新型軽「スバルR2」発売
2003.12.09 自動車ニュース新型軽「スバルR2」発売
富士重工業は、スバルの新型軽自動車「R2(アールツー)」を、2003年12月8日に発売した。エンジンの種類別に、「i」「R」「S」の3グレード構成で、価格は86.0万円から140.0万円まで。販売目標を月間8000台に設定する。
■個性的なスタイリングを武器に
1969年、スバル「360」の後継モデルとしてデビューした「R-2」の名を現代に蘇らせた新型「R2」は、軽乗用の主流ともいえるスズキ「ワゴンR」、ダイハツ「ムーヴ」らの箱形路線とは一線を画す、流れるようなフォルムを纏って登場。キャビンスペースの獲得だけにこだわらず、「寸法競争から解き放たれた個性的なスタイリング」を最大の特徴とする。
4輪独立懸架サスペンション、直列4気筒ユニットなど、スバルの“走り”へのこだわりを受け継ぐとともに、同じくスバルの軽「プレオ」比で約70kgの軽量化を行うなど、エンジニアリング面にも見どころがある。
ボディサイズは、全長×全幅×全高=3395×1475×1520(「S」は1525)mm。縦横サイズは多分に漏れず軽規格イッパイだが、全高はプレオより50mm低く、一般的な立体駐車場に収まるハイト。ホイールベースはプレオより50mm長く、ワゴンRと同じ2360mmである。
新型「レガシィ」と同様、テーラードブランクや高張力鋼板を採用し、ホワイトボディで30kg、車重では約70kgの軽量化を実現。もっとも軽量な「i」(FF/5MT)は、車重770kgである。
■アロマでリラックス
ジマンのデザインは、スバルチーフデザイナー、アンドレアス・ザパティナス氏の手になるもの。シンプルな“ワンモーションフォルム”のなかに、張りのあるボディサイドや、大きなフェンダーを盛り込み、メリハリをつけた。スバルの「六連星」マークを据えた羽根型「スプレッドウィンググリル」は、航空機をモチーフに、「新しいスバルらしさ」を表現したもの。航空機メーカーをオリジンとする同社ならではだ。
インテリアでは、シンプルで飽きのこないデザインと、高い質感を謳う。左右へ翼のように広がるインパネの中央には、エアコンなどの操作系を集中して配置、操作性に配慮した。
収納や室内寸法は、最新の軽と較べてしまえば、目を惹くところはない。一方、デザインを重視するだけあって、内外装の組み合わせは豊富だ。ボディ色は全11色、インテリアカラーは、スポーティ系の「オフブラック」と、エレガント系「アイボリー」の2色で、グレードにかかわらず自由に組み合わせることが可能(一部受注生産)という。
ドライブ中にアロマテラピーが楽しめるアクセサリー「Subaruアロマティック・ブレイク」(ディーラーオプション)は面白い試み。シガーソケットに、香りを染み込ませた「ディフューザーセット」を差し込むと、熱の力で車内にアロマが充満。「心と身体に働きかけ、気分をよくします」(カタログ)。香りは、「リフレッシュエナジー」「リラクシングムード」「プレジャータイム」の3つが用意される。
■4気筒&4輪独立懸架
直列3気筒が多い軽自動車において、R2のエンジンは、すべて658ccの直列4気筒を採用した。ヘッドユニットと過給器の有無により、3種類を設定。搭載エンジンで車両グレードが分けられる。すなわち、SOHC(46ps、5.9kgm)を積む「i」、可変バルブタイミング機構「AVCS」付きDOHC16バルブ(54ps、6.4kgm)搭載の「R」、そしてスーパーチャージャー付きユニット(64ps、10.5kgm)の「S」だ。トランスミッションは、NAに無段変速機「i-CVT」、または5段MT。スーパーチャージャーユニットにのみ、7段シーケンシャルモード付きCVTが組み合わされる。駆動方式は全グレード、FFとビスカスカプリング式4WDの2種類だ。
サスペンション形式は、前マクファーソンストラット/コイル、後ストラット/コイルの4輪独立懸架。形式はプレオと同じだが、フロントロアアーム、リアラテラルリンクの延長などにより、安定性と快適性の向上を図った。全車のフロントに13インチベンチレーテッドディスクを奢り、ブレーキ性能も確保する。
安全装備として、前席SRSエアバッグ、前席プリテンショナー&ロードリミッター付きシートベルト、EBD付きABS(iグレードはオプション)が備わる。
(webCGオオサワ)
富士重工業「スバルR2」:
http://www.subaru.co.jp/r2/special/
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