トヨタ「ハリアー」「クルーガー」にハイブリッドシステムを搭載
2005.03.22 自動車ニューストヨタ「ハリアー」「クルーガー」にハイブリッドシステムを搭載
トヨタ自動車は2005年3月22日、ラクシャリーSUV「ハリアー」と兄弟車の「クルーガー」に新開発ハイブリッドシステムを搭載した「ハリアーハイブリッド」「クルーガーハイブリッド」を発表した。
■進化したハイブリッドシステム
量産ハイブリッドシステムでは世界のトップをいくトヨタ自動車が発表した、次なるハイブリッドカーはSUVの「ハリアー」「クルーガー」だ。2003年東京モーターショウではすでに、環境性能と動力性能の両立をコンセプトとした「SU-HV1」(ハリアーベース)の展示が行われており、ようやく市販にこぎつけたというわけだ。
発表会でトヨタ自動車の張富士夫社長は、「今後はレクサス車を含め、いろいろなクルマにハイブリッドを展開していく」と語気強く語った。
両車に搭載される、ハイパワー「THSII(トヨタハイブリッドシステムII)」は、先に「プリウス」に採用されていたシステムを進化させたもので、エコだけではなく、パワーがより重視された。
3.3リッターV6DOHCの3MZ-FE型エンジンは、単体で211psを発生。ここにフロントモーター(167ps)とリアモーター(68ps)が組みあわせられ、システム全体で最高272psの出力を発生する。なお、3リッターモデルは220psである。
トランスミッションには燃費向上に貢献する無断変速機(CVT)が組みあわせられる。その結果、燃費は3リッターモデルのほぼ倍となる17.8km/リッター(10・15モード)を達成した。
■プリウス比で2.4倍!?
モーターのトルクを増幅するという役割を持つ、新開発のリダクションギアや、288Vのバッテリーを650Vまで昇圧する可変電圧システムが用いられ、これによりフロントモーターはプリウス比で約2.4倍のパワーアップ。さらに同比81%の容積となる小型化も図られた。
4WDシステムには、リアモーターを適宜駆動させる電気式「E-Four」を採用。モーターはギアトレーンと一体設計され、軽量化やコンパクト化に貢献する。
走りの面では上級セダン「クラウンマジェスタ」と同様の「VDIM(ヴィークル・ダイナミクス・インテグレーテッド・マネージメント)」が採用される。駆動力やブレーキなどをコントロールし、車両の挙動を安定させる安全技術で、四輪駆動E-Fourとあいまって、スポーティな走りが楽しめるという。
■専用のインテリア
エクステリアでの識別点は、フロントマスクとLEDのテールランプ。アルミホイールも新意匠のものだ。
インテリアではプレミアムなハリアーと、スポーティなクルーガーという味を残しながら、パネルやトリムなどに専用のパターンが用いられる。メーターナセル内に回転計の代わりに、モーター出力を表示するメーターが組み込まれるのはハイブリッドならでは。
グレード展開は標準仕様の他、装備を充実させた「Lパッケージ」(クルーガーは「Gパッケージ」)に加え、ハリアーには足まわりに専用チューニングを施した「プレミアムSパッケージ」が用意される。
価格は、「ハリアーハイブリッド」が409万5000円から462万円、「クルーガーハイブリッド」は399万円から436万8000円となる。
(webCG 本諏訪)
トヨタ「ハリアーハイブリッド」:http://toyota.jp/harrierhybrid/
トヨタ「クルーガーハイブリッド」:http://toyota.jp/klugerhybrid/
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