2+2の4WDスポーツに進化 新型「メルセデスAMG GT」が上陸

2024.04.02 自動車ニュース webCG 編集部
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メルセデスAMG GT63 4MATIC+ クーペ
メルセデスAMG GT63 4MATIC+ クーペ拡大

メルセデス・ベンツ日本は2024年4月2日、メルセデスAMGのトップパフォーマンスモデル「AMG GT」の新型を発表。同日、予約注文の受け付けを開始した。デリバリーは同年4月下旬に始まる見込み。

キャビンが後方に寄った、特徴的なサイドビュー。先代に対し新型の全長は180mm、ホイールベースは70mm延長された。
キャビンが後方に寄った、特徴的なサイドビュー。先代に対し新型の全長は180mm、ホイールベースは70mm延長された。拡大
21インチの鍛造アルミホイールが標準で装着される。
21インチの鍛造アルミホイールが標準で装着される。拡大
大きなグリル内には電子制御式エアパネルを装備。空力性能と冷却性能を両立させる。
大きなグリル内には電子制御式エアパネルを装備。空力性能と冷却性能を両立させる。拡大
シートやステアリングホイールは上質なナッパレザー仕立てとなる。
シートやステアリングホイールは上質なナッパレザー仕立てとなる。拡大
センターコンソールには、11.9インチという大きな縦型のディスプレイがレイアウトされる。
センターコンソールには、11.9インチという大きな縦型のディスプレイがレイアウトされる。拡大

快適性にも配慮しつつ

メルセデスAMG GTは、2014年9月に登場した高性能スポーツモデルだ。今回国内に導入されるのは2023年8月に世界初公開された2代目で、「極めてダイナミックな走行性能と卓越したスポーツ性を有するとともに、優れた快適性も兼ね備えるパフォーマンスラグジュアリーモデル」とうたわれる。

ボディーサイズは全長×全幅×全高=4730×1955×1355mmで、ホイールベースは2700mm。ロングホイールベースにショートオーバーハング、ロングボンネットという特徴的なスタイリングは初代から継承。低い位置にレイアウトされたワイドなグリルや、水平基調のリアコンビランプ、大径21インチの鍛造ホイールなどが外観上の特徴となっている。グリル内には空力性能と冷却性能を両立させる電子制御式エアパネルを、リアには角度が5段階に変化する電動格納式スポイラーを装備するなどして、エアロダイナミクスも徹底追求されている。

一方インテリアは、航空機に着想を得たというウイング形状のダッシュボードや“NACAダクト”を模したデザインのセンターコンソール、その中央にレイアウトされた縦型11.9インチセンターディスプレイ、立体的なデザインのメーターパネルなどで個性をアピール。

ベンチレーターおよびシートヒーター、マルチコントロールシートバックを採用したナッパレザー仕立てのAMG専用スポーツシートが装着されるほか、同じくナッパレザーをあしらった AMGパフォーマンスステアリングや、Burmesterサラウンドサウンドシステムが標準で備わるなど、品質のよさやクラフトマンシップにもこだわりがみられる。オプションで、一段とエクスクルーシブなAMGパフォーマンスシートや、Burmesterハイエンド3Dサラウンドサウンドシステムも選ぶこともできる。

新型の大きな特徴は、専用のAMGスポーツカーアーキテクチャーを採用したことにあり、2+2のシートレイアウトが可能となった。2座仕様が標準ではあるものの、先代とは異なり、オプションで可倒式の後席を追加することができる。後席乗員の身長は150cmまで(チャイルドシート装着時は135cmまで)。荷室の容量は2座仕様車で321リッター。2+2仕様で後席を折り畳んだ場合には675リッターとなる。

またボディーシェルについては、アルミニウム、スチール、マグネシウム、繊維複合材などの組み合わせにより、重量を抑えつつ可能な限り高い剛性を実現したとアピールされる。先代と比べた場合、ねじり剛性は18%、横軸の剛性は50%、縦軸の剛性は40%アップ。極めて正確なハンドリング特性の実現に寄与するという。

シートはAMG専用スポーツシートが標準。オプションで、ヘッドレスト一体型のレーシーなAMGパフォーマンスシートも用意される。
シートはAMG専用スポーツシートが標準。オプションで、ヘッドレスト一体型のレーシーなAMGパフォーマンスシートも用意される。拡大
後席はオプションとして設定される。着座可能な身長は150cmまで(チャイルドシート装着時は135cmまで)とされている。
後席はオプションとして設定される。着座可能な身長は150cmまで(チャイルドシート装着時は135cmまで)とされている。拡大
荷室の容量は、2座仕様車で321リッター。2+2仕様の場合は最大675リッターとなる。
荷室の容量は、2座仕様車で321リッター。2+2仕様の場合は最大675リッターとなる。拡大
フロントに搭載される4リッターV8ツインターボエンジン。最高出力585PS、最大トルク800N・mを発生する。
フロントに搭載される4リッターV8ツインターボエンジン。最高出力585PS、最大トルク800N・mを発生する。拡大
新型「メルセデスAMG GT」の価格は2750万円。ハンドル位置は左のみとなっている。
新型「メルセデスAMG GT」の価格は2750万円。ハンドル位置は左のみとなっている。拡大

四駆システムと後輪操舵を搭載

パワートレインは、「Sクラス」「Gクラス」などの“63モデル”にも採用実績のある4リッターV8ツインターボ「M177」エンジンに、インタークーラーやアクティブクランクケースベンチレーションをはじめとする改良を加えたもの。最高出力585PS、最大トルク800N・mを発生する。

これに湿式多板クラッチを採用した9段のAMGスピードシフトMCTを組み合わせ、発進加速性能を最大限に引き出すレーススタート機能も備えることで、0-100km/h加速3.2秒を実現している。

前後トルク配分の連続可変が可能な4WDシステム「AMG 4MATIC+」が搭載されているのも、新型におけるトピックのひとつだ。同システムは、走行状態に応じて前後トルク配分を50:50~0:100の間で変化させ、トラクション重視の4WDから純粋なFRへと走行特性をシームレスに切り替えられる。

足まわりについては、タイヤの接地面積を最大限に確保する5リンク式サスペンションをフロントおよびリアに採用。専用開発されたAMG ACTIVE RIDE CONTROLサスペンションと相まって、俊敏かつ正確なハンドリングと快適な乗り心地を両立させるとうたわれる。

そのほかシャシーに関しては、リアアクスルステアリング(後輪操舵システム)を標準で装備。100km/h以下では、後輪が前輪と逆方向に最大2.5度、100km/hを超える速度域では同方向に最大0.7度ステアし、優れた取り回し性と走行安定性を両立させる。さらに電子制御式AMGリミテッドスリップデフや、フロントエンドを最大30mm持ち上げられるリフトアップシステム(GPSをもとに作動地点の登録が可能)も備わる。

新型メルセデスAMG GTは、「AMG GT63 4MATIC+ クーペ」のモノグレードで販売される。価格は2750万円で、ハンドル位置は左のみとなる。

(webCG)

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