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第1回:私が「V40」を推す理由

ココロがわくわくするクルマ 2013.12.24 「ボルボV40」を知る。見る。語る。 2013年2月の国内販売開始から、その好調が伝えられる、ボルボの新型「V40」。では、人気の秘密はどこにあるのだろうか? 評論の場において同車を高く評価する、モータージャーナリストの桂 伸一さんに話を聞いた。

自分で買うなら、これにする

久しぶりに桂 伸一さんの助手席に乗せていただき、そのスムーズなドライビングにあらためて感心する。いまさらだけれど、さすがは2013年のニュルブルクリンク24時間レースでアストン・マーティン ワークスチームのドライバーとしてクラス優勝を遂げた、“走って書ける”ジャーナリストだ。桂さんの自動車評論の特徴は、レーシングドライバーとして磨いた技術と取材で得た知識が高いレベルでバランスしていることだろう。
「R32型『GT-R』の時代は、1992年と93年のスーパー耐久シリーズを連覇したことも書いておいてね!」
ドライビングテクニックだけでなく、軽妙なトークも健在だ。

その桂さんがいまドライブしているのは、「ボルボV40 T4 SE」。このモデルを桂さんに試乗してもらっているのには、わけがある。それは、「日本カー・オブ・ザ・イヤー2013-2014」の投票で、桂さんがボルボV40に最高点である10点を投じた理由を聞くためだ。
正直、桂さんとボルボV40の組み合わせは少し意外だった。そのキャリアを考えれば、もっと“走り”を前面に打ち出したモデルを選んでも不思議ではない。そのほうが納得できる。

けれども、桂さんの答えは違った。
「クルマは見た目が大事。華がないクルマは自分のものにしてもうれしくないから。そこでボルボV40のデザインに引かれて乗ってみると、クルマとして実にまとまりがいいこともわかったんです」
桂さんがボルボV40に太鼓判を押す理由を深掘りする前に、現在の桂家のクルマ探し事情を説明しておきたい。

「女房のクルマが買い換えの時期で、娘も免許を取りました。だからふたりも運転することを前提にクルマを探しています。ちょうど2013年は『ゴルフ』『Aクラス』『フォーカス』『A3』、それに『V40』と、Cセグメントの当たり年。だから自然と、自分が買うならどのクルマにするか、という目線でクルマを評価していたんですね」

つまり、ご自身で買うならボルボV40、ということなのだ。

モータージャーナリストの桂 伸一氏。この日は装備充実の「V40 T4 SE」で、その走りを確かめた。
モータージャーナリストの桂 伸一氏。この日は装備充実の「V40 T4 SE」で、その走りを確かめた。 拡大
最新型「ボルボV40」は、日本国内では2013年2月に発売された。
最新型「ボルボV40」は、日本国内では2013年2月に発売された。 拡大
世界の強豪モデルがひしめきあう“Cセグメント”に属する「V40」。それゆえボルボは、特にアグレッシブなエクステリアデザインを与えたという。
世界の強豪モデルがひしめきあう“Cセグメント”に属する「V40」。それゆえボルボは、特にアグレッシブなエクステリアデザインを与えたという。 拡大
 
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桂 伸一(かつら しんいち)
1959年生まれのモータージャーナリスト。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。自動車専門誌での編集職を経て、自動車評論の仕事に携わる。そのかたわらでレースにもチャレンジ。2013年は、アストン・マーティンのウルリッヒ・ベッツCEOと組んでニュルブルクリンク24時間レースに出走しクラス優勝に輝いた。
桂 伸一(かつら しんいち)
	1959年生まれのモータージャーナリスト。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。自動車専門誌での編集職を経て、自動車評論の仕事に携わる。そのかたわらでレースにもチャレンジ。2013年は、アストン・マーティンのウルリッヒ・ベッツCEOと組んでニュルブルクリンク24時間レースに出走しクラス優勝に輝いた。 拡大

特筆すべきは“しっかり感”

ボルボV40 T4 SEのステアリングホイールを握った桂さんが、「デザインの話は後でするけれど、やはりクルマとしての基本がしっかりできていると思います」と切り出した。
では桂さん、具体的にはどのあたりが“しっかりできている”のでしょうか?
「まずシート。ほら、座った瞬間に背筋がピッと伸びる感じがするでしょ。何度かボルボの取材をしたんだけど、この会社はずーっと昔からお医者さんや研究者と連携して、人間工学に基づいてパーツを開発しています。だからコーナリングで横Gがかかるような場面でも、無理のない姿勢がとれるし、フィット感もある。見た目は別にバケットシートというわけでもなくて、普通の形なのに、不思議ですよね」

高速道路に入ると、桂さんは軽くうなずいた。
「真っすぐ走るって言うと、当たり前のことに聞こえるかもしれない。でも、このクルマは本当にレベルが高くて、放っておいても真っすぐ走ります。そういうクルマは、意外と少ない。乗り心地もしっかりした感じがしますよね。もともと極寒の地で生まれたからタフな路面を走らなければいけないし、何百キロも高速巡航するヨーロッパ的な使い方にも対応しなければいけない。この乗り味は、クルマが生まれた背景や、育った環境から生まれたものでしょう」

ワインディングロードに入ると、桂さんはステアリングホイールを繊細に切りながら、V40 T4 SEを軽やかに走らせる。
「こういった曲がりくねった道も得意ですよね。FFなのに後輪が駆動しているようなリアの接地感があります。リアがどっしりと落ち着いているから、安心感がある。こんな乗り味のFF、あまり記憶にないですね」
矢のように真っすぐ走り、ワインディングロードでは軽やかに舞う。“おしゃれハッチ”だと思われがちであるけれど、桂さんはボルボV40のパフォーマンスへの評価も高いのだ。

パワートレインはいかがでしょう?
「ダウンサイジングの1.6リッターターボと、トランスミッションはツインクラッチの組み合わせだから、このセグメントのトレンドですね。ひとつ言っておきたいのは、4気筒の切れ味、シャープさが気持ちいいということ。この4気筒はかなりフィーリングがいいですよ」

 
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「V40 T4 SE」のフロントシート。表皮は本革で仕立てられる。大きなサンルーフはオプション扱い。
「V40 T4 SE」のフロントシート。表皮は本革で仕立てられる。大きなサンルーフはオプション扱い。 拡大
 
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「V40 T4 SE」の足まわりには、“ダイナミック”と呼ばれる、ワインディングロードでの走行も意識したセッティングが施されている。
「V40 T4 SE」の足まわりには、“ダイナミック”と呼ばれる、ワインディングロードでの走行も意識したセッティングが施されている。 拡大
180psと24.5kgmを発生する、1.6リッター直4ターボエンジン。燃費はJC08モードで16.2km/リッターとなっている。
180psと24.5kgmを発生する、1.6リッター直4ターボエンジン。燃費はJC08モードで16.2km/リッターとなっている。 拡大

「頼れる機械」はありがたい

試乗を終えてクルマを降りた桂さんの第一声は、「女房や娘が乗ることもあるし、安全性は大きなポイントですよね」。
ボルボV40は、作動領域を50km/hまで高めた自動ブレーキ「シティ・セーフティ」に加えて、歩行者を検知して衝突を回避するよう働く「ヒューマン・セーフティ」や「全車速追従機能付きACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)」、「LKA(レーン・キーピング・エイド)」、「BLIS(ブラインドスポット・インフォメーション・システム)」などを含む「セーフティ・パッケージ」を全車に標準装備するほか、世界初の「歩行者エアバッグ」をオプションで用意するなど、安全装備の充実に抜かりがない。

「人間って、いざという時には何もできない。機械にはかなわないです。名レーシングドライバーの高橋国光さんですら、『とっさの時には何もできない』とおっしゃっていましたから。専門的な話をすると、ボルボV40は事故を未然に防ぐための予防安全技術とともに、万が一の時の衝突安全技術も進んでいます。ユーロNCAPという衝突テストでも史上最高の評価を獲得したことがそれを証明しています。つまり、あらゆる面から安全性を追求している。そこは信頼できると思います」

最後に、桂さんが何より気に入っているというデザインの話をうかがう。
「よく言われることですが、クルマってA地点からB地点に移動するためだけの道具じゃないと思うんです。ただのいいクルマではなく、眺めてわくわくしたり、運転して楽しい気分になったり、自分で買うなら心を刺激してくれるクルマが欲しい。見ているだけで気分がアガるボルボV40は、だから次のクルマの最有力候補ですね」

そう言ってから、桂さんはドアを開け、ボルボのインテリアをのぞいた。
「インテリアはスタイリッシュだし、質感の高さもドイツ車と同レベルですね。自分で買うなら、明るい色にします。運転席に座るだけで、気分が華やぎますから」

まだ奥さまから購入の許可は下りていないそうだけれど、桂さんはボディーカラーは黒だと決めている。グレードは、ベーシックモデルか今回のSEかで悩んでいるという。

(インタビューとまとめ=サトータケシ/写真=小林俊樹)
 

→「ボルボV40」のオフィシャルサイトはこちら

 
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「V40」には、デジタルカメラやミリ波レーダーを使った衝突回避システムのほか、歩行者を保護するためのエアバッグなどの安全装備が用意される。
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有機的なデザインのリアコンビランプや、内側にカーブするリアエンドの造形が、個性を主張する。
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運転席まわりの様子。ピュアでありながらぬくもりの感じられる、北欧デザインのよさを提供するという。
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