第22回:8月21日「クラスノヤルスク最後の日」
2007.06.10 「ユーラシア電送日記」再録第22回:8月21日「クラスノヤルスク最後の日」
『10年10万キロストーリー4』刊行記念!
ネット接続が安定しておこなえたクラスノヤルスクの滞在も今日が最終日。原稿を送って、最後の夕餉を食す。次の街では接続環境が確保できるか……。
マックは不利
ここ数日、インターネットサービスを利用している、クラスノヤルスク市役所裏の会社の本業がわかった。コンピュータ教室だった。授業の少ない昼間、講習用のコンピュータを貸し出しているのだ。夕方5時過ぎになると、生徒が続々と詰めかけてくる。初めて来た日に、英語で親切に教えてくれたウィレム・デフォー似の青年は、先生だった。
ここは大きなビジネスビルの4階で、いわゆるネットカフェではないが、結局クラスノヤルスクではここの環境が僕には一番相性が良かったようだ。マッキントッシュのiBookに、LANコード経由でイーサネットに入れないのは不便だったが、インターネットエクスプローラーは立ち上がり、Hotmailにはアクセスできるので、この原稿と写真を送ることができた。ただし、LAN 経由でメールソフトは立ち上がらず、送受信ができなかった。細かなことはわからないが、マッキントッシュのコンピュータはロシアでは分が悪いことだけは確かだ。
ちょっとうれしい夕餉
今日はクラスノヤルスク滞在最後の日なので、手元にある原稿や写真をここから残らず送稿。朝夕2回訪れたので、職員の女性に呆れられた。
しかし、8月30日にサンクトペテルブルクから乗るドイツ行きのフェリー「バルティックラインズ」の予約をメールで行ったところ、アルファベットが文字化けしてしまった。忙しいイーゴリさんにホテルに来てもらって、予約をビジネスセンターの電話とファクシミリでやり直す。確認電話を繰り返し、午後8時20分終了。
ビジネスセンターの職員女性に、「ここは8時で閉まるので、早くして下さい」と何度も急かされてしまった。すこし遠くまで歩き、大きなスーパーマーケット近くの中華料理店「中華膳食」で最後の夕餉。料理は大したことなかったが、ウエイトレスの女性の、かつてないフレンドリーな応対に驚いた。無愛想な給仕は食事をマズくする。日本では当たり前でも、ロシアに来て初めてだったので、ちょっとうれしかった。カルディナには、今日も乗らなかった。
(文=金子浩久/写真=田丸瑞穂/2003年8月初出)

-
NEW
マクラーレン720Sスパイダー(後編)
2021.2.28池沢早人師の恋するニューモデル漫画『サーキットの狼』の作者、池沢早人師が絶賛した「マクラーレン720Sスパイダー」の試乗リポート後編。「本当に欠点がない! 公道では無敵かもしれない」と言い切るその理由を、より詳しく語ってもらった。 -
トヨタGRヤリスRZ“ハイパフォーマンス”(4WD/6MT)【試乗記】
2021.2.27試乗記出自や立ち位置は微妙になりつつある「トヨタGRヤリス」だが、そのスポーツモデルとしての性能が第一級であることは間違いない。前代未聞の高出力3気筒ターボエンジンや異色の4WDシステムの仕上がりを一般道で試してみた。 -
次期フラッグシップはハイブリッドに! ランボルギーニの戦略についてキーマンが語る
2021.2.26デイリーコラム環境問題にコロナウイルスの影響。スーパースポーツカーを取り巻く環境が厳しさを増すなか、ランボルギーニはどう時代を乗り越えていくのか? 「アヴェンタドール」後継モデルの情報もあわせ、日本のトップに話を聞いた。 -
第640回:個性よりもバランス グッドイヤーのミニバン専用タイヤ「エフィシェントグリップRVF02」を試す
2021.2.26エディターから一言快適性を追求したミニバン専用タイヤ「グッドイヤー・エフィシェントグリップRVF02」が登場。13インチから20インチの全40サイズが2021年3月1日に発売される。早速、クローズドコースでその実力を確かめた。 -
ランドローバー・レンジローバー イヴォークSE P250(4WD/9AT)【試乗記】
2021.2.26試乗記ランドローバーが擁するプレミアムSUV製品群の「レンジローバー」シリーズ。その中にあって最もコンパクトなモデルが「レンジローバー イヴォーク」だ。東京から雪の群馬・嬬恋へのドライブを通し、そのボディーに凝縮されたレンジローバーの魅力に触れた。 -
三菱の最新電動SUV「エクリプス クロスPHEV」「アウトランダーPHEV」の魅力に迫る
2021.2.25電気の力を多彩に活用 三菱の最新PHEVを味わう<AD>三菱自動車のプラグインハイブリッド車は電気の使い方が多彩だ。環境対応は当然として、走りの楽しさと上質さも追求。さらにクルマ自体を“電源”としても使えるようにしている。「エクリプス クロスPHEV」と「アウトランダーPHEV」、2台の最新モデルでその世界を味わってみた。