ホンダ・シビック タイプR(前編)

2016.04.14 谷口信輝の新車試乗 谷口 信輝 SUPER GTやD1グランプリなど、数々のモータースポーツシーンで活躍中のレーシングドライバー・谷口信輝が、歯に衣を着せず、本音でクルマを語り尽くす! 今回の試乗車は「ホンダ・シビック タイプR」。“FF量産車世界最速”のタイトルを持つスーパーハッチバックのハンドルを握り、その魅力を考えた。
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これ、何馬力ですか?

「ニュルブルクリンクでFF量産車世界最速」
このシンプルでいながら極めて困難なテーマを掲げて開発されたホンダ・シビック タイプRは、2014年5月にニュルブルクリンクのノルドシュライフェ(北コース)で7分50秒63を記録。それまで「ルノー・メガーヌR.S. 275」が保持していた7分54秒36のラップレコードを打ち破り、目標どおり“FF量産車世界最速”のタイトルを手に入れたのである。

谷口信輝がそんなシビック タイプRに試乗したのは、春もまだ浅く肌寒い時期の箱根ターンパイク。しかも、これほどハイパフォーマンスなFF車をテストするというのに、当日の天気はあいにくの雨だった。

「これ、何馬力ですか?」 タイプRの運転席から降り立った谷口は、真っ先にそんな質問をスタッフのひとりに投げかけた。「6500rpmで310psです」 そう恐る恐る答えたスタッフに、谷口は「いやあ、そんなことはないでしょ」と言い放った。ひょっとして、カタログ値ほどのパワーを実感できなかったのだろうか?

「いやいや、最高出力の発生回転数が6500rpmというのが、ちょっとひっかかりました。というのも、6500rpmをほんの少し過ぎたくらいでレブリミッターに当たっちゃうんですよ。たぶん、6700rpmとかそのくらいで。だから、最高出力はもう少し手前で出ているような感じがしました」

 
ホンダ・シビック タイプR(前編)の画像 拡大
 
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ホンダ・シビック タイプR
ボディーサイズ:全長×全幅×全高=4390×1880×1460mm/ホイールベース:2600mm/車重:1380kg/駆動方式:FF/エンジン:2リッター直4 DOHC 16バルブ ターボ/トランスミッション:6MT/最高出力:310ps(228kW)/6500rpm/最大トルク:40.8kgm(400Nm)/2500-4500rpm/タイヤ:(前)235/35ZR19 (後)235/35ZR19/車両本体価格:428万円
ホンダ・シビック タイプR
	ボディーサイズ:全長×全幅×全高=4390×1880×1460mm/ホイールベース:2600mm/車重:1380kg/駆動方式:FF/エンジン:2リッター直4 DOHC 16バルブ ターボ/トランスミッション:6MT/最高出力:310ps(228kW)/6500rpm/最大トルク:40.8kgm(400Nm)/2500-4500rpm/タイヤ:(前)235/35ZR19 (後)235/35ZR19/車両本体価格:428万円 拡大