プジョー2004北海道ツーリング(中編)【試乗記】
プジョー2004北海道ツーリング(中編) 2004.07.24 試乗記 プジョー307CCプレミアムAVN(4AT) ……432.6万円 プジョージャポンによる北海道プレスツアー。2日目に乗ったのは、「307CC」のニューグレード「プレミアムAVN」。『webCG』コンテンツエディターのアオキが報告する。プジョーの急追
昨2003年は、ボルボのプレス試乗会に行くと、「まあ、価格帯もお客様も違いますから」というフレーズをよく耳にした。自動車メディアのなかで、「輸入車(日本メーカーを除く)のブランド別販売台数第4位がドコになるか?」が、ちょっとした話題になっていたから。
フォルクスワーゲン、メルセデスベンツ、BMWのドイツ御三家は安泰として、やや水を開けられながらも、老舗ボルボを、10年連続右肩上がりのプジョーが急追していた。結局、ボルボ1万5019台、プジョー1万5330台ということでプジョーに軍配が上がったのだが、考えてみれば、変なハナシだ。
ボルボは、フォードグループ内でPAG(プレミア・オートモーティブ・グループ)にくくられるブランド。わが国でのマーケティングはことにうまくいっていて、ビーエム、ベンツのオルタナティブとして、“お高くとまった”メイクである。イメージもプライスも。
一方のプジョーは、押しも押されもせぬ(?)大衆車メーカー。WRC(世界ラリー選手権)で「307CC」を模したWRカーがカッ飛んで、“スポーツ!”を印象付けてもいるが、なにはともあれ、フランスはじめ欧州人のアシとして、数売ってナンボのクルマだ。
そのプジョーが、ボルボに販売台数で迫ったといって−−コップのなかだけでかもしれないけれど−−ニュースになる。わが国における輸入車市場のイビツさと難しさをよく表しているといえよう。と、大上段に構えることもできるが、なにはともあれ、企業努力が報われるのはいいことだし消費者の利益にもなるから、今後もどんどん競争していただきたい。
豪華な印象
右肩上がりの成長を続けてきたプジョージャポンだが、今年は新しい手駒を持たず、厳しい環境におかれた。そこで開かれたのが、「206」と「307」シリーズのバリエーションを集めた、北海道プレス試乗会である。
イベント2日目。ホテルの前で受け取ったのは「307CCプレミアムAVN」。同車は、可動式ハードトップを持つ307CCの新グレードで、レザーシートに加え、インパネまわりも革で覆った「CCプレミアム」に、2DIN式のDVDナビゲーションシステムを搭載したモデルだ。価格は、プレミアムより31.5万円高の432.6万円。「2リッター直4+4AT」という、機関面での違いはない。
テスト車は、チャイナブルーこと紺色のペイントに、ブラウンの内装を組み合わせた仕様。400万円超のクルマにして、シートポジションを手動で合わせるのはなんだが、ダッシュ上面、ドアのアームレストと、視界に入るレザートリムの量が増えて、豪華な印象が強まる。
正しい行き方
複雑な開閉機構を備えたハードトップをもつCCのウェイトは、“7人乗り307”たる「SW」よりさらに60kg重い1490kg。前日乗った「307CC S16」(430.5万円)は、ハイスペックなパワーソース(177ps)とスポーティな足まわりで、車重をねじ伏せよう(?)とするが、一方、307CCプレミアムAVNは、「205/55R16」と標準的なタイヤを履き、性格をラクシャリーに振った。CCのキャラクターを勘案すると、こちらの方が正しい行き方なんじゃないでしょうか。
市街地で、路面からビシバシ入力が来たS16と比較すると、AVNはより落ち着いた乗り心地を享受できる。
帯広から富良野への道程は、グレーの空の下。雨の合間を見計らって屋根を開ける。307はフロントスクリーンが寝ているから、正面を見て運転しているかぎりさほどの開放感はないけれど、流れ込む風と排気音に、オープンエアドライブを実感できる。(後編につづく)
(文=webCGアオキ/写真=郡大二郎/2004年7月)
プジョー2004北海道ツーリング(前編)
http://www.webcg.net/WEBCG/impressions/000015507.html
プジョー2004北海道ツーリング(後編)
http://www.webcg.net/WEBCG/impressions/000015515.html

青木 禎之
15年ほど勤めた出版社でリストラに遭い、2010年から強制的にフリーランスに。自ら企画し編集もこなすフォトグラファーとして、女性誌『GOLD』、モノ雑誌『Best Gear』、カメラ誌『デジキャパ!』などに寄稿していましたが、いずれも休刊。諸行無常の響きあり。主に「女性とクルマ」をテーマにした写真を手がけています。『webCG』ではライターとして、山野哲也さんの記事の取りまとめをさせていただいております。感謝。
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