実家のご飯ぐらい安心
新しいルノー・カングーを受け取ってしばらく運転していたら、なんだかとてもリラックスしていることに気づいた。サッカー解説者の林 陵平が日本代表のメキシコ戦でゴールキーパー鈴木彩艶について語った言葉を借りれば、「実家のご飯ぐらい安心」という感じ。前回カングーに乗ったのは3代目が日本に導入されて間もない2023年3月だったから、2年以上前である。それなのに、ずっとこのクルマに乗っていたかのような親密さを感じた。なぜだろう。
このタイミングで試乗したのは、マイナーチェンジがあったからだ。劇的に改変されたわけではない。エクステリアでは、エンブレムの「ロザンジュ」が新世代デザインになった。フロントの真ん中に備わるひし形である。新ロザンジュは2021年に発表されているのに、なぜか変更は遅れていた。2つのひし形を重ね合わせた複雑なデザインだが、表面はフラットである。旧ロザンジュは段差が大きく、ゴミがたまると綿棒やつまようじを使って掃除しなければならなかった。ユーザーにとっては地味ながら確かな恩恵がある。
内装ではメーターパネルが新しくなった。ロザンジュと同様にフラットなデザインで、「アルカナ」と似たタイプだ。インストゥルメントパネルにシンプルで無機質な印象を与える意匠が採用されることが多くなっており、先進性をアピールするための必須アイテムになっているようである。スピードやエンジン回転数、走行距離や燃費などが表示される。燃費表示はアルカナでは日本で一般的な「km/リッター」だったが、カングーはヨーロッパ流の「リッター/100km」のまま。技術上の理由があるのかどうかは分からない。
現行型「ルノー・カングー」の国内発売は2023年3月。2025年7月に初めてのマイナーチェンジが実施された。
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ガソリン車で3種類、ディーゼル車で2種類あったグレードの設定がなくなり、それぞれ旧来の最上級グレード「インテンス」相当の装備を持つ1グレードのみの設定に。グレード名自体が廃止されている。
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ボディーの前後に備わる「ロザンジュ」エンブレムはフラットデザインの最新タイプに変更。これまでも限定車などには採用されている。
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黒バンパーが特徴だった下位グレードがなくなってしまったため、国内向けの「カングー」は全モデルでボディー同色バンパーが標準装備となった。
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