ロータスがフル電動スポーツカーのコンセプトモデル「セオリー1」を発表
2024.09.17 自動車ニュース![]() |
英ロータスは2024年9月17日、新たなコンセプトモデル「Theory 1(セオリー1)」を発表した。
ロータス・セオリー1は、「インテリジェントパフォーマンスカーの未来を体現する」という4WDのフル電動モデル。ドライバーを中央に、パッセンジャーをその後方に横並びで座らせる3人乗りのスポーツカーで、「(同社の)76年の歴史を通して成し遂げてきたことのすべてをベースに、パフォーマンスビークルへの限界を目指した」とうたわれる。
その大きな特徴は、デジタルとアナログの両機能を調和させ、ドライバーに最高のドライビング体験をもたらすこと。具体的なテクノロジーとして、ロータスが独自に開発した“没入型ドライバーシステム”「LOTUSWEAR」が採用されており、例えば、ステアリングホイールとシートに組み込まれた膨張式ポッドにより、ステアリングホイールの左右からパルスを発し“曲がるタイミング”を知らせるなど、ドライビングの質を向上させる。
また、3Dプリント格子構造を持つ軽量なヘッドレストにはKEFとの共同設計によるバイノーラルオーディオシステムが備わっており、ノイズキャンセリング機能により集中力を高める一方、臨場感あふれるサウンドで最高のオーディオ体験を提供するという。
車内外に向けてのコミュニケーションデバイスとして機能する「テクノロジーバンド」もロータス・セオリー1の特徴のひとつ。統合型OLED技術により、ドライバーや乗員だけでなく歩行者などに対しても車両の状態に関する情報を伝達できる。360度自動運転ハードウエアも搭載されており、低照度な環境や悪天候においても、車両の周囲半径200mまでの障害物を全方位にスキャンし、安全を確保する。
そのほか、「フロントガラス上の反射を利用して障害物検知・ブレーキ・旋回などの情報をドライバーに伝えるシステム」や「車内から視認可能なRGB LED付きサスペンションモジュールが、ブレーキや加速に応じて緑または赤のシグナルを発生するシステム」なども備わり、ドライバーにスムーズかつ直感的な運転体験を提供するという。
同モデルのボディーサイズは全長×全幅×全高=4490×2000×1140mmで、ホイールベースは2650mm。耐久性と軽さ、リサイクル性を併せ持つ、可能な限り少ない素材(全10種類)で構成され、「アクティブリアスポイラー」や「パッシブリアアンダーボディー」を含む、高度なエアロダイナミクス技術が採用されている。また後方に向かってスライドしつつせり上がるドアは、スポーツカー用にロータスが独自開発したもので、狭い駐車スペースでもすべての乗員が簡単に乗り降りできるようになっている。
最高出力は1000PSで、0-100km/h加速は2.5秒。バッテリー容量は70kWhでWLTPモードの一充電走行距離は402kmとされる。車重は1600kgとのことである。
今回発表されたセオリー1の革新的技術については、今後数年のうちに登場するロータスの市販車両に採用される見込み。
(webCG)