第3回:欧・米を走るNISSANのSUV
2013.09.23 世界のNISSAN、イッキ乗り!昨今、洋の東西に関わらず増えつつあるのが、SUV(スポーツ・ユーティリティー・ビークル)だ。では、グローバル企業である日産は、日本以外の地域でどんなSUVを扱っているのか? 母国で乗れない3モデルを試してみた。
日産パスファインダー ハイブリッド
■完成度は高い
この秋、2014年モデルとして「パスファインダー」部隊に加わったのが「ハイブリッド」。これまで3.5リッターのV6(264ps)だけだったが、今度は4気筒2.5リッタースーパーチャージャーとモーターの組み合わせでシステム出力250psを得た 。
乗った第一印象は、「とても素直で軽快」。例えば「ムラーノ」にも3.5リッターのV6と2.5リッターの直4があって、小さい方がスポーティーだったりするが、パスファインダーも同じ。日産自慢の1モーター2クラッチ式ハイブリッドの完成度は高く、普通に走るだけでは、動力源の切り替わりなど意識できない。特に当日は、猛烈な暑さにめげてエアコンを強めに効かせたためアイドルストップも作動しなかったから、まったく普通のクルマだった。
予備知識なしに、単に燃費の良い万能クロスオーバーとして愛用するユーザーも多いだろう。リチウムイオン電池を3列目シートの下に要領よく押し込んだほか、本来の燃料タンクも小さくしてないため、850km近くもの航続距離を誇るのも特徴。もしアメリカ(の田舎)に住んだら、これ買っちゃうかも。
(文=熊倉重春/写真=日産自動車)
日産キャシュカイ+2
■日本でもニーズはありそう
「キャシュカイ」は、日本で「デュアリス」と呼ばれているクロスオーバーモデル。末尾の「+2」は、シートの追加分を指す。つまりこれは、“デュアリスの3列7人乗りバージョン”なのだ。
欧州仕様のテスト車は、日本で縁のない、1.6リッターディーゼル「1.6dCi」を搭載。130ps/4000rpmと32.6kgm/1750rpmを発生する。トランスミッションはマニュアルだけれど、豊かな低速トルクも手伝って、エンスト知らずのイージドライブ。アイドリングストップ機能が付いているのもうれしい。今回は測れなかったけれど、カタログ上の燃費値は(モードによりけりだが)20km/リッター前後。
見た目の印象は、デュアリスそのもの。しかしシャシーの後半は別物で、ホイールベースで13cm、全長では20cm以上延長されている。そのおかげか、2列目シートは広くてとても快適だ。あぁ、巨大なサンルーフ越しに見える、カリフォルニアの青空が美しい……。
え? 肝心の3列目はどうなのかって? こちらはあくまで非常用といいますか……ニールームはほとんどないし、“体育座り”になっちゃうし……ふだんは畳んで荷室とするのが、たぶん正解。意外や意外(?)、大柄なひとの多いドイツで高く評価されているそうです。
(文=webCG 関/写真=日産自動車、webCG)
日産エクステラ
■いかにもアメリカン、だが!
かつては日本でもそうだった気がしますが、グローバルマーケットでは今も日産(とインフィニティ)、SUVのイメージはとても強力です。「エクステラ」は、長らくそのエントリーレベルを支えてきた存在。日本では売っていないこともあって、今回が初めての試乗となりました。
車両の基本骨格は、「アルマーダ」や「タイタン」といったフルサイズのモデルと共通ながら、全長は現行モデルでは178.7インチ=4539mmとそれほど大きくはなく、価格も2万2940ドル(約230万円)からとお手頃。外装は日産SUVらしいゴツい雰囲気に仕立てられている一方、インテリアはシンプルで、しかしながらエンジンは4リッターV型6気筒という、いかにもアメリカン! な、存在です。
でも乗ると、まあやっぱりちょっと古くさかったかな。本格オフローダーとしては、もう少しゴツくてビシッとした感じが欲しい。逆に乗用車的には、いかにも“フレーム付き”っぽい曖昧なハンドリングが不満で。
低速域からトルクフルな、というか低速域だけで完結しているかのようなV6は好印象。ま、難しいこと言わずユルユル走るには、まあいいのかな? でも、それならもう少し大きい方が……と、何だか中途半端な気がしたのでした。
まあ仕方ありません。何しろデビューは2004年。しかもエクステラ、恐らくはこの代で終了なのです。あんまり厳しく当たっても、ね。最後に乗れてよかったよ、エクステラ。
(文=島下泰久/写真=日産自動車)

熊倉 重春
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