ロータスが「エヴァイヤ」を日本初公開 最高出力2000PSの電動ハイパーカー

2019.09.09 自動車ニュース
ロータス・エヴァイヤ
ロータス・エヴァイヤ拡大

英ロータスカーズの正規輸入元であるエルシーアイは2019年9月8日、富士スピードウェイで行われた公式ファンイベント「JAPAN LOTUS DAY2019」の会場にて、ロータス初のハイパーカー「LOTUS EVIJA(ロータス・エヴァイヤ)」を日本初披露した。

「エヴァイヤ」は今回が日本初公開となる。
「エヴァイヤ」は今回が日本初公開となる。拡大
「ポロシティー(多孔性)」をデザインコンセプトにしたというエクステリア。
「ポロシティー(多孔性)」をデザインコンセプトにしたというエクステリア。拡大
ボディーサイドのベンチュリ―トンネル。
ボディーサイドのベンチュリ―トンネル。拡大
ドアミラーの代わりに備わるカメラ。
ドアミラーの代わりに備わるカメラ。拡大
ベンチュリ―トンネルを囲むリング状のテールランプが目を引く。
ベンチュリ―トンネルを囲むリング状のテールランプが目を引く。拡大
ダッシュボードやセンターコンソールはフローティングタイプとなっている。
ダッシュボードやセンターコンソールはフローティングタイプとなっている。拡大
カーボン製のフレームにアルカンターラ張りのパッドを貼り付けたバケットシート。
カーボン製のフレームにアルカンターラ張りのパッドを貼り付けたバケットシート。拡大
ドア開口部に備わる収納ボックスのフタ。ご覧の通り、ボディーは総カーボン製である。
ドア開口部に備わる収納ボックスのフタ。ご覧の通り、ボディーは総カーボン製である。拡大
フルデジタル式のメーターパネル。
フルデジタル式のメーターパネル。拡大
レーシングカーのそれを思わせる、小径の異形ステアリングホイール。
レーシングカーのそれを思わせる、小径の異形ステアリングホイール。拡大
ドアは上に開くディヘドラルタイプである。
ドアは上に開くディヘドラルタイプである。拡大
2000kWのバッテリーはキャビンの後方に搭載される。
2000kWのバッテリーはキャビンの後方に搭載される。拡大
タイヤにはサーキット走行を重視したピレリの「Pゼロ トロフェオR」が装着される。
タイヤにはサーキット走行を重視したピレリの「Pゼロ トロフェオR」が装着される。拡大
「エヴァイヤ」について説明する、ロータスカーズのジェフ・ダーウィン エグゼクティブディレクター。
「エヴァイヤ」について説明する、ロータスカーズのジェフ・ダーウィン エグゼクティブディレクター。拡大
フロントに装着されたロータスのエンブレム。
フロントに装着されたロータスのエンブレム。拡大
ロータスカーズの関係者と「ロータス・エヴァイヤ」。
ロータスカーズの関係者と「ロータス・エヴァイヤ」。拡大

レースカーを参考に空力を徹底追求

ロータス・エヴァイヤは、2019年7月16日に英国ロンドンにて世界初公開された、ロータス初の電気自動車であり、初のハイパーカーだ。「EVIJA」という名は、「最初の存在」あるいは「命あるもの」を意味する。これは電動ハイパーカーという全く新しいロータスモデルであるだけでなく、新たな親会社である吉利汽車の傘下となって初の完全新型車であることも示す。事実、このハイパーカーの開発は吉利の強いバックアップを受けているという。

今回公開されたエヴァイヤは、展示用モデルではあったが内外装はきっちりと作り込まれており、ほぼこの状態で生産されるという。その迫力に満ちたエクステリアは、「ポロシティー(多孔性)」をコンセプトに躍動的なスタイルに仕立てられているが、同時に大きなエネルギーを持つエアフローをクルマのリア方向に流すことも意図した空力的なデザインであるという。そのフォルムは戦闘機に着想を得たもので、105mmにすぎない最低地上高とも相まって、地を這(は)うような低い姿勢を実現させている。

外観で最も特徴的なのが、ボディーの両サイドとリアクオーターの一部を貫くベンチュリ―トンネルだ。これはルマン24時間レースなどのレースカーからヒントを得たもので、空気が最適な流れでボディーシェルを通り抜けるという。リアテールまわりでは、このトンネル開口部をLEDで縁取ったテールランプも大きな特徴となっている。空力性能では、力強いマスクを形成するフロントスプリッターをはじめ、格納式リアウイングやF1式のドラッグリダクションシステム(DRS)である「アクティブ・エアロダイナミクス」が装備されるほか、ドラッグ軽減のためにドアミラーをデジタル化。ロック解除とともに、左右のカメラがせり出す仕組みだ。ボディーサイズは、全長×全幅×全高=4459×2000×1122mmとされる。

ボディーパネルやシャシーなど、ボディー全体がカーボンファイバー製となるのも特筆すべき点で、前後サブフレームを組み合わせたモノコックシャシーの重量は、わずか129kg。車両重量自体もクラス最軽量となる1680kg(最も軽量な仕様の場合)を目標としている。

ドライビングを第一に考えた車内空間

跳ね上げ式のディヘドラルドアを備えるキャビンの内部は、近未来的なだけでなくレーシングカーをほうふつとさせるデザインを採用。美しいシルエットを実現するためにドアハンドルは設けられておらず、リモコンキーで開閉を行う。このドア開口部には、ユニークなことに収納スペースが設けられている。

エクステリア同様、「ポロシティー」というコンセプトが取り入れられたインテリアは、フローティングスタイルのダッシュボードが大きな特徴。コックピット正面には、車両情報を表示するフルデジタル式メーターパネルと、最新のレーシングカーを思わせるコンパクトな異形ステアリングホイールが備わっており、そのステアリングには運転中に操作が必要となるスイッチ類が集約されている。

ダッシュボードと同じくフローティング形状のセンターコンソールには、触覚フィードバック技術を用いた各種タッチスイッチを配備。シフトモードやスタートボタンもここに備わる。シートは骨格にカーボンファイバーを用いたバケットタイプとなるが、前後スライドとリクライニングの角度調整が可能。アルカンターラ張りの厚手のパッドを装着することで、快適性も確保している。

充実した装備類もこのモデルの特徴で、デュアルゾーンエアコンや、Apple CarPlayやAndroid Autoにも対応する高性能なインフォテインメントシステムを搭載している。また、このクルマのデジタルデバイスは通信機能も備えており、ソフトウエアをワイヤレスでアップデート可能。専用のスマートフォンアプリも開発中で、車外から車両のモニタリングやリモート操作を行うことができるという。

0-100km/h加速を3秒以下でこなす電動ハイパーカー

電動パワートレインはF1やフォーミュラEで実績のあるウィリアムズ・アドバンスド・エンジニアリング製で、4つのモーターを備えた4WDの駆動システムとなる。目標とするスペックは、最高出力2000PS、最大トルク1700N・mとアナウンスされており、トルクベクタリング機能やESPスタビリティーコントロールなどの電子デバイスも装備される。加速性能については、0-62mph(100km/h)加速が3秒以下。0-186mph(300km/h)加速も9秒以下でこなすという。トップスピードは200mph(320km/h)以上とされている。

このモーターに十分な電力を供給するため、キャビン後方には2000kWという高出力なリチウムイオンバッテリーを搭載。同時に250マイル(約400km)の一充電走行可能距離も目指すとしている。

また充電機能も800kW充電まで対応。現時点では800kW対応の充電器は存在しないものの、実現すればわずか9分でフル充電が可能となるという。ただ、実用化されている最大出力350kWの充電ユニットでも、12分で80%、18分で満充電とすることが可能だ。もし日本のユーザーが購入した場合は、CHAdeMO対応も行いたいとしている。

足まわりはまさにモータースポーツ仕込みで、前後それぞれに左右のサスペンションをつなぐヒーブダンパーを含む、3つのスプールバルブ式ダンパーを装備。ヒーブダンパーはエアロダイナミクス性能を最適化するために活用される。軽さと強度を両立したマグネシウム製ホイールは、フロントが20インチ、リアが21インチ。組み合わされるタイヤはピレリの「Pゼロ トロフェオR」となっている。強力なストッピングパワーを得るため、ブレーキシステムには前後ともにAPレーシング製のカーボンセラミックディスクと鍛造アルミニウム製キャリパーを装着している。

生産台数は130台限定

エヴァイヤの総生産台数は、その開発ナンバー「Type130」にちなんで130台限定とされている。生産は他のモデルと同じくハンドメイドで行われ、ロータス本社のある英へセルに建設される新工場で、2020年に開始される予定だ。

受注については既存のロータスモデルと異なり、各国のインポーターではなくロータス本社との直接取引となる。これは130台のすべてがオーナーの要望に沿った仕様で生産されるためだ。注文時には25万ポンドを支払うことで生産枠が確保されるが、この段階ではキャンセルも可能。もちろん、デポジットは返金される。その後、購入希望者はロータス本社と仕様の打ち合わせを行い、さらに生産開始までに75万ポンドを、納車時に残金を支払うスケジュールとなっている。

注目の価格は、180万~200万ポンド(邦貨換算で2億3500万~2億6500万円)の予定。ただしこれは税別、かつ英国ロータス本社工場受け渡しの価格であり、別途、諸経費として輸送費や登録諸費用が必要となる。

(文と写真=大音安弘)

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