「ホンダCR-V」フルモデルチェンジで3代目へ、リアスペアタイヤなくし都会的イメージで
2006.10.12 自動車ニュース「ホンダCR-V」フルモデルチェンジで3代目へ、リアスペアタイヤなくし都会的イメージで
本田技研工業は、街乗りSUV「CR-V」をフルモデルチェンジし、2006年10月13日に発売する。
■ライトクロカンのはしり、3代目へ
1995年に初代がデビューした“Comfortable Runabout Vehicle”こと「CR-V」。「シビック」のプラットフォームをベースとした街乗り向けライトクロカンのはしりは、隠れたヒット商品として国内外で成長、2001年発売の2代目を経て、今では世界160ヶ国で累計販売台数250万台(今年8月まで)を記録するまでになった。
シティーユースのSUVが珍しくなくなった昨今、新型の3代目は、セダンの快適性、クロカンの機動性、ミニバンのユーティリティ性というコンセプトをキープしながら各所をリファインして登場した。
日本におけるエンジンラインナップは、先代同様2.4リッター直4「i-VTEC」のみで、5段ATを組み合わせる。リアルタイム4WDに加え、FFモデルも用意する。
古くからのライバル「トヨタRAV4」と同じように、軸足はすっかり北米(欧州)に移った感のあるCR-V。価格は、246万7500円から323万4000円まで。国内における月の目標販売台数は2000台という。
■都会的な洗練を意識
先代では、都会的な「フルマーク」と、テールゲートにスペアタイヤを装着したアクティブ系「パフォーマ」の2車種に大別できたが、3代目からは都会的な洗練を強く意識し前者のみにイメージを絞った。特徴的だったリアのスペアタイヤケースが姿を消し、「トヨタ・ハリアー」「日産ムラーノ」よろしく、丸みを帯びたリアを持つ、すっきりしたルックスとなった。
リアゲートが横開きではなく、主流の縦開きになったことも新しい。車両左側の死角をなくすため、フェンダーに設置されていたサイドアンダーミラーは、助手席側ドアミラーの下部にプリズムを内蔵した「プリズムアンダーミラー」採用のため、廃止された。
ボディサイズは、全長×全幅×全高=4520×1820×1690mmで、先代より100mm長く(タイヤケース装着車比ではマイナス20mm)、35mm幅広くなり、逆に高さは20mm低くなった。ホイールベースは2620mmで変わらない。
前30mm、後25mmそれぞれトレッドを広げ、低重心化につとめ、ハンドリングと乗り心地の向上を図った。前マクファーソンストラット式、後ダブルウィッシュボーン式のサスペンション形式は同じ。ボディ下面の空力を考え、空気抵抗を約10%低減、同時に揚力を抑えたこともポイントという。
■2.4リッター+5AT+リアルタイム4WD
エンジンは先代同様「K24A型」で、2.4リッター直4DOHC「i-VTEC」は、パワーでプラス10psの170ps、最大トルクは不変で22.4kgmだが、発生回転数が600rpm上がり4200rpmとなった。5段ATには、登・降坂路などでの走りやすさを向上させるという「D3モード」が採用された。
通常は前輪を駆動し必要に応じて後輪にトルクを配分するリアルタイム4WDも踏襲。後輪トルク伝達率を従来比で20%向上させたというのが改良点だ。
全車、VSA(車両挙動安定化制御システム)+DBW(電子制御式スロットルコントロールシステム)を採用、走行安定性を大幅にアップさせたと謳われる。
ハイテク装備では、運転負荷を軽減する車速/車間制御機能「IHCC」(インテリジェント・ハイウェイ・クルーズコントロール)や、追突の危険性を判断してドライバーに警告、万一衝突した場合の被害を軽減する「追突軽減ブレーキ(CMBS)+E-プリテンショナー」などを、上級グレードに標準で与えた。
ユーティリティ面では、6:4でスライド、リクライニング、ダブルフォールディング可能なリアシートがもたらすシートアレンジがウリ。中央のシートバックも独立して倒せるという。
ラゲッジスペース容量は、5名乗車時で524〜623リッター、2名乗車だと955リッター。カーゴルームを上下二段で使えるダブルデッキカーゴシェルフを装備し、利便性に配慮した。スペアタイヤは床下に配置される。
(webCG 有吉)
本田技研工業「CR-V」:
http://www.honda.co.jp/CR-V/
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