ホンダ・アヴァンシアV-4(5AT)【ブリーフテスト】
ホンダ・アヴァンシアV-4(5AT) 2000.08.16 試乗記 ……328.0万円 総合評価……★★★エバったウナギ
北米向けアコードにウナギ犬的胴長ボディを載せ、理想主義的にパッケージングを追求したホンダらしいユニークなクルマ。はやりのRVとしてではなく、「高級車」として売り出したのがイイ。フランス車みたいだ。
V-4は、「3リッターV6+4WD」の最上級モデル。太くなったグリルの桟、大きくなったバンパー、それに45mm高い車高がヨンクのしるし。アヴァンシアの、いい意味での脱力感が薄まって、V-4、ちょっとエバってる?
高速道路では、余裕あるアウトプットと長いホイールベースの恩恵で、心地よいクルージング。1.7トンのボディを多気筒ユニットでひっぱるドライブフィールは、上品だが、乗り心地ともども「高級」と呼ぶには何かが足りない。ドライバーを「ウム」と唸らせる太い低速トルクか、路面からの入力を上手にオプラートに包む足まわりの煮詰めか。
雪国でなければ、4気筒FFモデルがいい。
【概要】 どんなクルマ?
(シリーズ概要)
アヴァンシアは、USアコードから派生した4ドアワゴン。ただし国内専売。デビューは1999年9月。ドライブトレインは、「2.3リッター直4+4AT」「3リッターV6+5AT」の2種類。いずれにも、FF、4WDモデルが用意される。
(グレード概要)
V-4は、2000年2月に追加された3リッターモデルの4WD版。最上級グレードにして、シリーズ中唯一、2速発進の「スノーモードシステム」をもつ。
【車内&荷室空間】 乗ってみると?
(インパネまわり+装備)……★★★★
ホンダいうところのバーカウンタータイプのインパネ。ファブリックを貼ったところが新しい。シフターの位置は、プジョー806はじめ伊仏ミニバン4兄弟がスティックシフトで採用したもの。手の動線が短く使いやすい。
(前席)……★★★
あたりの柔らかい革布コンビシート。ラクチン。頭部まわりの空間に不満なし。センタートンネルはないが、コンソール下部にモノ入れが設けられる。折り畳み式テーブルは便利。
(後席)……★★★★
座面スライドと背もたれのリクライニングが連動するユニークな後部座席。足元、頭上空間とも文句なし。ルーフが遙か後ろにまで伸びるので、日光の直撃を受けることも少なかろう。ヘッドレストがバックレスト一体型で、高さが足りないのは残念。また、ショファードリブン用としては、読書灯がないのが欠点だ。背もたれは、分割可倒式。
(荷室)……★★
4個のゴルフバックまたは2個の大型スーツケースを収納できるラゲッジルーム。ダブルウィッシュボーンのアッパーアームの位置ゆえか、ホイールハウスの張り出しが大きい。リッドの切り欠き位置が高いのが気になる。荷車としての使い勝手は期待しないほうがいい。
【ドライブフィール】 運転すると?
(エンジン+トランスミッション)……★★★
バンク角60度の3リッターV6は、スムーズかつ静かだが、回転の息吹を感じさせるいいエンジンだ。スロットルペダルを踏む足に力を入れれば、6800rpmのレブリミットまで快活に回る。5ATとのマッチングもいい。
(乗り心地+ハンドリング)……★★★
「重厚」まであと一歩の乗り心地。ときにゴツゴツとした路面からの入力あり。全体に落ち着いてはいるが、鼻先の重さもあって、コースによっては鈍重。「4ドア・クラブデッキ」アヴァンシア、その名の通り(?)クルーザー色が強い。高速道路は得意。
【テストデータ】
報告者: web CG 青木禎之
テスト日: 2000年8月8日
テスト車の形態: 広報車
テスト車の年式: 2000年型
テス車の走行距離: 1万3500km
タイヤ: (前)215/65R16 98S(ブリヂストン B490)/(後)
オプション装備: ナビゲーションシステム+サイドエアバッグ+アルミホイール(32.5万円)
テスト形態: ロードインプレッション
走行状態:市街地(1):高速道路(8):山岳路(1)
テスト距離: 336.1km
使用燃料: 42.0リッター
参考燃費: 8.0km/リッター
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青木 禎之
15年ほど勤めた出版社でリストラに遭い、2010年から強制的にフリーランスに。自ら企画し編集もこなすフォトグラファーとして、女性誌『GOLD』、モノ雑誌『Best Gear』、カメラ誌『デジキャパ!』などに寄稿していましたが、いずれも休刊。諸行無常の響きあり。主に「女性とクルマ」をテーマにした写真を手がけています。『webCG』ではライターとして、山野哲也さんの記事の取りまとめをさせていただいております。感謝。
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