トヨタ・カローラ1.5G(4AT)/カローラフィールダー1.8Zエアロツアラー(6MT)【試乗記】
トヨタ・カローラ&カローラフィールダー「ちょい乗り」試乗報告 2000.09.06 試乗記 「変われるって、ドキドキ」をキャッチフレーズに、2000年8月28日にデビューした9代目カローラ。パッケージング最優先、ビッグキャビンスタイルをとるセダンと、フィールダーと名づけられたワゴンが、まずは市場に投入された。エンジンは、1.3、1.5、2種類の1.8リッター、そして2.2リッターディーゼルがラインナップされる。 9月5日、プレス向け試乗会が開かれた。
![]() |
![]() |
小さなセルシオカローラ1.5G(4AT)……174.9万円
「エンジン、かかってる?」
110psと14.6kgmを発生する1.5リッター「1NZ-FE」ユニットは、キーを捻っても息をひそめている。グリップバータイプのドアハンドルを引いて室内に入ると、新しいカローラのインテリアは、すっきりシンプル。ライトをつけると文字盤が発光する「シルエットメーター」が目に優しい。
フワッとやわらかい触感のシートはサイズ小さめ。スロットルを開けるとエンジンノイズが高まって、3000rpmを超えるとこもり音がウルサイ、と思う矢先に4ATが早めのシフト。実用エンジンの欠点を目立たせない。
60km/hでの巡航では、再びエンジンの存在を忘れる。静かだ。
「車外からの花粉やほこりを除去するクリーンエアフィルターを装備するのは、セルシオとカローラだけです」。エンジニアの説明を思い出す。新型カローラが小さなセルシオなのは、装備面だけではない。
![]() |
![]() |
クルマの残照カローラフィールダー1.8Zエアロツアラー(6MT)……216.9万円
「あんたはどうだい?」と変わったことに胸をはる新型カローラの、変わらないところは、ドライビングプレジャーが希薄なところ、と思っていたら、ウレシイ誤算。
「若向け」につくられた、カローラワゴン改めフィールダー。Zエアロツアラーは、セリカにも使われる1.8リッター「2ZZ-GE」ユニットを搭載。吸気バルブのタイミングのみならず、吸排気バルブのリフト量まで切り替え、リッター105ps(!)の190psを絞り出す。トランスミッションは、セリカより部分的にギアが低められた6段MT。8000rpm超まで快音を発して回るエンジン。カチッとしたシフト。守旧派クルマ好きを泣かせる。
「スポーティ」を、2ドアでも、ハードトップでもなく、ワゴンが担う。カローラも、変わらずにはいられないワケだ。

webCG 編集部
1962年創刊の自動車専門誌『CAR GRAPHIC』のインターネットサイトとして、1998年6月にオープンした『webCG』。ニューモデル情報はもちろん、プロフェッショナルによる試乗記やクルマにまつわる読み物など、クルマ好きに向けて日々情報を発信中です。
-
ホンダ・アコードe:HEV Honda SENSING 360+(FF)【試乗記】 2025.10.10 今や貴重な4ドアセダン「ホンダ・アコード」に、より高度な運転支援機能を備えた「Honda SENSING 360+」の搭載車が登場。注目のハンズオフ走行機能や車線変更支援機能の使用感はどのようなものか? 実際に公道で使って確かめた。
-
ホンダ・プレリュード(FF)【試乗記】 2025.10.9 24年ぶりに復活したホンダの2ドアクーペ「プレリュード」。6代目となる新型のターゲットは、ズバリ1980年代にプレリュードが巻き起こしたデートカーブームをリアルタイムで体験し、記憶している世代である。そんな筆者が公道での走りを報告する。
-
日産リーフB7 X(FWD)/リーフB7 G(FWD)【試乗記】 2025.10.8 量産電気自動車(BEV)のパイオニアである「日産リーフ」がついにフルモデルチェンジ。3代目となる新型は、従来モデルとはなにが違い、BEVとしてどうすごいのか? 「BEVにまつわるユーザーの懸念を徹底的に払拭した」という、新型リーフの実力に触れた。
-
アストンマーティン・ヴァンキッシュ クーペ(FR/8AT)【試乗記】 2025.10.7 アストンマーティンが世に問うた、V12エンジンを搭載したグランドツアラー/スポーツカー「ヴァンキッシュ」。クルマを取り巻く環境が厳しくなるなかにあってなお、美と走りを追求したフラッグシップクーペが至った高みを垣間見た。
-
ルノー・カングー(FF/7AT)【試乗記】 2025.10.6 「ルノー・カングー」のマイナーチェンジモデルが日本に上陸。最も象徴的なのはラインナップの整理によって無塗装の黒いバンパーが選べなくなったことだ。これを喪失とみるか、あるいは洗練とみるか。カングーの立ち位置も時代とともに移り変わっていく。
-
NEW
マツダ・ロードスターS(後編)
2025.10.12ミスター・スバル 辰己英治の目利き長年にわたりスバル車の走りを鍛えてきた辰己英治氏。彼が今回試乗するのが、最新型の「マツダ・ロードスター」だ。初代「NA型」に触れて感動し、最新モデルの試乗も楽しみにしていたという辰己氏の、ND型に対する評価はどのようなものとなったのか? -
MINIジョンクーパーワークス(FF/7AT)【試乗記】
2025.10.11試乗記新世代MINIにもトップパフォーマンスモデルの「ジョンクーパーワークス(JCW)」が続々と登場しているが、この3ドアモデルこそが王道中の王道。「THE JCW」である。箱根のワインディングロードに持ち込み、心地よい汗をかいてみた。 -
航続距離は702km! 新型「日産リーフ」はBYDやテスラに追いついたと言えるのか?
2025.10.10デイリーコラム満を持して登場した新型「日産リーフ」。3代目となるこの電気自動車(BEV)は、BYDやテスラに追いつき、追い越す存在となったと言えるのか? 電費や航続距離といった性能や、投入されている技術を参考に、競争厳しいBEVマーケットでの新型リーフの競争力を考えた。 -
ホンダ・アコードe:HEV Honda SENSING 360+(FF)【試乗記】
2025.10.10試乗記今や貴重な4ドアセダン「ホンダ・アコード」に、より高度な運転支援機能を備えた「Honda SENSING 360+」の搭載車が登場。注目のハンズオフ走行機能や車線変更支援機能の使用感はどのようなものか? 実際に公道で使って確かめた。 -
新型「ホンダ・プレリュード」の半額以下で楽しめる2ドアクーペ5選
2025.10.9デイリーコラム24年ぶりに登場した新型「ホンダ・プレリュード」に興味はあるが、さすがに600万円を超える新車価格とくれば、おいそれと手は出せない。そこで注目したいのがプレリュードの半額で楽しめる中古車。手ごろな2ドアクーペを5モデル紹介する。 -
BMW M2(前編)
2025.10.9谷口信輝の新車試乗縦置きの6気筒エンジンに、FRの駆動方式。運転好きならグッとくる高性能クーペ「BMW M2」にさらなる改良が加えられた。その走りを、レーシングドライバー谷口信輝はどう評価するのか?