第974回:「民生用」と「軍用」をまたぐクルマたち――ルノーの最新戦術車両に思う

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ルノー4トゥループ

ルノー・グループは2026年6月16日、パリで開催された防衛・安全保障分野の国際展示会「ユーロサトリ」で、多目的戦術車両「ルノー4トゥループ プロトタイプ」を発表した。

4トゥループ プロトタイプは市販SUV「ラファール」のハイブリッド4WD仕様を基に改造を施した車両である。フランス国防省の要請を受けて、防衛機器メーカーのタレスと共同開発した。

偵察から兵站まで広範な任務をこなすとともに、移動指揮所としても機能する。電力供給システムにより、活動現場における機器のパワーバンク役も果たす。既存車両を使用することで費用を低減できるとともに、ルノーのサービス網も活用できるのが特長だ。

ルノー・グループとタレスは2025年にパリ消防局のための車両「ヴィジョン4レスキュー」で協業を行っている。一方今回のユーロサトリで、両社は遠隔操作式徘徊型兵器「トゥータティス」ドローンの開発・生産でも協力関係を構築することを発表した。ルノー・グループはすでに設計変更を通じ、ドローンの部品点数を20%、締め付け部品を40%削減することで貢献したという。

ルノー・グループの報道資料内に設けられたQ&Aコーナーの「グループは防衛産業になりつつあるのか」という設問に対しては「(防衛関連企業になることを)目指していません」と否定。「しかし現在の地政学的状況を踏まえ、国防省からの要請を受けて、グループは明確に定義された枠組みのなかで、今日の能力開発と軍事変革の課題に対処するための協業を開始しました」と説明している。さらに「支援するプロジェクトにおいて、自社の専門分野の範囲内でのみ活動しています」と続けている。

ルノー4トゥループ プロトタイプ(photo:Renault Group)
ルノー4トゥループ プロトタイプ(photo:Renault Group)拡大
ルノー・ラファール4×4アルピーヌ(photo:Renault Group)
ルノー・ラファール4×4アルピーヌ(photo:Renault Group)拡大
ルノーはタレスの遠隔操作式徘徊型兵器「トゥータティス」を2027年から生産する。(photo:Renault Group)
ルノーはタレスの遠隔操作式徘徊型兵器「トゥータティス」を2027年から生産する。(photo:Renault Group)拡大
タレスのパトリス・レインCEO(写真左)とルノー・グループのフランソワ・プロヴォストCEO(同右)。(photo:Renault Group)
タレスのパトリス・レインCEO(写真左)とルノー・グループのフランソワ・プロヴォストCEO(同右)。(photo:Renault Group)拡大