「ジャパン・ロータスデー2019」の会場から
2019.09.13 画像・写真2019年9月8日、9回目となる「JAPAN LOTUS DAY(ジャパン・ロータスデー)」が静岡県の富士スピードウェイで開催された。
翌日関東に上陸し、大きな被害を残すこととなった台風15号の影響が心配されたが、午前中は時折真夏をほうふつさせる強い日差しが照り付けるほどの陽気に。ただ、台風接近による天候の悪化を懸念してか、例年よりも参加台数および参加人数はやや少なかったようだ。それでも年に一度のロータスの祭典とあって、今回も全国各地からファンが駆けつけた。
今年最大の目玉といえば、7月16日に正式発表された最新モデル「エヴァイヤ」の日本初披露だ。当日はロータス本社から開発関係者が来日し、午前中にメディア向けの発表会を開催。午後からは来場者に向けて実車が披露された。この電動ハイパーカーは、ロータスとして初の試みが各所に盛り込まれた夢のスーパーマシンとあって、ファンの関心も非常に高く、公開直前には展示会場前に長蛇の列ができたほどであった。
この他にも、サーキットでは「ロータスカップ・ジャパン」のシリーズ戦や「ロータス・チャレンジ」などの走行会を実施。パドックでも年に一度だけオープンする“ロータス博物館”こと「ヒストリックミュージアム」や、最新ロータスモデルの展示、ロータスに関するトークショーなど、さまざまなコンテンツが催された。
ただ、14時過ぎになると天候は次第に雨模様に。程なくして急激に雨脚が強くなったことから、来場者の帰路の安全を優先して一部のステージイベントや閉会式とともに実施されるパレードランが中止されることになった。残念なことではあったが、遠方からの来場者も多いため、主催者も苦渋の決断を下したようだ。
それでも夕方近くのコンテンツ以外は、ほぼすべて実施されており、来場者はロータスの祭典を存分に楽しむことができたようだ。当日の様子を、写真を通してリポートする。
(文と写真=大音安弘)
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1/30勢力の強い台風15号の接近を受け、天候が心配された「ジャパン・ロータスデー」だが、今年も全国各地から熱心なロータスファンが集結。ただ、さすがに参加を見送ったオーナーもいた様子で、例年よりは参加台数は少なく感じられた。
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2/30今年の目玉といえば、電動ハイパーカーである「エヴァイヤ」の日本初披露。フルカーボンファイバーモノコックボディーに搭載されるのは、4つのモーターだ。その総出力は、なんと2000PS。まさに世界最強の量産ハイパーカーだ。それだけにファンの関心も高く、一般公開の前には入場口に長蛇の列ができたほど。開発コードの「タイプ130」にちなみ、130台が限定生産される。価格は180万~200万ポンドとなる予定だ。
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3/30最新の「エヴァイヤ」も魅力的だが、ロータスのスーパーカーの代名詞といえば、やはり「エスプリ」ではないだろうか。今年もさまざまな仕様のエスプリが参加。オーナーの中に、20代と思われる若者の姿が見受けられたのも驚きであった。
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4/30参加台数が最も多いのは、やはり「エリーゼ」だ。そのため、仕様もカエルマスクのフェイズ1から最新のフェイズ3まで幅広い。またカラーリングも個性豊かで、今年は珍しいカッパーゴールドのエリーゼに出会うことができた。
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5/30受付前で来場者を出迎えてくれるのは、2019年7月に受注が開始された「ロータス・エリーゼ ヘリテージエディション」。「エリーゼ スポーツ220II」をベースに、内外装に“ヘリテージ”をコンセプトにした特別なカラーリングや追加装備を施した日本専用限定車だ。今回のイベントは、3種類の仕様すべてがそろう貴重な機会となった。
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6/30今年もロータスファンをとりこにする「ヒストリックミュージアム」がオープン。フォーミュラからロードカーまで、さまざまな世代のロータスがここまでそろうのは、やはり公式イベントならでは。展示車のほとんどが、サーキットコースでのデモンストレーションランを行ってくれるのもうれしいところだ。
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7/301964年の「ロータス31」のステアリングを握るのは、なんと20代の女性。父親の所有するマシンを娘さんがドライブし、デモランを披露したという。クラシックなフォーミュラカーなので運転は難しいはずだが、見事に大役を務めてみせた。
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8/30特設ステージのMCは、今年もモータージャーナリストの飯田裕子さんが担当。表彰式やトークショーなどの司会として、イベントを盛り上げてくれた。ただイベント後半は雨が激しくなり、じゃんけん大会、カルトクイズ、トークショーが中止になってしまった。
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9/30ロータスカップ・ジャパン第4戦の表彰式。ナンバー付きロータス車で競われるワンメイクレースで、クラス1は「エキシージ」、クラス2は「エリーゼ」で競われる。富士スピードウェイで行われた第4戦では、クラス1では山本健一選手(写真中央)、クラス2では秋葉有一選手がそれぞれ優勝した。
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10/30ステージで行われたトークショーには、モータージャーナリストの桂 伸一さん(左)と藤原よしおさん(中央)、ロータスカップ・ジャパンに参戦中の、自動車雑誌『Tipo』の佐藤考洋編集長(右)が参加。新型EVハイパーカー「エヴァイヤ」の話題を中心に、ディープなロータストークが繰り広げられた。
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11/30新旧「セブン」やクラシカルなロータスが参加する走行会「ロータスヒストリック&ケータハム」。ロータスやケータハムのセブンが中心だが、同じセブンでもさまざまな仕様があり、バラエティー豊かな参加車両が観覧者の目を楽しませた。
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12/30「エリーゼ」と「エキシージ」によるクラブマンレース「JAEロータス111カップ」の第4戦も実施された。カエルマスクが愛らしいフェイズ1のエリーゼが戦う姿を見ると、自然と応援したくなってしまう。フェイズ1は台数が少なく、一度に複数台の車両がサーキットを走る雄姿を見られるのも、公式イベントならではだ。
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13/30歴代ロータスが大集結する、「ヒストリックミュージアム」の展示車両によるデモンストレーションラン。さまざまな世代のロータスがサーキット駆ける雄姿とサウンドが、ロータスファンの心をわしづかみにする。午後は天気が下り坂だったが、デモラン終了までは極端に悪化することもなく、じっくりとクラシック・ロータスの走行を楽しむことができた。
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14/30デモンストレーションランに参加する「エリーゼ フェイズ1」と「エスプリ ターボSE」。エスプリも決して大きいクルマではないが、並んで走るとエリーゼの小ささが、より際立つ。
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15/30気軽にサーキット走行を楽しんでもらうコンテンツが「サーキットエクスペリエンス」。ペースカー付きで、速度も抑えられ、ナビの同乗も可能となる。富士スピードウェイの広大なレーシングコースの風景を、じっくり楽しめるのも魅力だ。
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16/30レーシングドライバーの運転を助手席で体験できる「サーキットタクシー」。午前中の抽選会で幸運を手にした来場者たちが、ロータスの刺激的な走りを堪能した。この時すでにレーシングコースは部分的に雨に見舞われていたので、スリッピーな路面で見事なテクニックを披露し、さっそうとコースを駆けるレーシングドライバーのすごさをより実感できたことだろう。
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17/3014時あたりから激しい雨に見舞われるようになった富士スピードウェイ。当日の最終レースとなる「エリーゼ・スーパーTEC」第3戦の決勝は、スタートが延期されることに。結果、周回数を削減した短縮レースで実施されることとなった。
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18/30ここからは、ヒストリックミュージアムに展示され、デモンストレーションランに参加したクラシック・ロータスたちを紹介する。まずは「ロータス・エラン タイプ26R」(1965年)。
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19/30ロータス31(1963年)
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20/30ロータス・ヨーロッパ シリーズ1(1966年)
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21/30ロータス・エラン プラス2(1973年)
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22/30ロータス59(1969年)
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23/30ロータス35(1965年)
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24/30ロータス・ヨーロッパTCスペシャル(1973年)
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25/30ロータス41C(1966年)
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26/30ロータス・エラン(1990年)
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27/30ロータス・エスプリ ターボ(1983年)
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28/30ロータス・エリーゼ111S(2000年)
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29/30ロータス・セブン シリーズ4(1970年)
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30/30ロータス59F3(1969年)