ポルシェジャパンがハイパフォーマンスモデル「911 GT3 RS」の導入を正式発表
2022.08.19 自動車ニュース![]() |
ポルシェジャパンは2022年8月18日、新型「911 GT3 RS」の導入を発表し、予約注文受け付けを開始した。
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
ルーツは競技専用車両
今回発表されたポルシェ911 GT3 RSは、最高出力510PSを誇る4リッター水平対向6気筒自然吸気エンジン搭載の「911 GT3」をベースに、エンジンやシャシー、エアロダイナミクスにさらなるチューニングが加えられたハイパフォーマンスモデルだ。モータースポーツのテクノロジーと知見を最大限に活用したほか、純粋な競技専用車両「911 GT3 R」とも直接的に結びついているという。
大幅なパフォーマンス向上の基盤となるのが、センターラジエーターコンセプトで、このアイデアはルマン24時間レースにおいてクラス優勝を飾った「911 RSR」で初採用されたのち、911 GT3 Rにも導入。既存の911に見られる3つのラジエーターに代わり、通常はラゲッジコンパートメントとなるフロントノーズ内に傾斜した大型センターラジエーターが配置されている。
エクステリアでひときわ目を引くフロントの無段階調節式ウイングと2分割式のリアウイングは、他の空力対策との組み合わせで、200km/h時に合計409kgのダウンフォースを発生。新型911 GT3 RSが発生するダウンフォースは、先代の991.2世代の2倍、最新の911 GT3の3倍に達し、285km/h時のダウンフォースは実に計860kgに及ぶという。
また、ポルシェの市販車としては初めてDRS(ドラッグリダクションシステム)が装備されたことも新型911 GT3 RSにおけるトピックである。DRSは、サーキットのストレートセクションで空気抵抗を抑えるために特定の作動範囲内においてウイングをフラットにしたり、高速走行中の緊急ブレーキ時にエアブレーキとして作動したりする。リアウイングの上端が、ルーフより高く設定されているのも特徴だ。
フロント:ダブルウイッシュボーン式、リア:マルチリンク式のサスペンションは、911 GT3 RSの空力特性に合わせてチューンされている。最高速度でのフロントアクスルのダウンフォースが約40kg増えたほか、高速ブレーキング時における前後のダウンフォースバランスを維持するために制動時のピッチ量を大幅に低減。ドライバーアシスタンスシステムとリアアクスルステアリングも、よりダイナミックな設定になっている。
オプションパッケージも充実
ボディーは徹底した軽量設計が行われており、ドアやフロントフェンダー、ルーフ、フロントリッドをはじめ、標準装備のフルバケットシートなどのインテリアにも軽量なCFRPを使用。車重は1450kg(DIN)に抑えられている。
高回転型の4リッター自然吸気エンジンは、最高出力が525PSへと向上。911 GT3よりもクロスレシオの7段PDKが組み合わされる。フロントには対向6ピストン式アルミニウム製モノブロック固定キャリパーと直径408mmのブレーキディスクが、リアには対向4ピストン式のユニットと直径380mmのブレーキディスクが備わっており、PCCB(ポルシェセラミックコンポジットブレーキ)をオプションで選択した場合は、フロントに410mm、リアに390mmのディスクが組み合わされる。
パフォーマンスについては、0-100km/h加速が3.2秒で、最高速が296km/hとアナウンスされている。
インテリアは、ブラックレザーやRacetex、カーボン織り目仕上げでスポーティーに演出。スチール製ロールオーバーバーやドライバー用6点式シートベルトが含まれる無償オプションの「クラブスポーツパッケージ」が選択できるほか、フロントリッドやルーフ、リアウイングのパーツ、エクステリアミラーのアッパーシェルがカーボン織り目仕上げになり、さらにCFRP製のフロントとリアのスタビライザーやリアカップリングロッド、同リアアクスルのシアーパネル、同ロールオーバーバーが組み込まれる有償の「ヴァイザッハパッケージ」も用意されている。
価格は3134万円。ハンドル位置は左右から選択できる。