ランドローバー・レンジローバー ウエストミンスター(5AT)【試乗記】
英国発、“ちょい枯れオヤジ”垂涎(?)のプレミアムカー(その2) 2005.02.04 試乗記 ランドローバー・レンジローバー ウエストミンスター(5AT) 輸入車を一同に集めた、年初恒例のプレス向け試乗イベント「JAIA試乗会」が、2005年2月1日〜3日に開かれた。レンジローバーの最高峰たる特別仕様車「レンジローバー ウエストミンスター」に、『webCG』オオサワが試乗した。レンジ史上最高
“ちょい枯れオヤジ”が羨望の眼差しを送る(?)「レンジローバー」に、50台限定で設定された特別仕様車が「ウエストミンスター」。代々の王侯が戴冠式を行った、有名な教会の名前を与えられたモデルは、レンジローバーのトップグレード「ヴォーグ」の上をいくインテリアと装備品、50台の希少価値が与えられた、ランドローバー車の最高峰である。
クルーザーのコックピットをモチーフにしたという、現行レンジローバーのインテリアは、乗る人に文句をいわせない高級感を持つ。“さらに上”を標榜するウエストミンスターは、素材にこだわった。具体的には高級レザーを「どのレンジローバーよりもふんだんに」使用し、史上最高のレンジローバーに仕立てたという。
背の高い運転席によじ登る。室内はシート、トリムをブラックで統一、センターパネルやエアコン吹き出し口にアルミニウムでアクセントがつけられ、ちょっとソリッドな雰囲気。シートカラーやマテリアルを多種多様に選択でき、カラフルなインテリアが印象的だったヴォーグのそれとは違う。
3種類のレザーを使い分け
しかし、撮影のため乗り降りを繰り返していて、たとえばシート表皮の感触が、以前乗ったヴォーグよりしっとりと柔らかいことに気がついた。座り心地をじっくり試してみると、身体をそっと包み込んでくれるようで心地よい。これに較べたら、従来のシートは快適というより、“質実剛健”といってもいいほどである。
ウエストミンスターのシートは「ウインザー・レザー」という、快適性をファクターに選定されたもの。選定基準を満たすものは革全体の5%というレア物で、当たりが柔らかいのにも納得である。それだけでなく、グラブハンドルなどには、『CAR GRAPHIC』が長期テストする「HSE」グレードのシートに用いられる、「ブレンハイム・レザー」が使われる。HSEのシートが粗悪なのではない。ウエストミンスターのグラブハンドルが、非常に高品質だということだ。耐久性が求められる部分には「ケンブリッジ・レザー」と、合計3種類の革を使い分け、頑丈で質感高く、かつ快適な室内をつくりあげた、というワケだ。
エンジンや足まわりに変更はないが、これも以前乗ったときと較べて、エンジンフィールや乗り心地が“こなれた”感じ。2005年モデルはナビゲーションシステムがグレードアップするなど、(日本の)高級車が満たすべき要素も抑えた。ヴォーグより160万円高いけれど、もともとレンジローバーの価格差は、機関面ではなくインテリアによるもの。希少価値もあるし、ウエストミンスターという、英国製品ならではの貴族的なサブネームも、“プレミアム”を高めていると思う。
(文=webCGオオサワ/写真=荒川正幸/2005年2月)

大澤 俊博
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