターに増えて、かなりパンチが出てきましたよね。最高出力は235PSとそれほどでもないんですけど、低速域からトルクがあるから楽しい。繰り返しになるけれど、エンジンにパンチが感じられるようになったのもうれしいポイントです」
続いて谷口は新型86のハンドリングを絶賛した。
「フロントのロール、リアのロール、それにピッチングのバランスが素晴らしい。本当にいい感じのロール量とロールスピードなんです。おかげで、クルマを曲げていくとき、フロントだけじゃなくリアも手伝ってくれて、ものすごく気持ちよーく曲がってくれます」
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