アイドリング時の振動が気になります

2003.10.12 クルマ生活Q&A 松本 英雄 エンジン
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アイドリング時の振動が気になります

私は1998年型の「トヨタ・カムリグラシアワゴン」にのっています。エンジンは2.2リッター「5S-FE」ユニットです。最近、新車当時よりアイドリング時の振動が大きくなったような気がします。特にエアコンを「ON」にすると、顕著になります。
アイドリング時のエンジン回転数は「600〜650rpm」くらいで、すこしアクセルを踏み込んで「700rpm」まで上げると、振動はかなり小さくなります。したがって、アイドリングの回転数を、700rpm前後に上げたいと考えました。
ところが、ディーラーに相談したところ、「現在のクルマは、マニュアルでアイドリング回転数を調整することはできない」といわれました。なにかよい手立てはないものでしょうか。(静岡県・KHさん)

お答えします。残念ながら電子スロットルを用いたエンジンは、容易にアイドリング調整ができません。しかもご質問のように、規定値の範囲内のアイドリングであっても振動を起こすことはあります。

振動の原因として、エンジン内部のコンプレッションが不均一、つまりシリンダーごとの圧縮比がバラついていたり、インジェクターからの燃料噴射が不ぞろいになっていることが考えられます。

また「ボディの振動」と「エンジンの振動」が共振して、クルマ全体に不快な振動が発生する場合もあります。走行距離が多いと、エンジンやトランスミッションを載せている、ゴム製マウントの劣化も考えられます。マウントを交換するだけで振動がずいぶん低減することがあります。

どうしても気になるときはディーラーに行ってきちんと調べてもらうことです。ディーラーにとっては、お客さまから出る「不満」や「不具合」を上手に解決することも、大事な仕事だからです。

松本 英雄

松本 英雄

自動車テクノロジーライター。1992年~97年に当時のチームいすゞ(いすゞ自動車のワークスラリーチーム)テクニカル部門のアドバイザーとして、パリ・ダカール参加用車両の開発、製作にたずさわる。著書に『カー機能障害は治る』『通のツール箱』『クルマが長持ちする7つの習慣』(二玄社)がある。