「エクスプローラー」に低燃費モデルを追加
2012.01.27 自動車ニュース「エクスプローラー」にEcoBoostエンジンを追加
フォード・ジャパン・リミテッドは2012年1月26日、SUV「エクスプローラー」に、2リッター直4のEcoBoost(エコブースト)エンジンを搭載した新グレード「XLT EcoBoost」を発表。2月25日に発売する。
■初の2リッター直4、2WDモデル
2011年9月に発売された「エクスプローラー」は、デザイン面もさることながら、ボディー構造をモノコックに変更し、ドライバーインターフェイス「MyFord Touch」や新しい4WDシステムの採用など、エクスプローラー史上最も大きな進化をとげた。
今回追加された新グレード「XLT EcoBoost」は、フォードがグローバルで展開するグリーンエンジン「2リッター直4エコブースト」を搭載し、優れた燃費と高い動力性能を両立させたモデルとされる。日本市場ではエクスプローラー初の二輪駆動モデルとなる。
最高出力は、4リッターV6エンジンを搭載した旧エクスプローラー「XLT」と比較して、30ps向上の243ps、最大トルクは2.2kgmアップの37.3kgmとなる。燃費性能は25%改善され、10・15モード値で8.1km/リッターを達成している。
装備内容については、3.5リッターV6の「XLT」とほぼ同じだが、シート表皮がクロスから本革になるほか、シートヒーターやランバーサポート付きの助手席パワーシートが備わる。
価格は440万円。左ハンドルのみの設定となる。
■低燃費のエコブーストエンジン
「エコブースト」エンジンシリーズは、北米では2009年に従来のV8エンジンに代わるものとして3.5リッターV6エコブーストを搭載するモデルが登場。さらに現在は1.6リッター直4エコブーストも市販化されている。今回エクスプローラーに搭載される2リッター直4ターボは、北米以外でグローバルに展開されるはじめてのエコブーストエンジンとなる。
その特徴は、ターボテクノロジー、直噴ユニット、Ti-VCT(吸排気独立可変バルブタイミング機構)の3つを総合的にコントロールすることによって、パワー、トルクと燃費性能の向上、CO2排出量の低減を実現している点にある。
具体的には、低慣性タービンを採用することによりターボラグを解消、ブースト圧を制御することで最適なトルク配分を実現した。また、コモンレール方式の直噴ユニットの採用により、燃焼効率を改善。さらに、吸排気のバルブを最適に制御することで、幅広い回転域で燃費性能を向上させたという。
■2012年は10〜20%の販売増を目指す
発表会では、2011年10月にフォード・ジャパンの代表取締役社長兼CEOに就任した森田俊生氏から、2011年の販売実績、2012年の事業展開についての会見が行われた。
森田社長はまず「フォード・モーター・カンパニーの日本市場に対するコミットメントはなんら変わりはない」と述べ、「フォード・ジャパンは、フォードの“ワンフォード戦略”のひとつであるグローバルプロダクトを活用し、日本のお客さまに合った、フォードらしい商品を導入することによって、日本におけるプレゼンスをさらに高めていくことが目標」と語った。
一方、2011年の販売実績は、フォード車全体で前年比18%増。エクスプローラーに関しては、発売した9月から12月までの登録台数が650台となり、第3四半期(7-9月)が前年比18%増、第4四半期(10-12月)では201%増に達したとコメントした。
最後に、2012年の事業展開について森田社長は「今回のエコブーストの導入によって、エクスプローラーの販売をさらに伸ばすこと、そして年間販売台数を前年比で10〜20%、確実に増加させていきたい。また、これに続く新型車の導入に尽力していきたい」と語った。
なお、今回発売したXLT EcoBoostを含めエクスプローラー全車は、エコカー補助金制度の対象車種となっており、2011年第4次補正予算案が可決・成立した場合、新車で10万円の補助を受けることが可能となる(2011年12月20日以降に登録した車両が対象)。
(webCG ワタナベ)