第4回:アストン・マーティンとの1dayトリップ
2013.04.04 NAVIeliteの、今とこれから第4回:アストン・マーティンとの1dayトリップ
ITの世界では時間の感覚が違うとは聞いていたが、あまりの進化に驚いた! NAVIeliteの案内で山梨に桃狩りに出かけたのは2011年7月のこと。あれから1年半と少しが過ぎ、基本性能も使い勝手もはるかに改良されていたのだ。
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写真検索で目的地設定
今回の目的地は、静岡県沼津市の興国寺城跡。戦国武将の北条早雲が伊豆攻めを前に居を構え、力を蓄えていた場所だ。500年も前のことだから、もう建物は残っていない。そんなところをどうやって目的地設定するのかって?
NAVIeliteなら、カンタンだ。目的地設定の「クロスリンク検索」で「写真アルバムから検索」を選ぶ。カメラロールから以前ここを訪れた時に撮ってあった写真を選ぶと、ピンポイントで地図上に目的地が現れた。iPhoneで撮影した写真にはGPSの位置情報が記録されているので、それを利用しているわけである。
NAVIeliteを装着したのは、新型の「アストン・マーティン ヴァンキッシュ」。このほど5年ぶりに復活したフラッグシップモデルである。スポーティー、エレガント、ゴージャスと三拍子そろったグランドツアラーだ。内装は革とカーボンで構成され、一分のスキもない鮮やかさを見せる。ダッシュボード中央にあるエアコン吹き出し口に装着すると、ちょうど目線の向かう位置となった。2012年10月のアップデートでiPhone 5に対応しているから、以前より横長の画面となっている。
アップデートでは、地図も最新のものに更新されている。年に6回ほど地図情報が提供されるから、高速道路に新たなルートができればちゃんと案内してくれる。もちろん新東名も載っているが、今回は沼津が最寄りのインターチェンジとなるので従来の東名を選んだ。高速道路の乗り口では、3Dグラフィックの拡大表示が現れる。これなら車線を間違えることはない。
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「シェア機能」でさらに便利に
573psの6リッターV12エンジンを積むヴァンキッシュにとって、高速道路は得意のステージだ。最高速は295kmとされるが、もちろんそんなスピードを出すわけにはいかない。フル加速では100km/hに到達するまでわずか4.1秒だから、まさに一瞬だ。料金所からの加速ではポテンシャルの一端を味わうが、巡航時には自制心が必要になる。
1月のアップデートで加わったものに、「シェア機能」がある。ルート上でツイートされた言葉を集めて表示するのだ。途中で事故や渋滞があれば、ナマの情報をリアルタイムで知ることができる。今回の試乗では間に合わなかったが、「待ち合わせナビ」が追加された。何台かで出かける時、待ち合わせ場所まで案内してくれる機能だ。相手がどこにいるか地図に表示してくれるので、仲間内に方向オンチがいても安心だ。
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出口に近づくと画面には拡大表示が現れ、音声でも案内される。このあたりは、普通の車載ナビにまったく引けをとらない。もともと多くのメーカーに純正ナビを提供しているアイシン・エィ・ダブリュの製品だから、これまで蓄積されたノウハウがNAVIeliteにも注ぎ込まれているのだ。料金所を抜けてからの分岐も、ジャストなタイミングで指示してくれる。
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Yahoo! Japan連携機能で寿司屋へ案内
目的地の興国寺城跡は、静岡県沼津市にある。沼津ICから国道1号に入り、10分ほど走ると到着だ。市街地を抜けて天守のあった小高い山には細い道を通らなければならないが、<Door to Door案内>を掲げるNAVIeliteはピンポイントで送り届けてくれる。
海岸からは2kmほどの距離で、背後には愛鷹山を従え、さらに奥には富士がそびえている。眼下には平らな土地が広がり、駿河湾を見渡した先には伊豆半島が黒々とした姿を見せる。東西を行き来するにはこの狭い平地を通るしかなく、北条早雲はここからにらみをきかせていたのだ。関東の軍勢が京に向かおうとしても、格好の餌食になってしまうだろう。本の知識だけではわからないが、実際に訪れてみることでこの地に城を構えた意味が得心できる。
散策しているうちに空腹を覚え、昼食をとることにした。そこで役立つのがNAVIeliteの検索機能だ。目的地設定の「クロスリンク検索」で、今度は「Yahoo! Japanで検索」を選ぶ。検索範囲とジャンルを指定すると、候補が示されるのだ。せっかく海が近いのだから、新鮮な魚介を食べたい。沼津港近くの寿司屋を探し当て、目的地にセットする。音声案内に従って走ると、店の正面にたどり着く。地魚の握りは春らしい彩りだ。早速iPhoneで写真を撮っておく。また食べたくなった時、この写真があればNAVIeliteがピンポイントで案内してくれるのだ。
渋滞を感知して自動的にルート変更
昼食を終え、さらに早雲のたどった道を追っていく。伊豆を手中に収めた彼は、関東に勢力を伸ばそうとする。そのためには、箱根の山を越えなくてはいけない。当時は険しい細道だったはずだが、同じ所を今は整備された国道1号が通っている。500年前は1馬力で登るしかなかったが、573頭分のパワーで山坂道を物ともせず駆け抜けていく。NAVIeliteの画面を拡大モードにすると、先のコーナーがしっかり表示されるのがありがたい。
元箱根に到着し、しばし休んだ後に箱根ターンパイクを使って小田原に降りることにした。小田原攻めの折、早雲は牛300頭の角に松明をくくりつけて駆け下りさせ、敵をパニックに陥れたという。急坂だから牛は大変だったと思うが、ヴァンキッシュには強力なブレーキがあるからいいペースで走れるのだ。
朝駐車場を出る時に撮ってあった写真を手がかりに目的地をセットし、帰路についた。今度は、小田原厚木道路から東名高速を通るルートである。順調に進んでいったが、途中の二宮ICで高速を降りるように指示された。NAVIeliteには渋滞回避の機能があり、厚木での接続で時間がかかることを避けたのだろう。しばらく下道を走って秦野中井ICから東名に入り、一路東京を目指した。首都高速3号線では渋滞に巻き込まれてしまったが、さすがにNAVIeliteをもっても回避ルートは見つからなかった。こういう時は、下道を行くより焦らず渋滞解消を待つほうが得策なのだ。
今回は英国の誇る美しいスポーツカーで出かけたわけだが、日本の交通事情では高性能だからといって目的地に早く到着できるわけではない。NAVIeliteという最良のパートナーを得ることで、気持ちよくドライブを楽しむことができたのだ。
(文=鈴木真人/写真=荒川正幸)

鈴木 真人
名古屋出身。女性誌編集者、自動車雑誌『NAVI』の編集長を経て、現在はフリーライターとして活躍中。初めて買ったクルマが「アルファ・ロメオ1600ジュニア」で、以後「ホンダS600」、「ダフ44」などを乗り継ぎ、新車購入経験はなし。好きな小説家は、ドストエフスキー、埴谷雄高。好きな映画監督は、タルコフスキー、小津安二郎。
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