ポルシェ911カレラT(前編)
2023.10.12 谷口信輝の新車試乗 ポルシェの「911」ファミリーに、「ピュアなドライビングエクスペリエンスが得られるライトウェイトスポーツカー」とうたわれる「911カレラT」が登場。早速ワインディングロードを走らせた、谷口信輝の感想は?真のポルシェ好きが好みそう
今回、谷口信輝に試乗してもらったのは、ポルシェ911カレラTである。
つい先日、よく似たモデル名の「911 S/T」という限定モデルが発表されたのでややこしいけれど、およそ1年前の2022年10月に発表された911カレラTは、“カレラ”シリーズの1グレードで、限定モデルではなくカタログモデルとして販売される。
その特徴は、“素”の「カレラ」と「カレラS」の中間に位置すると説明されている。具体的には、3リッターターボのボクサー6エンジンはカレラと同じ最高出力385PS/450N・mのパフォーマンスだけれど、全高がカレラより10mm低くなるPASMスポーツサスペンションが装着されることや、リミテッドスリップデフを備えたポルシェ トルク ベクトリング(PTV)を装備していることがカレラとの違いだという。端的に言えば、「エンジンはカレラだけど、シャシーまわりは1クラス上のカレラSと共通」というのがカレラTの立ち位置といえる。
そしてカレラにはない7段マニュアルトランスミッションを選べるのもカレラTの特徴で、リアシートや遮音材などが省かれることもあり、車重は8段PDKのカレラを35kg下回っていると説明される。
こう聞くと、カレラよりもスパルタンでスポーティーと思うのが普通だろうが、谷口が語るカレラTの印象は、それとは微妙に異なるものだった。
「乗った感じは、まずフットワークが軽くて、クルマがとても軽快に感じられました。あと、ステアリングフィールはとてもよくて、ロードインフォメーションが豊富です。接地感もいいですよね。ステアリングを切ったときのフロントの応答性もよくて、すごく楽しそうな感じがしました」
この辺までであれば、ほぼほぼポルシェ側の主張どおりだが、ここから少しずつニュアンスが変わってきたのだ。
「とっても純真無垢(むく)な感じ。本当にポルシェが好きな人が好みそうで、過剰なところはあまり見当たりません。例えば『911 GT3』とか、『911 GT3 RS』みたいなすごさは出していないけれど、とてもまとまりがよくて、レーダーチャートにするときれいな丸になりそうな気がしました」
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