自然吸気の12気筒エンジン搭載 フェラーリの新型スーパースポーツ「12 Cilindri(12チリンドリ)」日本初披露

2024.06.11 自動車ニュース webCG 編集部
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フェラーリ12チリンドリ
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フェラーリ・ジャパンは2024年6月11日、12気筒エンジン搭載の新型車「フェラーリ12チリンドリ」を国内で初披露した。

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FR車らしいロングノーズ・ショートデッキのスタイリングを持つ「12チリンドリ」。“デルタウイングシェイプ”と呼ばれるルーフのデザイン処理が目を引く。
FR車らしいロングノーズ・ショートデッキのスタイリングを持つ「12チリンドリ」。“デルタウイングシェイプ”と呼ばれるルーフのデザイン処理が目を引く。拡大
大きな山型(デルタ型)の輪郭が強烈な個性を放つリアビュー。
大きな山型(デルタ型)の輪郭が強烈な個性を放つリアビュー。拡大
フロントミドに搭載される自然吸気の6.5リッターV12エンジン。最高出力830PSを発生する。
フロントミドに搭載される自然吸気の6.5リッターV12エンジン。最高出力830PSを発生する。拡大
インテリアは、シンメトリー(左右対称)なコクーンスタイル。
インテリアは、シンメトリー(左右対称)なコクーンスタイル。拡大
内装には、リサイクルポリエステルを65%含むアルカンターラをはじめ、サステイナブルな素材が多く使われている。
内装には、リサイクルポリエステルを65%含むアルカンターラをはじめ、サステイナブルな素材が多く使われている。拡大
ラゲッジルームの容量は、「12チリンドリ」(写真)が270リッターで、「12チリンドリ スパイダー」が200リッター。
ラゲッジルームの容量は、「12チリンドリ」(写真)が270リッターで、「12チリンドリ スパイダー」が200リッター。拡大
フロントまわりのデザインは、往年の名車「365GTB/4(通称:デイトナ)」をほうふつとさせる。
フロントまわりのデザインは、往年の名車「365GTB/4(通称:デイトナ)」をほうふつとさせる。拡大
オープントップバージョンの「12チリンドリ スパイダー」。価格はクーペの567万円高となる6241万円。
オープントップバージョンの「12チリンドリ スパイダー」。価格はクーペの567万円高となる6241万円。拡大
発表会では、フェラーリのヘッド オブ プロダクト マーケティングを務めるエマヌエレ・カランド氏(写真左端)が車両の特徴を説明。「現代の選ばれしジェントルマンドライバーに乗っていただくために開発した、最高の一台です」などと「12チリンドリ」を紹介した。右は、フェラーリ・ジャパンのドナート・ロマニエッロ代表取締役社長。
発表会では、フェラーリのヘッド オブ プロダクト マーケティングを務めるエマヌエレ・カランド氏(写真左端)が車両の特徴を説明。「現代の選ばれしジェントルマンドライバーに乗っていただくために開発した、最高の一台です」などと「12チリンドリ」を紹介した。右は、フェラーリ・ジャパンのドナート・ロマニエッロ代表取締役社長。拡大

12チリンドリは、同年5月にアメリカ・フロリダ州で世界初公開された、フェラーリの新たなフラッグシップモデル。イタリア語で12気筒を意味する車名のとおり、6.5リッターV型12気筒エンジンをフロントに搭載。“跳ね馬”のDNAを完璧に体現し、洗練された彫刻的デザインと比類なきパフォーマンスとハンドリングを実現したモデルと紹介される。

キモとなるエンジンの最高出力は830PS/9250rpmで、最大トルクは678N・m/7250rpm。自然吸気ユニットながら、最大値の80%にあたるトルクを2500rpmという低回転域で発生する。組み合わされるトランスミッションは8段AT(DCT)のみで、その優れた変速プログラミングや「アスピレーテッド・トルク・シェイピング」と呼ばれる独自のトルク制御システムにより、最高のドライビングプレジャーを提供するという。パフォーマンスについては、0-100km/h加速2.9秒、最高速度340km/h以上と公表される。

駆動方式は後輪駆動で、前後の重量配分は48.4:51.6。「812コンペティツィオーネ」ゆずりの4WS(4輪独立操舵システム)により、コーナリング中のヨーマネジメントと応答性を向上させたとうたわれている。

シャシーについては、「296GTB」以来の「ABS Evo」「6Dセンサー」を採用したブレーキ・バイ・ワイヤシステムもトピックのひとつ。ドライブトレインや足まわりを統合制御する「サイドスリップコントロール(SSC)8.0」と相まって、優れたハンドリング性能を実現するという。

一方外観については、1950~1960年代の伝説的グランドツアラーから着想を得ながら、エレガンスとスポーティーさを表現。ボディーサイズは全長×全幅×全高=4733×2176×1292mmで、ホイールベースは2700mm。FR車らしいロングノーズ・ショートデッキのフォルムとしたうえで、“デルタウイングシェイプ”と呼ばれる、ルーフの一部を山型にブラックアウトさせるデザイン処理により独自の個性が表現されている。「プロサングエ」と同様に、フロントボンネットが前ヒンジで車体前方に開くのも特徴のひとつだ。

インテリアは、既存の「ローマ」やプロサングエにも見られる左右対称なコクーンスタイルで、乗車定員は2人。液晶タイプのメーターパネル(15.6インチ)に加え、タッチ式センターディスプレイ(10.25インチ)を装備。さらに助手席前方には、同乗者のコ・ドライバー気分を高めるという第3のディスプレイ(8.8インチ)がレイアウトされている。

現代のスーパースポーツらしく、内装材にはリサイクルポリエステルを65%含むアルカンターラをはじめ、サステイナブルな素材が多く使われており、静電タッチ式のステアリングスイッチや携帯端末のワイヤレス充電トレーなども標準で装備される。

なお12チリンドリには、14秒でルーフの開・閉が可能となるオープントップバージョン「12チリンドリ スパイダー」もラインナップされる。ボディーサイズやエンジンのアウトプットはクーペと同値ながら、車重(乾燥重量)はクーペ(1560kg)比60kg増しの1620kg、0-100km/h加速は2.95秒(最高速度340km/hで同じ)と公表される。

キャビン後方のラゲッジルームの容量は、12チリンドリ(クーペ)が270リッター。12チリンドリ スパイダーでは200リッターである。

フェラーリ12チリンドリの国内価格は5674万円で、12チリンドリ スパイダーは567万円高となる6241万円。デリバリーの開始時期については、グローバルでクーペが2024年末、スパイダーは2025年春になると見込まれている。

(webCG)

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