
1963年の東京モーターショーでデビュー、約2年後にようやく発売されたスズキ初の小型乗用車である「フロンテ800」(1965年)。スタイリングは当時売れっ子だったイタリア人デザイナーの「ミケロッティ」風だが、スズキのオリジナルという。サイドウィンドウにカーブドガラスをいち早く採用していた。
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1963年の東京モーターショーでデビュー、約2年後にようやく発売されたスズキ初の小型乗用車である「フロンテ800」(1965年)。スタイリングは当時売れっ子だったイタリア人デザイナーの「ミケロッティ」風だが、スズキのオリジナルという。サイドウィンドウにカーブドガラスをいち早く採用していた。
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「フロンテ800」のカタログより。大きなリアウィンドウ、2つ並んだ円形テールランプなど、リアビューもイタリアン。
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同じくカタログより。エンジンは2ストロークだが、スズキ初の水冷で、同じくスズキ初の3気筒。785ccから最高出力41ps/4000rpm、最大トルク8.1kgm/3500rpmを発生、前輪を駆動した。
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我が家に「フロンテ360」(1967年)がやってきた!という設定の1/1スケールのジオラマ。「フロンテ360」はそれまでのFFから一転してRRを採用、スタイリングも「コークボトルライン」と謳った曲線基調に変身していた。
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周囲にはブロック塀もあり、穴から中を覗きこむと……。
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「フロンテ360」が納車されて幸せいっぱい、記念撮影に臨もうという家族の姿が現れる。ちなみにフロンテの右奥に見える2人は見学者。なんと家族と共演できるという、凝った仕掛けなのである。
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「フロンテ360」の空冷2ストローク3気筒エンジンを、標準の25psから36ps/7000rpmまでハイチューンした「フロンテ360SS」(1968年)。ただしパワーバンドは3500〜7000rpmと狭く、マニア向けだった。これはデビューに際して、スターリング・モスがミラノ〜ローマ〜ナポリ間をデモランした車両そのもの。
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イタリアには2台の「フロンテ360SS」が持ち込まれ、赤はモス、黄色はマン島TTで優勝した唯一の日本人であるスズキのワークスライダー、伊藤光夫がドライブした。
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1970年に登場した「ジムニー」(LJ10)。小粒ながらジープと同じ16インチタイヤを履き、ジープの半分近い600kgという軽い車重と相まって悪路の走破性は高かった。エンジンはキャリイ用の359cc空冷2ストローク2気筒(25ps)、価格は48万2000円だった。
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ジウジアーロがスタイリングを手がけた「キャリイバン(L40V)」(1970年)。これは大阪万博の会場施設パトロール用に湯浅電池(現GS YUASA)と共同開発した電気自動車を復元したもの。
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フロントと同じような「キャリイバン」のリアビュー。「ヨーロッパ調のスタイリング」と謳ったスタイリッシュなフォルムが特徴だったが、残念ながら市場の評判は芳しくなかった。同じ顔つきのトラックもあった。
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360cc軽最速を誇った「フロンテクーペ」(1971年)。水冷化され、空冷時代より扱いやすくなった2ストローク3気筒(37ps)エンジンを搭載。初期型は2シーターで、フロントフェンダーやボンネットをFRP製とするなど、マニアックな仕様だった。