メルセデス、4リッターV8ターボのAMG C63発表
2015.05.27 自動車ニュース ![]() |
メルセデス、4リッターV8ツインターボの「AMG C63」を発表
メルセデス・ベンツ日本は2015年5月27日、「メルセデスAMG C63」のセダンとステーションワゴンの受注を開始した。発売は同年10月頃を予定している。
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■エンジンの基本設計は「AMG GT」と同じ
メルセデスAMG C63は、2014年7月に日本に導入された現行の「Cクラス」をベースに、メルセデスAMG社が独自のチューニングを施した高性能モデルである。グレードはスタンダードな「C63」とより高性能な「C63 S」の2種類が用意される。
エンジンは「M177」型4リッターV8直噴ツインターボで、高い強度や軽さを実現するため、砂型鋳造されたクローズドデッキのアルミニウムクランクケースや、鍛造アルミニウム製ピストンを採用。シリンダーの内壁にスチールカーボン材を溶射コーティングすることで、フリクションを低減している。また2基のターボチャージャーは、吸気と排気の経路を最適化するためにシリンダーバンクの内側に搭載。過給レスポンスを向上させた。
これらの技術の採用により、同エンジンはC63で最高出力476ps/5500-6250rpm、最大トルク66.3kgm/1750-4500rpm、C63 Sで510ps/5500-6250rpmと71.4kgm/1750-4500rpmを発生。後者は0-100km/h加速を4秒でこなす。
これに組み合わせるトランスミッションには、湿式多板クラッチ式7段ATの「AMGスピードシフトMCT」を採用した。
■電子制御ダンパーや走行モード切り替え機構を標準装備
走りに関する装備は充実しており、C63、C63 Sともに減衰力調整機構付きの電子制御ダンピングシステム「AMG RIDE CONTROLスポーツサスペンション」や、ステアリングアシストのアシスト量を変化させる「AMGパラメーターステアリング」、姿勢制御の介入度合いを3段階から選べる「3ステージESP」などを標準で備えている。ブレーキもベース車から大幅に強化しており、C63では前後ともに360mmのドリルドベンチレーテッドディスクを採用。さらにC63 Sでは、フロントのブレーキディスクが直径390mmのコンポジットタイプとなる。
また、両モデルともにトランスミッションのシフトプログラムや、サスペンションやステアリングの特性、3ステージESPの制御などを切り替えられる「AMGダイナミックセレクト」を採用。走行モードは、C63では「C(Comfort)」「S(Sport)」「S+(Sport Plus)」に各パラメーターを個別に設定できる「I(Individual)」を加えた4種類、C63 Sでは上記にサーキット走行を想定した「RACE」を加えた5種類となっている。
このほかにも、C63 Sには状況に応じて減衰力が変化する磁性流体入りのエンジンマウント「AMGダイナミックエンジンマウント」や、3つの連続可変エグゾーストフラップを備えた「AMGパフォーマンスエグゾーストシステム」を標準で採用。リミテッド・スリップ・ディファレンシャルについても、C63は機械式なのに対し、C63 Sは電子制御式となっている。
■V8を搭載するためにフロントまわりを大幅改造
エクステリアの意匠もベース車とは大きく異なっており、C63、C63 SではV8エンジンを搭載するためにフロントのオーバーハングを60mm延長するとともに、左右のフェンダーをそれぞれ15mm拡幅。ボンネットにはパワードームを設けている。また、フロントバンパーの開口部を拡大することで、エンジンルームの冷却性を改善。リアまわりでは、空力性能を高めるためにエキゾーストエンドとディフューザーを一体化させたほか、セダンにはトランクリッドスポイラーリップを、ステーションワゴンにはルーフスポイラーを装着している。
一方インテリアでは、サイドサポートを張り出させることでホールド性を高めたナッパレザーの「AMGスポーツシート」や、グリップ性を高めた、同じくナッパレザーの「AMGパフォーマンスステアリング」を標準装備。C63 Sでは、ステアリングホイールのグリップ部に吸湿性に優れたDINAMICA素材を採用している。
価格は以下の通り。
・メルセデスAMG C63:1195万円
・メルセデスAMG C63 S:1325万円
・メルセデスAMG C63ステーションワゴン:1275万円
・メルセデスAMG C63 Sステーションワゴン:1405万円
(webCG)