トヨタ車体が3台のコンセプトカーを披露 商用バンとミニバンの未来を提案【ジャパンモビリティショー2023】
2023.10.26 自動車ニュース![]() |
トヨタ車体は2023年10月25日、ジャパンモビリティショーの会場でプレスカンファレンスを開催し、3台のコンセプトカーを披露した。
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車両の企画から開発、生産までを一貫して手がけるトヨタ系ボディーメーカーであるトヨタ車体。商用ワンボックスバンの「ハイエース」や「アルファード/ヴェルファイア」をはじめとする乗用ミニバンなど、「ミディアムサイズ以上で背が高く、スライドドアを持つ」トヨタ車の大半はここでつくられているといっていいだろう。
トヨタ車体のブースのテーマは“すべての「はこぶ」をミライへ”。プレスカンファレンスに登壇した代表取締役社長の松尾勝博氏は、「当社が企画・開発・生産を担う箱型の商用バン、乗用ミニバンをもっと便利に、もっと快適に、もっと自由に、そしてこれからの未来もみなさんといっしょに考えていきたい。そんな思いを3台のクルマに込めた」と語った。その3台とは、いずれも世界初公開となる商用バン、乗用ミニバンの未来を提案するコンセプトカーである。
「グローバル ハイエースBEVコンセプト」は、先進的なデザインと大空間、使いやすさを兼ね備えた次世代電動商用バン。現行ハイエースバンのスーパーロング/ワイドボディーに匹敵する大柄なボディーを持つ商用BEVで、フラットフロア、ウォークスルーなどで使いやすさを追求。乗車定員は1名で、助手席エリアもカーゴスペースとして約3.5mの長尺物も積載可能。またコネクテッドを配達効率の向上に活用している。
「1990年に登場した初代『エスティマ』以来、ユーザーからミニバンの使い方を学び、進化させてきた弊社らしい提案」と語るのが「クロスバン ギア コンセプト」。ターゲットは生まれたときからミニバンが身近に存在する、いわば“ミニバンネイティブ世代”。多様化するライフスタイルに合わせ、ミニバンの広い室内空間とSUVの機動性を併せ持ったモデルである。Bピラーレスで広い開口部を持つドアからは、自転車など趣味のアイテムも楽に積み下ろしが可能。シートは3列で、助手席を回転して対座にしたり、2列目をテーブルにしたりするなどさまざまなシートアレンジが可能となっている。
3台のうち最も現実的な提案が「ヴェルファイア スぺーシャスラウンジ コンセプト」。現行ヴェルファイアをベースにした4席だけの大空間で、快適に過ごすことができるおもてなし装備・機能を備えた最上級ミニバン。座り心地を追求した専用のリアシートのフットルームは7人乗りに比べ約500mm広く、アメニティー装備も充実。車内でゆっくりくつろげるのはもちろん、たとえばワークスペースとして、あるいはエンターテインメント空間として、移動時間をさまざまなかたちで有効活用できる。
このほかブースには、1967年に登場した初代ハイエース(3列シート9人乗りの乗用ワゴン仕様)のレストア車両も展示された。今や世界中で愛され、インフラとして欠かせない存在に成長したハイエースを初代からつくり続けているトヨタ車体にとっては、原点回帰的なモデルである。
(文と写真=沼田 亨)
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