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第2回:キーワードは安心感

2013.01.11 NAVIeliteの、今とこれから

第2回:キーワードは安心感

(第1回はこちら)

アイシン・エィ・ダブリュのナビアプリ「NAVIelite」は2013年1月に初リリースから丸二年を迎える。発売当日にiPhone版を、その後Android版も購入、他のスマホアプリを併用しながら常にNAVIeliteの進化をじかに体験してきた筆者が、開発をけん引してきたナビ事業本部ソフト開発部次長(NAVIeliteチーフエンジニア)の牛田孝一氏に、今後の展開について、普段あまり聞けないヤバイ話(?)も含めて深〜くお話を伺った。

NAVIeliteチーフエンジニアの牛田孝一氏

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カーナビアプリ「NAVIelite」はiPhone版とAndroid版が用意される。
価格は3800円で1年間利用できる。
カーナビアプリ「NAVIelite」はiPhone版とAndroid版が用意される。
価格は3800円で1年間利用できる。

思っていたより大変でした

高山:発売から間もなく2年、この間にナビアプリはもちろんですが、土台となる携帯電話の市場もすさまじいと言っても過言でないほどの激動の時代でした。開発側から見て、ほぼ当初に計画されたロードマップを走れていると考えてよろしいでしょうか。

牛田:いや、あまり順調ではありませんね(笑)。

高山:いきなりですか(笑)。

牛田:いやいや(笑)。というか、もう少しいろいろやれる予定でしたので……。実際やってみると大変というか、小社がカーナビの関係の企業ということもあったからでしょうか。NAVIeliteでは従来の小社が持つ部分、いわゆる「枠」みたいなものを払拭(ふっしょく)したい気持ちもありました。ゆえに開発の現場では加速したい点も多々あったのですが、やはりソフトウエアを開発する立場としてもナビとしての信頼性や機能など守らなければいけない部分もありますからね。

高山:なるほど。発売時期は異なりますので単純な比較はできないのですが、iPhone版とAndroid版、どちらが売れているのでしょうか。

牛田:おっしゃる通り発売時期が大きく異なることもあって、圧倒的にiPhone版が売れています。

高山:ただAndroid版の場合、ユーザーが端末を選べるという自由度、つまり大画面でNAVIeliteが使えるというメリットを強く感じています。この辺についてはどのようにお考えですか?

牛田:その部分はわれわれも感じています。Android版は機種ごとに仕様も異なりますので発売当初は動作が安定しないものもありましたが、アップデートも頻繁に行っていますし、現在の機種ではほとんど問題ないと思います。ただし常に機種が増え続けているので、それに対応させるのは確かに大変といえば大変ですね。

車載スペックを盛り込みました

高山:さて少し話を本筋に戻しますが、NAVIeliteが今のポジションを確立できた理由、もう少しわかりやすく言うと、どのような点がユーザーに支持されているのでしょうか。当然フィードバックも多く入っていると思いますが。

牛田:まず一番に挙げるとすれば、現在地精度の高さです。

高山:それはマップマッチングの精度などを上げているということですか?

牛田:実は最初に出した頃より、かなりチューニングを加えているんですよ(笑)。マップマッチングというより、実は発売当初は既存、つまり車載ナビに使っている技術とかはあまり入っていなかったんです。それを、バージョンアップを行うたびに必要な部分を足しているんです。

高山:車載ナビという話がありましたが、誘導というか案内の部分も個人的にはよくできていると思っているのですが。

牛田:よくぞ聞いてくれました(笑)! いろいろなパターンというか、特に難しい交差点ならば難しいなりに、よりきめ細かく案内する。つまり言いたいことは、NAVIeliteには「車載スペックを盛り込んでいる」ということなのです。画面も車載ナビと似ていますし、情報(検索や音声など)の出し方なども同じということが、日ごろクルマを使っている方に、より安心感を持っていただけているということだと思います。

高山:逆にもっとスマホアプリっぽく派手にやってくれ、とかの声はありませんか?

牛田:実は……、当初私が期待していたほどはなかったんですよ。

高山:そうなんですか(笑)。

牛田:つまり購入層が安心感を求められる方が多いからだと思いますね。

高山:それでもどんな要望が多いですか?

牛田:多いのは高山さんも言っていた「縦画面」、あとiPad! つまり大画面への対応への要望が一番多いですね。技術としては取り組んでいますが……、うーんまだ少しお待ちいただくことになるかと。

高山:最近ではiPad miniも出ていますからね。まあそれでもiPhone 5やiOS 6への対応も早かった貴社ですから期待していますけどね。

牛田:頑張ります。

iPhone版「NAVIelite」の起動画面。使用しているスマホはiPhone 5。

iPhone版「NAVIelite」の起動画面。使用しているスマホはiPhone 5。 拡大
交差点での案内の様子。交差点までの距離や走るべき車線が分かりやすく示されている。

交差点での案内の様子。交差点までの距離や走るべき車線が分かりやすく示されている。 拡大

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価格に見合った内容です

高山:今日ここまでの道のりを「MINI NAVI」に案内してもらってきました。ビジュアルブーストは海外にもあると聞いていますし、ナビのソリューション自体はアイシン・エィ・ダブリュ、つまりNAVIeliteが使われているという考えですよね。

牛田:そうですね。車載ナビという形では欧米ではあるようですが、スマホを使った「MINIコネクテッド」は日本だけですね。

高山:ということは今回の企画はBMW、それも日本法人からの声がけですか?

牛田:そうなります。

高山:どの辺が評価されたとお考えですか?

牛田:BMWさんは純粋な部分で競合も含めてナビアプリを数多く見ているわけです。その中で選抜された数社の中から選ばれたわけですが、最終的にはやはりBMWさんも自動車メーカーなので、自動車業界ならではの「やり方」や「言葉」を一番理解してくれたのが小社だったということで選んでいただいたようです。

高山:MINI NAVIとNAVIeliteとの大きな違いは何でしょうか。

牛田:自車アイコンをMINIの各モデルにできる点は知られていますが、ホルダーにiPhoneをセットすると画面上下にあるタッチボタンが消えます。これはMINI側のジョイスティックで操作できるため実現したことで、地図をフル画面で表示できるというメリットがあります。あと、実は英語に対応しているんです。

高山:英語……、ですか?

牛田:メニュー画面や案内も英語になります。一部固有の音声案内は対応していませんが、やはりMINIというクルマの特性的にというか、外国の方が乗られるケースもあるということでこのような設定も組み込んでいます。また五十音とかは必要なくても、電話番号やMAPコードは外国の方から見ると「魔法のコード(笑)」に見えるそうで、そのような機能は使えるようにしてあります。価格は6100円(年額)で、高山さんも最初は高い! って言っていましたけど、実は中身も見合った内容になっています。

高山:いや……、そうですね(汗)。

(インタビューとまとめ=高山正寛/写真=峰昌宏、webCG)


第1回:MINI NAVIを使って、カーナビの総本山へ
第3回:変わりゆくナビ、変えていくナビ


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iPhone用ナビアプリ「MINI NAVI」の起動画面。右下に「Supported by NAVIelite」の文字が見える。

iPhone用ナビアプリ「MINI NAVI」の起動画面。右下に「Supported by NAVIelite」の文字が見える。 拡大
牛田孝一
ナビ事業本部 ソフト開発部 次長
牛田孝一
ナビ事業本部 ソフト開発部 次長 拡大
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