【東京モーターショー2005】「森口将之はこう見る!」三菱i(アイ)
2005.10.26 自動車ニュース【東京モーターショー2005】「森口将之はこう見る!」三菱i(アイ)
自動車ジャーナリストが気になるクルマを紹介する「オレはこう見る!」。森口将之の選んだクルマは、市販予定のクルマである「三菱i(アイ)」。このクルマを選んだわけは?
■軽自動車の革命!?
いちおう参考出品車だが、けっしてコンセプトカーではない。ほぼこのままで、来年1月に発売される。それを考えると、これは軽自動車の革命じゃないかと思えてくる。
まずはパッケージング。エンジンはリアシートの後ろに横置きしている。つまりミドシップ。燃料タンクは「ホンダ・フィット」と同じように、フロントシートの下に置いた。おかげでホイールベースは2550?と、コンパクトカーのコルトより長い。当然ながら、室内はひろびろ。しかも前後の重量配分は45:55と、ミドシップらしくリアのほうが重い。これはハンドリングやブレーキングで有利なはず。少なくとも前輪駆動のライバルとはまったく違う走りが味わえそうだ。
「スマート・フォーツー」を4シーターにしたようなものジャン、という人がいるかもしれない。でもスマートとiは全然違う。かたやプレミアムコンパクト、かたや軽自動車だ。日本の4輪車のボトムレンジが、ここまで独創的な内容で登場する。それがニュースなのだ。
■試乗が待ち遠しい!
しかもデザインがカッコいい。思いっきり前にのびたウインドスクリーンとシングルアームのワイパー、グリルレスのフロントマスクからなる顔つきは、愛・地球博(終わっちゃいましたが)用の乗り物といってもいいぐらい未来的。ボディサイドも、ウエストラインだけじゃなくサイドシルまでゆるいカーブを描いていたりして、いままでの軽自動車にはなかったカタチだ。
そういえば今回のモーターショー、三菱はデザインがどれもすばらしかった。次期デリカといわれる「コンセプト-D:5」、次期ランエボ間違いなしの「コンセプト-X」、ひと足お先にデビューした「アウトランダー」など、他の国産メーカーを大きく引き離していたと思う。iを選んだのはこれらを代表して、という意味もある。三菱復活の日は遠くない、はず。
杉山愛、大友愛、宮里藍、福原愛に続いてブレイクするか三菱愛、じゃなかったi。個人的には、ぜひともヒットしてほしい。がんばったエンジニアにごほうびをあげたいから。試乗の日がこんなに待ち遠しいと思ってしまう軽自動車が、いままであっただろうか?
(文=森口将之)
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