Gear up! Selection | CITROËN/SEETROËN
乗り心地は万人のために 創業100周年のシトロエンがついに「かけるハイドロ」発売 2019.07.01 Gear Up! 2019 Summer シトロエンが発売した、車酔い対策の眼鏡が話題になっている。初回入荷分は即日完売し、再入荷したとか。ヒットの理由に迫る。近ごろ、シトロエンはとにかく軽い。いい意味で、ひょうひょうとして軽い。クルマのデザインやカラーリングだけでなく、100年続けてきたクルマづくりの方向性や、目指すコンフォートに合致させる仕組みづくりがうまくて、80年代リバイバルたけなわの世相に目いっぱい、のっている。そこに、今回の「シートロエン」だ。要は駄じゃれネーミングの眼鏡である。
アイテムの背景は素晴らしく、現代的だ。南仏のべンチャー企業の特許を採用しつつ、プロダクトデザインはパリのデザインスタジオとコラボレーション。平たく言えば、スタートアップ企業を野心的に支援しつつ、鉄板の「パリ・モード」に包み込んだわけだ。
使い方は、乗り物で移動中にかけてスマホや本などに視線を固定するだけ。内耳が十分発達した10歳以上の子供、そして大人ならフレーム内の液体で水平線を見ているような役割を果たし、平衡感覚が補正される。約10~12分で効果が現れたら外してもよいとか。
液体封入による独自の仕組みでバランスをとり、乗員全員の快適に資すること、モビリティーの質を向上させる点では、ハイドロニューマティック・サスペンションと軌を同じくする。そんな眼鏡を考えつく発想の柔らかさ、エスプリのひらめきに、脱帽せざるを得ないのだ。
(文=南陽一浩)

南陽 一浩
1971年生まれ、静岡県出身、慶應義塾大学卒。出版社を経てフリーライターに。2001年に渡仏して現地で地理学関連の修士号を取得、パリを拠点に自動車や時計、男性ファッションや旅関連を取材する。日仏の男性誌や専門誌へ寄稿した後、2014年に帰国。東京を拠点とする今も、雑誌やウェブで試乗記やコラム、紀行文等を書いている。
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