ポルシェ・タイカンGTS(前編)
2026.03.08 思考するドライバー 山野哲也の“目” レーシングドライバー山野哲也が「ポルシェ・タイカン」に試乗。マイナーチェンジを経てシステム最高出力が700PSに達した最新の「GTS」グレードだ。箱根のワインディングロードでの印象を聞いた。700PSをきちんと味わえる
試乗を終えた山野哲也がタイカンGTSから降り立つ。その表情からは最新のタイカンに確かな手応えを感じたであろうことがうかがえる。
「あの時の衝撃を思い出したっていう感じですね。モーターカーの最先端をスポーツカーで具現したのがタイカンだと思います。爆発的なトルクもそうだし、4輪で地面を蹴る力とか、蹴った直後のスピード感とか、クルマを前に押し出す力がとてつもなくすごいというのをあらためて感じました」
熱心な読者であればご存じのとおり、山野はタイカンのデビュー直後の2021年にも試乗しており、「あの時」とは当時のことを指している。ただし、当時の試乗車は「4S」で今回はGTS。グレードが違うだけでなく、途中の大きなマイナーチェンジによって大幅にパワーアップし、最新のGTSではシステム最高出力が700PSにも達している(従来型は4Sが571PS、GTSは598PS。いずれもローンチコントロール使用時)。
「バッテリーを搭載できる量の問題などから、当初はSUVでしか成り立たせることができないとされていた電気自動車(BEV)を、全高がかなり低いセダンでモノにした。次世代に向けてエレクトリックカーをスポーツカーで、というポルシェの強い思いを感じるクルマですよね。そこは全く変わりません」
「最新のGTSはまずトルクがすごいですね。そのトルクでクルマを押し出す。特に最初の、距離で100mぐらい、時間にすると最初の2秒間ぐらいですね。エンジン車ではできない、エレクトリックカーならではの加速によっていい意味での気持ち悪さを感じさせてくれます。シートに張りつけられるような感じですね。700PSをきちんと味わえるようになっています」
「モーター駆動だから当然なんですが、そうした加速力がありながら振動が少ない。エンジンの振動がないのは当たり前なんですが、駆動的にも物理的なギアの数が少ないはずです。本当にパワーが出ているか不安になるくらい静かなんです。それでスピードメーターを見てびっくりみたいな。エンジンとはやっぱり特性が全く違うんだなっていうのあらためて知らされるという感じですね」
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