ブランド初の電気自動車「アバルト500e」が日本上陸
2023.10.11 自動車ニュース![]() |
ステランティス ジャパンは2023年10月11日、新型車「アバルト500e(チンクエチェント イー)」の国内導入を発表した。同年10月28日に発売する。
ガソリンエンジンのサウンドを忠実に再現
ブランド初の電気自動車としてデビューした500eは、アバルトの電動化戦略の中核を担うとされるニューモデルだ。これまでのブランドDNAを継承しつつ次世代のアバルトを象徴するという重責を支える。3ドアの「ハッチバック」に加えてオープントップの「カブリオレ」もラインナップする。
ボディーサイズは全長×全幅×全高=3675×1685×1520mmで、ホイールベースは2320mm。既存の「595/695」シリーズと同じ愛らしいスタイリングを踏襲しながら、随所にブランドアイデンティティーであるサソリの意匠を採り入れているところが新しい。18インチアルミホイールとフロントバンパー、ステアリングホイールはサソリの爪を模しており、リップスポイラーはサソリの脚がモチーフだ。また、フロントグリルにあたる部分には、これまでのブランドロゴに代えて新たにダークチタングレーの「ABARTH」レタリングをレイアウト。ボディーサイドには稲妻の放電によって描かれたような新デザインのスコーピオンバッジも備わっている。
黒を基調としたインテリアでは、インストゥルメントパネルやステアリングホイール、ヘッドレスト一体型スポーツシートなどにアルカンターラをふんだんに使い、高級感のある空間を演出。ブルーとイエローのステッチが輝くシートにはヘッドレストに専用ロゴが刻まれるほか、ステアリングホイールにはブルーのセンターマークが入る。
フロントアクスルに搭載される駆動用モーターは155PSの最高出力と235N・mの最大トルクを発生。駆動用リチウムイオンバッテリーの容量は42kWhで、WLTCモードによる一充電走行距離はハッチバックが303km、カブリオレが294kmと公表されている。0-100km/h加速のタイムはアバルト695とほぼ同等の7秒で、20-40km/hと40-60km/hの中間加速はそれぞれ695よりも約1秒速いとされている。また、695をはじめとしたガソリンモデルよりも改善された前後重量配分(57:43)と60mm拡大されたトレッドにより、クイックなハンドリングと安定性の両立を図っている。
アバルトの象徴とされる「レコードモンツァ」のエキゾーストノートを忠実に再現したとうたう独自のサウンドシステム「サウンドジェネレーター」の搭載もトピックだ。ステランティスグループのサウンドデザインスタジオとイタリアのステランティス専任チームがタッグを組み、延べ6000時間以上をかけて開発したこのシステムは、スピードやアクセル開度などとリンクし、アバルトのエンジンサウンドをキャビンに響かせる。
先進安全装備は衝突被害軽減ブレーキとレーンキーピングアシスト、トラフィックサインレコグニション、ブラインドスポットモニターをアバルトとして初採用している。
ボディーカラーは「アンチドーテホワイト」「ベノムブラック」「アドレナリンレッド」「アシッドグリーン」の全4色をラインナップする。
価格は500eツーリスモ ハッチバックが615万円で、500eツーリスモ カブリオレが645万円。全車右ハンドルの設定となる。
また、500eの国内導入を記念してローンチエディションにあたる限定車「アバルト500e Scorpionissima(スコーピオニッシマ)」を発売する。ブランドの誕生年にちなんで世界限定1949台が発売されるうちの国内割り当ては200台。専用のサイドデカールやデジタルサーティフィケーション、ウエアラブルキーを特別装備し、ボディーカラーは専用色の「ポイズンブルー」と「アシッドグリーン」の全2色展開となる。
価格はハッチバックが630万円(限定150台)で、カブリオレが660万円(限定50台)。
(webCG)