「日産エクストレイル」、フルモデルチェンジで2代目へ
2007.08.22 自動車ニュース「日産エクストレイル」、フルモデルチェンジで2代目へ
日産自動車は、SUV「X-TRAIL(エクストレイル)」をフルモデルチェンジし、2007年8月22日に発売した。
■めざすは「エクストレイル・ブランド」
日産のSUVモデル「エクストレイル」は、2000年10月にデビュー。それから7年、世界167か国で約80万台が販売されたという。売れっ子SUVである。
日産いわく、「ミドル級SUVにおけるシェアはトップ」であり、「レンジローバーのように、ブランドのDNAを大切に育てたい」。
期待の2代目はキープコンセプトに徹し、「アウトドアスポーツを最大限満喫するためのTOUGH GEAR(タフ・ギア)」を標榜する。ターゲットは、20代のアクティブな独身男性だ。
一見して「エクストレイル」とわかるボディは135mm長くなり、5名乗車時の荷室が最大603リッターに増えるなど、「ガンガン使い倒せるクルマ」のキャラクターにいっそう磨きがかけられた。
機関では、ターボモデルを廃し、かわりに排気量の大きな2.5リッターモデルをラインナップ。組み合わされるトランスミッションは、4ATがCVTに。電子制御四駆システム「4×4i」を備え、オフロード走破性もさらに追求された。
価格は、199万5000円(2リッターFF/CVT)から253万500円(2.5リッター4WD/CVT)まで。国内における月間の目標販売台数は2000台となっている。
■荷室は引き出し付き
2代目「エクストレイル」のエクステリアデザインは、初代と見まごうボクシーなもの。雪や泥がついてもすぐにそれとわかる、ゴツゴツしたカタチを意識したという。一方で、前後のバンパーやリアクォーターガラスの輪郭に「X」のモチーフを織り交ぜるなど、遊び心も取り入れられた。
ボディサイズは、全長×全幅×全高=4590×1785×1685mmで、ホイールベースは2630mm。先代からの伸長分は、幅20mm、高さ10mm、ホイールベースで5mmとわずかだが、全長のみ135mmも伸びている。
増分は、主に荷室にあてられた。5名乗車時の容量は410リッターから479リッターへ。さらに、床面に設けられた引き出し式のアンダートレイを取り除けば、603リッターまで拡大できる。なお、シートをフルフラットにした場合の最大荷室容量は、1773リッターである。
■2代目も「水はへっちゃら」
荷室のフロアボードやアンダートレイは水洗い可能。室内のフロアや天井には防水加工が施されるなど、アウトドアユースへの対応はお手のものだ。
先代で特徴とされた「防水シート」も引き継ぐものの、座面と背もたれのシート地に防水透湿素材「セルクロス」を用いて蒸れを防ぐなど、弱点の見直しにも余念がない。
そのほか、保温保冷機能をあわせもつカップホルダー(前後席とも)、後席に独立したエアコン吹き出し口などを備える。
センターメーターは廃され、大型のコンビメーターがドライバーの目の前に置かれる。停車時にステアリングを跳ね上げ運転席まわりを有効活用できる「ポップアップステアリング」は、上級グレード「X」のみの装備になった。
■エンジンはNAのみ
エンジンは、同社の「デュアリス」などに搭載される2リッター直4「MR20DE」(137ps/5200rpm、20.4kgm/4400rpm)と、「ムラーノ」などに使われる2.5リッター直4「QR25DE」(170ps/6000rpm、23.5kgm/4400rpm)の二本立て。どちらも低回転からの豊かなトルクをウリにする。
「パフォーマンスに対して価格が割高だった」(広報部)というターボモデルは、カタログから姿を消した。
組み合わされるトランスミッションが4ATからCVTに変更されたのもニュース。2.5リッターモデルは、6段シーケンシャルモードつきの「エクストロニックCVT」となる。MTは、2リッターの4WDモデル「20X」にのみ設定される。
■悪路向きのハイテクが満載
高い悪路走破性を謳う足まわりは、フロントがマクファーソン・ストラットで、リアが新開発のマルチリンク式。ドライバーのハンドル&アクセル操作までセンシングし、コーナリングラインを予測、四輪へのトルク配分を制御する「オールモード4×4i」システムが、新型のヨンク性能を支える。
さらに、急勾配の下りで車速を7km/hに抑える「ヒルディセントコントロール」(4WDのCVT搭載車)、上り坂の発進でズリ下がりを防止する「ヒルスタートアシスト」(4WD全車)など、多くのハイテク装備が備わる。
(webCG 関)
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