自動車イベント「マロニエ・オートストーリー」の会場から
2014.04.28 画像・写真2014年4月27日、栃木県鹿沼市の「出会いの森総合公園」およびその周辺でツーリングイベント「第5回マロニエ・オートストーリー“春”ミーティング」が開かれた。これは、さかのぼれば2002年から08年まで町ぐるみで開催されていたクラシックカーイベント「ウッディパーク鹿沼」に行き着く。同イベントが諸事情により09年から開催されなくなったことを受けて、毎回イベントをサポートしていた宇都宮市内のガレージであるブレシアが中心となってマロニエオートストーリーフォーラムが設立され、始められた。特に年式による制限を設けていないが、クラシックカーを主体とする参加車両が集まって、風光明媚(めいび)な市内のワインディングロードをドライブした後、皆でバーベキューを楽しむというものである。その肩肘張らない、いい意味でユルい雰囲気が参加者の支持を集め、東日本大震災のあった2011年春を除いて、09年から毎年春と秋に開催されている。今回は1926年「ブガッティT37」から最新の「シボレー・コルベット」まで、およそ80台が参加。絶好のイベント日和の下、恒例のプログラムを楽しむ姿を写真で紹介しよう。(文と写真=沼田 亨)

集合場所である「出会いの森総合公園」の駐車場には、およそ80台の参加車両が並んだ。
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集合場所である「出会いの森総合公園」の駐車場には、およそ80台の参加車両が並んだ。
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タイム計測のないドライブツーリングのため、参加車両にはゼッケンが交付されるわけでも、出走順が定められているわけでもない。朝9時になると、準備のできた車両から会場を後にしていく。これはナローの「ポルシェ911」。
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1939年「ラゴンダ・レイピア」を駆るのは、ホンダの4代目社長を務めた川本信彦さん。生来のエンスージアストである彼は、このイベントの常連参加者だ。
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1926年「ブガッティT37」。往年の『カーグラフィックTV』のオープニングにおけるエンジン始動シーンでおなじみの、グランプリカーである「T35」と同じシャシーに、1.5リッター直4を搭載したモデル。
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珍しい1960年「ブリストル406」。オーナーはたまたま仕事で近場にきていたので、飛び入り参加したという自動車評論家の川上 完さん。
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当日は気温といい、日差しの加減といい絶好のオープン日和だった。これは「アルファ・ロメオ・ジュリア・スパイダー」。「ジュリエッタ・スパイダー」と基本的に同じボディーに、1.3リッターに代えて1.6リッター直4 DOHCエンジンを積んだ過渡期のモデル。
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MG初の戦後型である「MG TC」。北米に大量に輸出され「アメリカ人にスポーツカーの楽しみを教えたモデル」といわれる。
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北米仕様のシールドビームのデュアルヘッドライトが、今見ると新鮮な「メルセデス・ベンツSL」。1971年から89年まで作られた、SL史上最長寿の3代目である。
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60年代の国産オープンスポーツを代表する一台である型式名SR311こと「ダットサン・フェアレディ2000」。
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「フィアット850クーペ」。1965年にオープンの「850スパイダー」と同時に登場したモデル。双方ともベースはリアエンジンの「850ベルリーナ」。
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今見るとボディーがコンパクトに感じられる「フェラーリ308GTSクアトロバルボーレ」。山あいにV8サウンドを響かせていた。
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グループ4用のオーバーフェンダーやエアロパーツで武装した「アルピーヌA310」。「A110」とほぼ同じ1.6リッター直4エンジンを搭載したA310は、日本ではかなり希少。
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国産ライトウェイトスポーツの傑作である愛称ヨタハチこと「トヨタ・スポーツ800」。余計なお世話だろうが、着脱式のトップを装着したままなのはもったいない気がした。
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「スバルR-2」。軽自動車はこれと「スバル360」の新旧(旧旧?)スバル2台が参加していた。
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先頭から「ランチア・デルタHFインテグラーレ」「アルファ・ロメオ・ジュリエッタ・ベルリーナ」「アルファ・ロメオ・ジュリア・スプリント」、そして「プジョー106」。
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濃いピンクの桜のアーチを駆け抜けていく、「練3」というシングルナンバーを付けた「オースチン・ヒーレー3000Mk2」
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通称・ビッグヒーレーに続くのは鮮やかな赤に塗られた「MG TD」。前出の「TC」の後継モデルである。
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1955年ルマン総合優勝をはじめ大活躍したレーシングカーである「ジャガーDタイプ」のレプリカ。
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フォルクスワーゲンの空冷フラット4ではなく、ポルシェ製2リッター フラット6を積んだ「ポルシェ914/6」。
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通称タイプ3をベースにした「フォルクスワーゲン・カルマンギア1600」。タイプ1(ビートル)のカルマンギアに比べると、生産台数、残存数ともケタ違いに少ない。
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キャンバストップを巻き上げてオープンエア・モータリングを楽しむ「フィアット500」。トッポリーノこと初代の後を受けてヌオーバ500(新500)と呼ばれた2代目の初期型。
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「フォード・マスタングII」。石油危機直前の1973年夏に大幅にダウンサイジングされて登場した2代目マスタング。いい感じにヤレている。
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「ジャガー・マーク2」。ツーリングカーレースでも活躍した、1960年代を代表するスポーツサルーンのひとつ。
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「神5」のシングルナンバーを持つ「ボルボPV544」。1940年代の米車を縮小したようなボディーは鈍重そうに見えるが、車重は意外に軽く、スポーツサルーンとしても鳴らした。
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ノーマルでも全長5m近い「シトロエンCXブレーク」をストレッチし、ルーフを2階建てにしたキャンパー。さぞかし乗り心地のいいキャンパーだろう。
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ランデブー走行していた、2台の黄色い英国製オープンスポーツ。いすゞ製エンジンを積んだ2代目「ロータス・エラン」と「ジネッタG4」。
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こちらはフランス車らしくメタリックブルーに塗られた「A110」と「A610」のアルピーヌ兄弟。
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ランチタイムのバーベキュー場にたたずんでいた超希少なフレンチスポーツである「ルネ・ボネ・ミシル」(ミシルとはフランス語でミサイル)。「ルノー・ドーフィン・ゴルディーニ」用の845cc直4エンジンを搭載。
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新車のように美しいC2こと2代目と、おろしたての新車であるC7こと最新の「シボレー・コルベット」が競演。
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ドライブツーリングの後は緑の芝の上に思い思いにクルマを止めて、バーベキューとクルマ談義を存分に楽しんだ。