洗車を極めるためのギア&ガレージ | 究極の洗車&磨き術
レストレーションフィニッシュとは? 2017.12.01 Gear Up! 2018 Winter 愛車に「いつまでも美しく乗りたい」というのは、クルマ好きの誰もが願うこと。その愛車がクラシックカーやヴィンテージカーならばなおさらだ。では、どうすれば美しいコンディションを維持したまま乗ることができるのか? その答えの一つが、洗車やボディーのメンテナンスを本当のプロに頼むことだ。![]() |
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カリスマコレクターも絶賛する唯一無二の仕事ぶり
世界に数台しかない希少なヴィンテージカーを多数所有する著名なコレクターやオーナーをはじめ、クルマを何よりも大切に思い、いつまでも美しく乗り続けたいというカーエンスージアストが絶大な信頼を寄せる究極の洗車&磨き工房が東京・杉並にある。環状七号線の方南町交差点近くにある「千葉ガレージ」だ。
環七を高円寺から大原に向かい、方南町交差点のアンダーパスを過ぎて道が左にカーブする少し手前。「見逃してしまう人が多いです」と代表取締役の千葉邦彦さんも語る場所にガレージはある。作業スペースは大きなガラス扉の奥。「この扉が大切。実はウチで一番お金がかかっています」と話しながら千葉さんはその扉を開けてくれた。
千葉ガレージが行う究極の洗車と磨きは「レストレーションフィニッシュ」と名付けられている。ガレージの看板に「美観再生および補修専門工場」と書かれているように、そのクルマが生まれた時代背景まで考慮し、絵画の修復と同じようにオリジナルの塗装と部品を生かし、そのクルマが持つ本来の美しさや輝きを独自のノウハウでよみがえらせてくれるのだ。
その工程は洗車から始まる。洗車マニアの方には常識かもしれないが、ボディーの洗車や磨きの一番の大敵は埃(ほこり)。埃が舞う屋外で洗車をすることは、クルマを傷つけていることなのである。
「洗車や磨きは、埃が入らない屋内でなければできません。海外のヴィンテージカーのコレクターは屋内に必ず、専用の洗車スペースを設けています。それが世界の常識です。日本でもこの認識が広まりつつありますが、クルマ好きでもご存じない方がまだまだ多い」と千葉さん。
ガレージではちょうど1台のナローポルシェがレストレーションフィニッシュ中。ガレージの奥にはそのエンブレムやグリルが整然と並べられていた。千葉ガレージではそうしたアクセサリー類を取り外して作業を行うのだ。
「付けたままだと、その周辺のボディーにはバフが届かない。完璧には磨けません。6~7年前から外して作業しています」
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クルマの最高の美しさを独自の作業とノウハウで引き出す
この作業からも分かるように、千葉さんの仕事はとにかく細やかで丁寧。クルマの美しさを引き出すためなら労を惜しまず、最良の作業を徹底的に追求する。
「優れた美容室のように、そのクルマの美しいところをより美しく見せる方法までご提案するのが私の仕事です」。物心ついた頃からクルマ好きだった千葉さんは、クルマの美しさについて常に考えている。クルマを見ると「この部分が美しい。だからこうしよう」という作業のイメージが頭の中に浮かぶという。
だから施工後のクルマの美しさはオーナーの想像をはるかに超える驚きのレベル。「美し過ぎて、乗るのがもったいない」と語るオーナーもいるほど。絶大な信頼を寄せられるのは当然のことだろう。
新車のボディー塗装表面の研磨からボディーコーティング、インテリアクリーニング、レザーシートのメンテナンスやエンジンルームクリーニング、タイヤのコーティングまで、千葉ガレージは多彩なメニューを用意しているが、クラシックカーやヴィンテージカーが対象のレストレーションフィニッシュは「ベーシック」と「バージョン2」の2コース。
ベーシックでは、足まわりから各開口部の徹底洗浄、ボディー塗装表面、細部の徹底洗浄と不純物除去、塗装面のコンディションに合わせた光沢・色味の修復作業、エンブレムをはじめアクセサリーの着脱リフレッシュまで。さらにバージョン2では、作業はさらに精密になり、ホイール脱着表裏洗浄、タイヤハウスディテイリング、前後グリル着脱ディテイリングなど、部品を一つひとつ丁寧に洗浄・磨きを行いディテイリングする作業が加わり、限りなくレストレーションに近い美しさがよみがえる。
いつまでも乗り続けたい愛車をお持ちの方は、ぜひ一度、千葉さんを訪ねてみては。驚きと感動があなたを待っている。
(文=渋谷ヤスヒト/写真=masaco)
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渋谷 ヤスヒト
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