BMW iX3 50 xDrive Mスポーツ(前編)

2026.08.27 あの多田哲哉の自動車放談 多田 哲哉 BMWの期待がかかる電気自動車(EV)「iX3」の新型に、元トヨタの多田哲哉さんが試乗。その仕上がりを、BMWとの協業経験もあるエンジニアはどう評価するのだろうか?
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さすが“あの人”の開発車両

BMWの次世代モデルのひな型となるべく開発されたiX3を前に、多田さんは「これはポストさんが役員となって最初に手がけた仕事ですね」と切り出した。

ここでいうポストさんとは、現在BMWグループの最高技術責任者(CTO)を務めるヨアヒム・ポスト博士のことだ。ポスト博士は多田さんが手がけた「トヨタ・スープラ」の開発で、共同開発の相手であるBMWサイドの責任者だった。

「スープラの開発が一段落すると、『次はEVの部署に移動する』と言っていたポストさんは、その後、ポンポーンと偉くなりました」

あらためて調べると、ポスト博士は2018年にトヨタとの協業プロジェクトマネージャー他の任を解かれて「四輪戦略責任者」となり、さらに2020年には「BMWミドルクラス商品責任者」となった。そして、2022年に購買&サプライヤーネットワーク担当役員に昇格。現在の役職には昨2025年7月に就任して、iX3の日本初公開の場にもなった「ジャパンモビリティショー2025」のプレスデーに来日している。

「このクルマは、ポストさんがずっと仕込んでいたんだと思いますが、『ノイエクラッセ』といえばBMW復興の象徴みたいなもので、これも新しい時代のEVという位置づけですね」と多田さん。

この新しいiX3をBMW自身はノイエクラッセ(英語でいうとニュークラス)と呼ぶ。元祖ノイエクラッセは1961年にデビューした「1500」に端を発するコンパクトモデルで、戦後のBMWの経営危機を救った。このiX3と近日上陸予定のセダン/ツーリングの「i3」には、次世代BMWの基礎となるべき存在として、その歴史的な称号が与えられている。

 
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