国家が示す開発指針
BYDといえば電気自動車(BEV)を武器に躍り出たメーカーというイメージが強いかもしれないが、長くはない歴史の多くをPHEVが担ってきたという一面がある。2010年代は北京や上海でも彼らのクルマがタクシーとして用いられていたが、その多くはPHEVだった。が、当時のインフラの脆弱さもあって効率よく運用できない、つまりその多くが重たいエンジン車として稼働していた。当時の自分が北京で乗ったタクシーの運転手は、インセンティブがあるから乗ってやってるくらいの上からな言いようだったのを思い出す。
それがロックダウン下でスルスルッと立ち位置が逆転し、日米欧のメーカーを置き去りにするほどの劇的な変化がもたらされたわけだ。駐在経験のある日本の自動車メーカー(OEM)の方々に、尋常ならざる中国のメーカーの強さをどう理解しているか尋ねると、中央機関が示す短中期的な自動車技術開発の指針があることを指摘する。それは産学を仕切る恐ろしく優秀な官が描いた、産業発展のためのアンチョコともいえるものだ。
国内だけで北米とEUを足したくらいの数的シェアがある中国であれば、たとえ諸外国でズッコケても自分の庭でしっかり骨は拾ってもらえるわけで、そういう後ろ盾のもとにOEMもサプライヤーも安心してその青絵で全振りすることができる。すなわち投資も人材もお墨付きに乗っかれるわけだ。トランプにテーブルをひっくり返されたホンダあたりからすれば天国のような話だろうが、一方でそれが日本に限らず、外国資本の締め出しにもつながっている。
今回の試乗車は「BYDシ―ライオン6 AWD」。車名のとおりの4WDモデルであり、FF車から遅れること約2カ月の2026年3月にデリバリーがスタートした。
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ボディーのスリーサイズは全長×全幅×全高=4775×1890×1670mm。国産車では「マツダCX-60」とよく似たサイズだ。
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「シ―ライオン」はアシカを意味しており、BYDの海洋シリーズに位置づけられている。シリーズに共通のフロントマスクは「オーシャンXフェイス」と呼ばれる。
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BYDのプラグインハイブリッドシステムは「DM-i(デュアルモードインテリジェント)」と呼ばれる。
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