第338回:ジュネーブショー2014(前編)
消えた名門&思いがけず出会った「お口の恋人」
2014.03.14
マッキナ あらモーダ!
あの名門が消えた
ジュネーブショー2014で、ひっそりと姿を消していたブランドがある。まずは、かのベルトーネである。ボディー受託製造部門の倒産後、2009年にデザイン&開発会社として再発足した同社であるが、今度は2013年11月に従業員の失業給付金を当局に申請。事実上の経営危機に陥った。
かつて親会社がサーブ救済に乗り出して話題となったスポーツカーメーカー「スパイカー」も今年やって来なかった。スパイカーの母体は昨2013年、ゼネラル・モーターズ(GM)に対して30億ドルの賠償訴訟を起こした。サーブを中国企業に売却しようとした際、GMが機密保持のため不当に妨害した、というのが理由だった。しかし米国の裁判所は、その訴えを棄却。幸い同じ月に、中国・青年汽車(ヤングマン)の資本参加を受けられることになり、今回は新生スパイカーにとって初のジュネーブとなるはずだったが、姿をみせなかった。
ちなみに昨年ベルトーネがいたブースを代わりに埋めたのは「ビンツ」である。ビンツは南ドイツのコーチワーカーで、救急車や警察車への改造を得意とする。同時にヨーロッパでは、メルセデス・ベンツをベースとした、立派なストレッチ霊きゅう車作りで高い定評をもつ。今回も「メルセデス・ベンツEクラス」をベースにした、ストレッチリムジンを一番目立つところに展示し、それなりに注目を集めていた。

大矢 アキオ
コラムニスト/イタリア文化コメンテーター。音大でヴァイオリンを専攻、大学院で芸術学を修める。1996年からシエナ在住。日本を代表するイタリア文化コメンテーターとして語学テキストやデザイン誌等に執筆活動を展開。20年にわたるNHK『ラジオ深夜便』リポーター、FM横浜『ザ・モーターウィークリー』季節ゲストなど、ラジオでも怪気炎をあげている。『Hotするイタリア』、『イタリア発シアワセの秘密 ― 笑って! 愛して! トスカーナの平日』(ともに二玄社)、『ザ・スピリット・オブ・ランボルギーニ』(光人社)、『メトロとトランでパリめぐり】(コスミック出版)など著書・訳書多数。YouTube『大矢アキオのイタリアチャンネル』ではイタリアならではの面白ご当地産品を紹介中。
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