第214回:デザイナーの夢かエゴか、「タッチパネル」について考える
2011.10.07 マッキナ あらモーダ!第214回:デザイナーの夢かエゴか、「タッチパネル」について考える
エアチェック野郎の未来感
今回は「タッチ」について考える巻である。といっても、あだち充氏の漫画ではない。
ボク同様1960年代半ば生まれの人なら、中学・高校生時代に「フェザータッチボタン」を備えたオーディオが流行していたのをご記憶だろう。「フェザー」とは「feather」、つまり羽根のこと。羽根のように軽いタッチで操作できるボタンのことである。
その当時ボクは親に泣きついて、普通の機械式ボタンのものよりも高いソニーのフェザータッチ式カセットデッキを買ってもらった。実際の使い心地はどうかというと、なにかの拍子に触って誤作動させてしまうことがたびたびあった。とくに好きな曲をエアチェック(FM放送などから音楽をテープに録音すること。死語ですね)をするときなど、興奮のあまり手が震えるので、さらに誤って動かしてしまうことが多かった。
しかし単純なボクは、このボタンの感触こそ未来感覚と信じ込み、自慢で使っていたものだ。
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大矢 アキオ
コラムニスト/イタリア文化コメンテーター。音大でヴァイオリンを専攻、大学院で芸術学を修める。1996年からシエナ在住。日本を代表するイタリア文化コメンテーターとして語学テキストやデザイン誌等に執筆活動を展開。20年にわたるNHK『ラジオ深夜便』リポーター、FM横浜『ザ・モーターウィークリー』季節ゲストなど、ラジオでも怪気炎をあげている。『Hotするイタリア』、『イタリア発シアワセの秘密 ― 笑って! 愛して! トスカーナの平日』(ともに二玄社)、『ザ・スピリット・オブ・ランボルギーニ』(光人社)、『メトロとトランでパリめぐり】(コスミック出版)など著書・訳書多数。YouTube『大矢アキオのイタリアチャンネル』ではイタリアならではの面白ご当地産品を紹介中。
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