メルセデス・ベンツCクラス【海外試乗記(中編)】
予想通りの「予想以上」(中編) 2007.06.12 試乗記 メルセデス・ベンツCクラス間もなく日本デビューとなる新型「Cクラス・セダン」にスペインで試乗。室内スペース、エンジンパワーを旧型と比較してみると。
ボディサイズは拡大
さてここからはいつものニューモデル解説である。
新型のスリーサイズは、全長4581×全幅1770×全高1444mm、ホイールベースは2760mmである。旧型は全長4535×全幅1730×全高1425mm、ホイールベース2715mmだったから、全体的に1〜2%拡大コピーしたようなものだ。
キャビンスペースの方はどうか? 『CG』は2007年4月号のジャイアントテストにて旧型C230を借り出しており、その際に計測した室内スペースと比較してみよう。
まずは旧型で狭いと言われた室内幅である。前席134→138cm、後席138→140cmであり、特にフロントの拡大が目立つ。新型の室内幅はこのクラスでは、前後ともほぼ最大サイズとなった。
運転席に着座して左右アームレストに肘を置くと、ぴたりと収まる快適さはそのままに僅かに肘を開いて座れる感覚で、広くなった事実は実感できる。
ホイールベースが45mm長くなっていることを見ると、後席のニースペースの拡大も期待されるだろう。旧型のそれは8cmで新型の取材メモには「9cm+」とあるから、厳密なスライド位置合わせを行なっていないにしても、改善されているのは間違いないようだ。
ちなみにこの新型はエンジンの搭載位置が旧型に比べて後ろ寄りになっており、それが拡大したホイールベースを幾分か食っているかもしれないが、その代わり前後重量配分は53:47から、より均等に近い52:48となった。
強化されたエンジン
エンジンのラインナップは旧型のそれを引き継いでいるが、スペックは強化された。とくにスーパーチャージャー付きの4気筒は、もともと良好だった燃費をさらに改善しつつパワーを向上させている。
ベーシックグレードの「C180コンプレッサー」は、1.8リッター直4で156ps(旧型比+13ps)/5200rpmと230Nm(同+10Nm)/2500〜4200rpmを発生する。4気筒モデルのギアボックスは、欧州では6段MTが標準で、日本は間違いなく5段ATとなるだろう。
「C200コンプレッサー」も「C180K」と同排気量の1.8リッター直4となるが、チューニングが異なり184ps(同+21ps)/5500rpmと250Nm(同+10Nm)/2800〜5000rpmを獲得している。いまやC200Kのパワーは、数年前に短い期間だけラインナップされたハイチューンの「C230K」にかなり近づいている。
V6のバリエーションはスペックも含めて旧型からのキャリーオーバー……といっても、設計が新しいものだから何の問題もあるまい。そのスムーズな回転フィールや高回転域まできれいに伸びるパワーで、定評を獲得しつつあるエンジンである。
「C230」(2.5リッターV6、204ps/6100rpm、245Nm/2900〜5500rpm)、「C280」(3.0リッターV6、231ps/6000rpm、300Nm/2500〜5000rpm)、そしてトップグレードは「C350」(3.5リッターV6、272ps/6000rpm、350Nm/2400〜5000rpm)である。これらV6モデルのATは、7段の“7Gトロニック”が組み合わされる。
メルセデスは「E320CDI」を日本で販売しているから、ディーゼルモデルももはや我々日本人にとって無関係ではない。導入されるとすると、E320CDIと同じエンジンの「C320CDI」(3.0リッターV6ディーゼルターボ、224ps/3800rpm、510Nm/1600〜2800rpm)がもっとも可能性が高いと思われるが、4気筒の「C220CDI」でも170ps/3800rpm、400Nm/2000rpmと充分なパワーを持つ。(後編に続く)
(文=CG八木亮祐/写真=ダイムラー・クライスラー日本/『CAR GRAPHIC』2007年5月号)

八木 亮祐
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